SES案件管理ツールの比較ポイント5つ|Excelから移る目安と移行7ステップ・つまずく点
公開日:2026年9月29日更新日:2026年9月29日
SES案件管理ツールとは?
SES案件管理ツールとは、SESの案件と人材の情報を1か所に集め、チームで共有・更新する道具のことです。「SES案件管理システム」とも呼ばれます。
Excelの案件表との一番の違いは、情報を入れる・分ける・届ける作業を、ツールが手伝ってくれる点です。Excelは表を作るのは得意ですが、メールを読んだり、相手に届けたりはしてくれません。
| 作業 | Excel | 案件管理ツール |
|---|---|---|
| 情報を入れる | 手で転記する | メールから取り込める場合がある |
| チームで見る | ファイルを共有する | 同じ画面を全員が見る |
| 取引先に届ける | 別にメールを作る | ツールから配信できる場合がある |
| 取引先の情報を集める | 届いたメールの分だけ | 連携できる場合がある |
→ Excelで管理を始める方法はSESの案件・人材管理をExcelで無料で行う方法でまとめています。
案件管理ツールと、契約・請求・勤怠の管理ツールの違い
「SES管理ツール」には、営業向けの案件管理ツールと、事務向けの管理ツールの2種類があります。事務向けは、契約・請求・勤怠を扱います。比較サイトでは同じ一覧に並ぶことが多いので、先に分けて考えます。
| 種類 | 主な機能 | 主に使う人 |
|---|---|---|
| 案件管理ツール | 案件・人材の管理、取り込み、配信、他社連携 | 営業 |
| 契約・請求の管理ツール | 契約書・注文書、精算、請求書の発行 | 事務・経理 |
| 勤怠の管理ツール | 稼働時間の集計、稼働報告書 | 事務・エンジニア |
この記事は、1つ目の営業向けの案件管理ツールの比べ方を扱います。精算や請求の流れはSESの請求書テンプレート、稼働時間の集計はSESの勤怠管理の方法で解説しています。
SES案件管理ツールの比較ポイント5つ
SES案件管理ツールは、取り込みの手間・共有範囲・メール配信・他社連携・費用の5つで比べます。まず全体の表を見てから、1つずつ説明します。
| 基準 | 確かめること | 試し方 |
|---|---|---|
| 1. 取り込みの手間 | メールから案件・人材を取り込めるか | 届いたメール10通を登録して時間を測る |
| 2. 共有範囲 | 誰がどこまで見られるかを決められるか | 営業と事務で見える範囲を分けてみる |
| 3. メール配信 | 自社の案件・人材を取引先に配信できるか | 取引先3社に試しに配信する |
| 4. 他社連携 | 取引先の営業中の情報を取り込めるか | 取引先1社とつながってみる |
| 5. 費用 | 1年間の合計と、人数が増えたときの料金 | 見積もりを1年分で出してもらう |
1. 取り込みの手間
取り込みの手間とは、届いた案件・人材の情報をツールに入れるまでにかかる時間と作業のことです。 5つの中で最も差が出る基準です。
SES営業には、取引先から毎日たくさんの案件・人材メールが届きます。1通ずつ読んで写すやり方だと、ツールに移っても手間はExcelと変わりません。メールをそのまま取り込めるか、入力をAIが手伝うかを確かめます。
2. 共有範囲
共有範囲とは、ツールの中の情報を「誰が・どこまで」見られるかの設定のことです。 人材情報には氏名や経歴などの個人情報が入るため、見られる人を決められることが大切です。
個人情報保護法第23条と個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データを扱う会社に「安全管理措置」を求めています。安全管理措置とは、情報がもれたりなくなったりしないようにする対策のことで、見られる人を決めることもその1つです。
3. メール配信
メール配信とは、自社の案件・人材の情報を、取引先へまとめて送る機能のことです。 BCCでの一斉送信は、宛先の入れ間違いで情報がもれる心配があります。ツールから配信できれば、その心配が減ります。
→ 配信メールの書き方はSES営業メールの例文10選で紹介しています。
4. 他社連携
他社連携とは、取引先の会社とツールの中でつながり、相手の営業中の案件・人材を自社のデータとして見られる仕組みのことです。 連携できると、メールを待たなくても取引先の情報が集まります。
見比べられる情報が増えるほど、合う組み合わせも見つかりやすくなります。自社の情報しか入らないツールは、「入力しても得をしない」と感じられ、使われなくなりがちです。
集めた情報から候補を絞る作業は、AIに手伝わせることもできます。分担の決め方はSESマッチングのAI活用で解説しています。
5. 費用
費用は、月額の金額だけでなく「1年間の合計」で比べます。 初期費用・人数ごとの追加料金・オプション料金がかかる場合があるからです。
無料で始められるツールもあります。まず無料で2週間試し、足りない機能がはっきりしてから有料を考えると、むだな出費を防げます。
案件管理と人材管理は1つのツールでまとめる
SES営業では、案件管理と人材管理を同じツールで行うのがおすすめです。SESの仕事は、案件と人材を組み合わせて初めて売上になるからです。
別々のツールに分けると、次のような困りごとが起きます。
案件を見ながら、合う人材を探すたびに画面を行き来する
人材が決まっても、案件の側の情報が更新されない
同じ人材を、2人の営業が別の案件に提案してしまう
SES人材管理ツールとは、エンジニアのスキル・希望単価・参画できる日などを管理する道具のことです。自社の人材も、パートナー企業の人材も対象です。人材管理で特に大事なのは、「いつから参画できるか」を常に新しくしておくことです。
→ 待機を減らす考え方はSESの稼働率の平均と計算式で解説しています。
クラウド型の案件管理ツールとは
クラウド型とは、ソフトを自社のパソコンに入れず、インターネット上のサービスとして使う形のことです。今のSES案件管理ツールの多くは、クラウド型で提供されています。
| 比べる点 | クラウド型 | 自社のパソコンに入れる型 |
|---|---|---|
| 始めやすさ | 申し込めばすぐ使える | 設置や設定が必要 |
| 外出先での利用 | ネットがあれば使える | 社内でしか使えないことがある |
| 更新 | 提供会社が行う | 自社で行う |
| 気をつける点 | 提供会社の情報の守り方を確かめる | 自社で守る仕組みが必要 |
客先や外出先で情報を確かめることが多いSES営業には、クラウド型が向いています。契約前に、提供会社が情報をどう守っているかを確かめましょう。
Excelから移るタイミングの目安
Excelからツールへ移る準備を始める目安は、次の3つのどれかに当てはまったときです。数字は編集部の目安で、会社によって前後します。
| 目安 | 起きやすい困りごと |
|---|---|
| 営業中の案件・人材が合わせて300件前後 | 探したい情報がすぐ見つからない |
| 同時に編集する人が3人以上 | 上書きや、どれが最新かわからない問題が起きる |
| 案件・人材メールが1日100通以上 | 転記が追いつかず、見落としが出る |
どれにも当てはまらなくても、「転記に1日1時間以上かかっている」なら移る価値があります。1日1時間は、月20日で20時間になるからです。
Excelからツールへ移る手順7ステップ
Excelからの移行は、次の7ステップで進めます。一度に全部を移そうとせず、営業中の情報だけを先に移すのがコツです。
今のExcelを整理する:終わった案件・決まった人材を別のシートに分け、営業中の情報だけにする
列と書き方をそろえる:単価は「万円・月額」の数字、開始日は日付の形、スキルは言語名を区切って書く
移る先のツールを2週間試す:自社の案件・人材を10件ほど入れて、5つの基準で確かめる
CSVで取り込む:CSVとは、表のデータを「,(カンマ)」で区切って保存した文字のファイルのことです。Excelから保存し、ツールに取り込む
メールの取り込みを始める:届く案件・人材メールを、ツールに直接入る流れにする
Excelをやめる日を決める:その日からExcelは「読むだけ」にし、書き込みを止める
1か月後に見直す:転記の時間と提案数を、移る前と比べる
ステップ4のCSVでの取り込みができるかどうかは、ツールによって違います。試す段階で、取り込めるかを必ず確かめてください。
移行時につまずく点と対策
Excelからの移行でつまずくのは、データの書き方・二重入力・人の慣れの3つです。先に対策を決めておくと、移行が止まりません。
| つまずく点 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 書き方がばらばら | 単価や日付で絞り込めない | 移す前に列と書き方をそろえる |
| 古い情報まで移す | 決まった案件が残り、探しにくい | 営業中の情報だけを先に移す |
| Excelと二重入力 | 手間が倍になり、ツールが使われない | Excelをやめる日を決める |
| 一部の人しか使わない | 情報が片方にしか入らない | 毎週の打ち合わせでツールの画面を見る |
| 商流の書き方が人ごとに違う | 提案できる案件か判断できない | 「元請け・一次・二次」など言葉を決める |
| 人材情報の扱いが不安 | 取引先への共有が止まる | 共有範囲を決め、本人の同意を確かめる |
商流の書き方は、特にそろえておきたい項目です。商流とは、SESの仕事がエンド(発注元)から、いくつもの会社を通って流れてくる経路のことです。
→ 商流の見方はSESの一次請け・二次請けの違いで解説しています。
また、人材情報を取引先へ渡すときは、個人情報保護法第27条に沿って本人の同意を得ておきます。スキルシートの形をそろえておくと、共有も楽になります。
チョータツでExcelから移る
5つの基準のうち取り込み・配信・連携の手間は、DrivenXのチョータツとチョータツメールAIでまとめて減らせます。 自分で移る方法では、Excelを整えてCSVで取り込み、メールは引き続き手で転記する形になりがちだからです。
| 基準 | 自分でやる場合(Excel) | DrivenXのツールを使う場合 |
|---|---|---|
| 1. 取り込みの手間 | メールを読んで手で転記 | チョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分け。チョータツでAIが入力を手伝う |
| 2. 共有範囲 | ファイルごと共有 | チョータツで案件・人材の情報を管理・共有(見られる範囲の細かな設定は、試す期間に確かめる) |
| 3. メール配信 | BCCで一斉送信 | チョータツのメール配信機能でパートナーへ配信 |
| 4. 他社連携 | 届いたメールの分だけ | チョータツで連携すると、他社の営業中案件・営業中人材をデータベース化 |
| 5. 費用 | 無料(手間の時間はかかる) | チョータツは無料で始められる |
チョータツでできること
チョータツとは、SES営業の案件・人材を管理・共有するツールのことです。3,000社以上が利用しています。
案件・人材の情報を、1か所で管理・共有できる
AIが入力を手伝うので、登録の手間が減る
他社と連携すると、他社の営業中案件・営業中人材をデータベースにできる
パートナーへ、自社の案件・人材をメール配信できる
チョータツメールAIでできること
チョータツメールAIは、転送設定で取り込んだメールを、AIが案件メールと人材メールに切り分けるメールインポート機能です。案件・人材以外のメールはデータに残りません。移行手順のステップ5「メールの取り込み」を、この機能で進められます。
連携先を増やすなら
連携で見られる情報は、つながった取引先の数だけ増えます。新しい取引先は、チョータツの中のチョータツブーストで開拓できます。自社の人材が足りないときは、xhours(エックスアワーズ)でITフリーランスに直接スカウトを送れます。
よくある質問
- Q. SES案件管理ツールを比較するとき、一番大事な基準は何ですか?
- 取り込みの手間です。毎日届く案件・人材メールをどれだけ楽に入れられるかで、ツールが使い続けられるかが決まります。
- Q. SES案件管理システムとExcelは、どちらがいいですか?
- 件数が少なく、1〜2人で管理しているうちはExcelで足ります。
移行の目安は、案件・人材300件前後、編集者3人以上、メール1日100通以上のどれかです(編集部の目安)。 - Q. SES人材管理ツールは、案件管理と別に入れるべきですか?
- 同じツールでまとめるのがおすすめです。案件と人材を組み合わせて提案するので、同じ画面で見比べられる方が早く、重複の提案も防げます。
- Q. クラウドの案件管理ツールは安全ですか?
- 提供会社の情報の守り方と、社内で見られる人の設定しだいです。契約前に、情報をどう守っているかを確かめ、共有範囲を決めて使いましょう。
- Q. Excelのデータはそのまま移せますか?
- CSVで取り込めるツールなら移せます。ただし、書き方がばらばらだと絞り込みに使えないので、移す前に単価・日付・スキルの書き方をそろえてください。
- Q. 無料で使える案件管理ツールはありますか?
- チョータツは無料で始められます。ほかのツールの無料の範囲は変わることがあるため、各社の公式サイトで最新の条件を確かめてください(2026年9月時点)。
まとめ
SES案件管理ツールは、取り込みの手間・共有範囲・メール配信・他社連携・費用の5つで比べる
一番差が出るのは取り込みの手間。メールから取り込めるかを必ず試す
案件管理と人材管理は同じツールでまとめ、クラウド型なら外出先でも使える
移る目安は、300件前後・3人以上・1日100通以上のどれか(編集部の目安)
移行は7ステップ。営業中の情報だけを先に移し、Excelをやめる日を決める
取り込み・共有・配信・連携は、チョータツとチョータツメールAIでまとめて試せる
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。個人情報の扱いの具体的な判断は、弁護士などの専門家にご相談ください。
運営:チョータツ(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月29日|更新日:2026年9月29日
参考資料
e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(第23条 安全管理措置、第27条 第三者提供の制限)
個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」