日本のIT企業ランキング【売上上位15社】|種類別の大手一覧と、SES営業から見た商流での位置づけ

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

IT企業とは?本記事で扱う範囲

IT企業とは、コンピューターや通信の技術を使った製品・サービスを売って稼ぐ会社のことです。システムを作る会社、通信回線を売る会社、Webサービスを運営する会社、コンピューターを作る会社などが含まれます。

「IT企業」には決まった定義がありません。本記事では、次の2つに当てはまる会社を対象にしました。

  1. 東京証券取引所の業種で「情報・通信業」に入る上場企業

  2. 情報・通信業ではないが、IT事業が売上の大きな柱になっている電機メーカー(日立製作所・NEC・富士通など)

ゲームや家電、人材サービスが中心の会社は、対象から外しています。SES営業の案件につながりにくいためです。

日本のIT企業売上ランキング【上位15社】

日本のIT企業を、直近の通期決算の売上で並べると次のとおりです。上位6社は、すべて通信会社と電機メーカーです。

#企業名種類売上(決算期)
1NTT通信14兆4,091億円(2026年3月期)
2日立製作所メーカー10兆5,867億円(2026年3月期)
3ソフトバンク通信7兆387億円(2026年3月期)
4KDDI通信6兆719億円(2026年3月期)
5NECメーカー3兆5,827億円(2026年3月期)
6富士通メーカー3兆5,029億円(2026年3月期)
7楽天グループWeb2兆4,965億円(2025年12月期)
8LINEヤフーWeb2兆363億円(2026年3月期)
9大塚商会SIer1兆3,227億円(2025年12月期)
10サイバーエージェントWeb8,740億円(2025年9月期)
11野村総合研究所SIer8,147億円(2026年3月期)
12キヤノンマーケティングジャパンSIer6,797億円(2025年12月期)
13TISISIer5,964億円(2026年3月期)
14BIPROGYSIer4,336億円(2026年3月期)
15インターネットイニシアティブ通信3,453億円(2026年3月期)

※ 売上は、各社が公表した決算短信・決算発表資料の連結の数値です(2026年9月30日確認)。国際会計基準の会社は「営業収益」「売上収益」の数値を使っています。

※ 億円未満は、決算短信の百万円単位の数値から切り捨てています。決算発表資料の億円表記をそのまま使った会社もあります。

※ 日立製作所・NEC・富士通・楽天グループ・LINEヤフーなどの売上は、会社全体の数値です。社会インフラ・金融・ECなど、IT以外の事業も含みます。

※ TISIの数値は、インテックと合併する前のTIS(2026年3月期)の連結売上です。

※ ソフトバンクは、通信事業を行う「ソフトバンク株式会社」の数値です。親会社のソフトバンクグループとは別の会社です。

ランキングに入れていない大手:NTTデータグループ

NTTデータグループは、2026年3月期の売上高が5兆46億円の、国内最大級のSIerです。ただし2025年9月26日に上場を廃止し、NTTの完全子会社になりました。NTTの売上にすでに含まれているため、二重に数えないよう表から外しています。

SCSK(2026年3月12日に上場廃止)も表に入れていません。伊藤忠テクノソリューションズ(2023年12月1日に上場廃止)も同じです。どちらも上場をやめただけで、SES企業にとっては今も大きな取引先候補です。

NTTデータグループは、取引先としては今もSIerの中で最も大きい会社の1つです。SIerだけのランキングは大手SIer一覧と売上ランキング|上場企業20社を比較【2026年】にまとめています。

IT企業の4つの種類と、それぞれの大手

IT企業は、SIer・通信・Web・メーカーの4種類に分けると整理しやすくなります。種類によって、エンジニアに頼む仕事の中身と、案件の流れ方がちがいます。

種類どんな会社か大手の例SES案件の主な中身
SIerお客さんのシステムを作って納めるNTTデータグループ、野村総合研究所、TISI業務システムの開発・テスト・保守
通信回線や携帯電話のサービスを売るNTT、KDDI、ソフトバンクネットワーク構築、社内システム、法人向けサービスの開発
Webネットのサービスを自社で運営する楽天グループ、LINEヤフー、サイバーエージェント自社サービスの開発・改善
メーカーコンピューターや機器を作り、システムも売る日立製作所、NEC、富士通官公庁・大企業のシステム、組み込み開発

SIer(エスアイヤー)とは、お客さんのシステムを企画から開発・運用までまとめて請け負う会社のことです。System Integrator(システムインテグレーター)の略です。

通信キャリアとは、携帯電話や光回線などの通信サービスを自社の設備で提供する会社のことです。NTT・KDDI・ソフトバンクが代表です。

Web系企業とは、ECサイトやアプリ、広告などのネットサービスを自社で運営して稼ぐ会社のことです。お客さんから開発を請け負うSIerとは、稼ぎ方がちがいます。

SIerの中の系統は、メーカー系SIer一覧|ユーザー系・独立系・外資系と4系統の違いで詳しく解説しています。

SES企業から見た商流での位置づけ

SES企業から見ると、ランキング上位の大手IT企業はほとんどが「エンド」か「元請け」の位置にいます。SES企業が直接契約するより、一次請けやグループ子会社の下に入る形が一般的です。

商流とは、システムの仕事がエンド(発注元)から、いくつもの会社を通って流れてくる経路のことです。

元請けとは、エンドから直接仕事を受ける会社のことです。一次請けとは、元請けから仕事を受ける会社のことです。

種類大手の商流での位置案件がSES企業に届く典型的な経路
SIer元請け大手SIer → 協力会社(一次請け)→ SES企業
通信エンド兼元請け通信会社 → グループのSIer子会社 → 一次請け → SES企業
WebエンドWeb企業 → 一次請け(または直接)→ SES企業
メーカー元請けメーカー → グループのSIer子会社 → 一次請け → SES企業

この表は、公開情報と一般的な取引の形をもとに編集部が整理したものです。実際の商流は、案件ごとに変わります。

SIer:協力会社の層が厚い

大手SIerは、決まった協力会社を通して人を集めることが多いです。協力会社とは、元請けから継続して仕事を受ける、登録済みの取引先のことです。

SES企業は、まず大手SIerの協力会社と組むのが近道です。一次請け候補の探し方は一次請け・二次請けSIer一覧|商流を上げる営業先の探し方にまとめています。

通信・メーカー:グループのSIer子会社を通る

NTT・日立製作所・富士通・NECなどは、グループの中にSIer子会社を持っています。たとえばNTTにはNTTデータグループ、日立製作所には日立システムズや日立ソリューションズがあります。

親会社の案件は、まず子会社に流れます。SES企業が関わるのは、その子会社の協力会社の下になることが多いです。

Web:自社で開発し、直接契約の余地がある

Web系企業は、自社サービスを社内のエンジニアで開発するのが基本です。足りない人数を外から補うため、一次請けを通さずにSES企業と直接契約する例もあります。

ただし、求められるスキルは高めです。モダンな言語やクラウドの経験を持つ人材がいないと、提案が通りにくい傾向があります。Web系の自社サービス企業の探し方はSaaS企業一覧|日本の主要企業とSES営業の営業先としての見方も参考になります。

ランキングから読み取れる3つのこと

売上ランキングから読み取れるのは、「通信とメーカーが大きい」「Web企業が上位にいる」「再編が続いている」の3つです。

1. 通信とメーカーの規模が大きい
NTTと日立製作所は、どちらも売上10兆円を超えます。ただし2社ともIT以外の事業を多く持っています。IT部門の案件は、グループのSIer子会社から協力会社へ流れることが多いです。

2. Web企業が上位に入っている
楽天グループとLINEヤフーは、売上が2兆円を超えています。サイバーエージェントも8,740億円で、IT専業のSIer最大手クラスと同じ規模です。自社サービスの開発案件は、SIerの案件とは中身と単価の決まり方がちがいます。

3. 業界の再編が続いている
2025年にNTTデータグループが上場をやめ、NTTの完全子会社になりました。TISは2026年7月1日にインテックと合併し、社名をTISIに変えています。取引先リストの社名は、年に1回は見直しましょう。

大手IT企業の案件に近づく5つの手順

大手IT企業の案件に近づくには、狙う大手を決め、直接取引している会社を探し、そこで実績を積むのが現実的です。

  1. 狙う大手を1〜3社に絞る:ランキングから、自社エンジニアのスキルと合う種類の会社を選びます。インフラに強いなら通信、業務システムならSIerが合います。

  2. その大手の案件がどこを通るか調べる:グループのSIer子会社や協力会社の募集があるかを、公式サイトで確認します。

  3. 一次請け候補を見つける:中堅SIerの有価証券報告書で、主な販売先の欄を見ます。狙う大手の名前があれば、一次請けの候補です。

  4. 一次請けと最初の1件を決める:パートナー募集ページや交流会から連絡します。小さな案件でも、まず1件決めることを優先します。

  5. 同じ大手の別案件に広げる:現場の評価が上がると、同じ大手の別部署の案件にも声がかかりやすくなります。

編集部としては、手順2を飛ばさないことをおすすめします。大手本体に直接問い合わせても、実績のない会社は取引の審査が通りにくいためです。

有価証券報告書とは、上場企業が年に1回、事業や業績、主要な取引先を国に届け出る書類のことです。金融庁のEDINETという公開システムで、誰でも無料で読めます。

協力会社として申し込むときの審査項目は、SIerの協力会社登録の条件と流れ|審査で見られる7項目にまとめています。

手順2で使う「案件の流れ」を聞く質問

既存の取引先から大手の案件が届いたら、次の3つを聞いて営業先リストに書き足します。

ご紹介ありがとうございます。社内の記録のため、3点教えてください。

  1. エンドと元請けの会社名(出せる範囲で)

  2. 貴社は元請けから数えて何社目でしょうか

  3. 同じ元請けで、ほかに人を探している案件はありますか

3つ目の質問で、同じ大手の別案件が見つかることもあります。

営業先リストの作り方(自分でやる方法)

大手IT企業を起点にした営業先リストは、「大手」「その下の一次請け」「自社との関係」を表に並べると作れます。

列書く内容例
大手(エンド・元請け)ランキングの会社名日立製作所
間に入る会社グループ子会社・一次請け日立システムズ、中堅SIer A社
自社との関係取引中/候補/未接触候補
次にやること連絡・訪問・提案の予定10月第2週に問い合わせ

作るときのコツは3つです。

  • 社名は正式名称で書く:合併や社名変更があるので、国税庁の法人番号公表サイトで確認します。

  • 「どこから届いた案件か」を必ず残す:同じ大手の案件が、複数の取引先から届くことがあるためです。

  • 月に1回は更新する:取引が始まった会社は「候補」から「取引中」に移します。

このリストは、案件が増えるほど更新が大変になります。届いた案件メールを読み、転記する手間が毎日かかります。

大手IT企業の案件で最初に確認すること

大手IT企業の案件に入るときは、会社の知名度より「自社が何社目か」と「契約の形」を先に確認します。大手の案件でも、間に何社も入ると単価が下がり、指示の出し方も複雑になるためです。

確認すること見るポイント
商流の深さエンドから数えて自社が何社目か
契約の形準委任か請負か派遣か
再委託の可否自社の下にさらに会社を入れてよいか
指揮命令誰がエンジニアに作業の指示を出すか

特に指揮命令は大切です。準委任契約なのに、客先の社員が自社のエンジニアに直接指示を出すと、偽装請負になるおそれがあります。判断の目安は偽装請負の判断基準|SES営業が避けたいNG行為10選で確認できます。

チョータツで大手IT企業の案件情報を整理する

営業先リストの更新が負担になってきたら、チョータツで案件情報をまとめる方法があります。チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有できるツールのことです。

場面自分でやる場合チョータツを使う場合
届く案件を管理するメールを読んでExcelに転記案件・人材の情報を1か所で管理・共有
取引先の案件を集める1社ずつメールを確認他社と連携すると、営業中案件・営業中人材をデータベース化
自社の人材を届けるBCCで一斉送信パートナーへのメール配信機能で送る
入力の手間すべて手入力AIが入力を手伝う

チョータツは3,000社以上が使うSES営業向けのツールで、無料で始められます。大手IT企業の案件は、一次請けを通して何社からも届きます。取引先ごとの案件を並べて見られると、同じ大手の案件の重複や、商流の深さのちがいに気づきやすくなります。

よくある質問

Q. 日本のIT企業で売上1位はどこですか?
情報・通信業の上場企業と、IT事業が大きい電機メーカーで比べると、1位はNTTです。2026年3月期の営業収益は14兆4,091億円でした。2位は日立製作所です。
Q. IT企業の大手とは、どの会社のことですか?
決まった基準はありません。売上で見ると、NTT・日立製作所・ソフトバンク・KDDI・NEC・富士通が上位です。IT専業のSIerでは、NTTデータグループ・大塚商会・野村総合研究所が大きい会社です。
Q. 有名なIT企業に、SES企業から直接提案できますか?
Web系企業では直接契約の例もありますが、多くの大手は協力会社やグループ子会社を通して人を集めます。まず一次請けと組み、実績を積むのが近道です。
Q. 上場しているIT企業の一覧はどこで調べられますか?
日本取引所グループの上場会社検索で、業種を「情報・通信業」にすると一覧で見られます。売上や主要な顧客は、金融庁のEDINETで有価証券報告書を読むとわかります。
Q. IT企業の売上ランキングは毎年変わりますか?
変わります。決算は年に1回まとまるので、決算発表の後に見直しましょう。合併や上場廃止で、社名や順位が変わることもあります。
Q. SES企業の上場企業ランキングも知りたいです。
SES事業を持つ上場企業は、SESの上場企業一覧と大手ランキング|売上規模で見る20社にまとめています。

まとめ

  • 日本のIT企業の売上1位はNTT、2位は日立製作所(2026年3月期)

  • 上位は通信会社と電機メーカー。IT専業のSIerでは大塚商会・野村総合研究所が大きい

  • IT企業はSIer・通信・Web・メーカーの4種類に分けると、案件の流れ方が見える

  • SES企業は大手と直接より、一次請けやグループのSIer子会社の下に入ることが多い

  • 営業先リストは「大手」「間に入る会社」「自社との関係」の3列で作り、月1回更新する

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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