SESのアサイン表の作り方|要員稼働表のテンプレ項目16・月末の更新ルール・待機を察知する色分け
公開日:2026年10月1日更新日:2026年10月1日
SESのアサイン表とは?
SESのアサイン表とは、要員ごとに参画先・契約期間・次の予定を1行にまとめた管理表のことです。会社によっては「要員稼働表」「稼働管理表」「アサイン状況表」とも呼びます。
アサインとは、エンジニアを案件に割り当てることです。言葉の使い方は、アサインとは?意味と使い方で説明しています。SES営業にとってのアサイン表は、「誰が、いつ空くか」を先に知るための表です。空く日がわかれば、待機(案件に入っていない期間)が出る前に次の提案を始められます。
案件表・人材表とは、見る向きが違います。3つの表の役割を並べると、次のとおりです。
| 表の名前 | 1行の単位 | 答える問い |
|---|---|---|
| 案件表 | 案件1件 | どんな案件が募集中か |
| 人材表 | 人材1人 | どんなスキルの人が提案できるか |
| アサイン表 | 要員1人(参画中・待機中) | 誰がどこにいて、いつ空くか |
案件表と人材表の作り方は、SESの案件・人材管理をExcelで無料で行う方法で説明しています。この記事では、アサイン表だけに絞って解説します。
アサイン表に入れる列16項目(テンプレ)
アサイン表の列は、基本情報・参画先・契約・次の動きの4グループ、合わせて16項目にすると過不足がありません。列を増やしすぎると更新が止まるので、まずはこの16項目で始めましょう。
| # | 列名 | 書き方の例 | グループ |
|---|---|---|---|
| 1 | 要員ID | E-0012 | 基本情報 |
| 2 | 氏名(イニシャル可) | 山田 T | 基本情報 |
| 3 | 所属区分 | プロパー/BP/フリーランス | 基本情報 |
| 4 | 担当営業 | 佐々木 | 基本情報 |
| 5 | 主なスキル | Java、Spring、AWS | 基本情報 |
| 6 | ステータス | 稼働中/待機中/入場予定 | 参画先 |
| 7 | 参画先(エンド・案件名) | 物流システム保守 | 参画先 |
| 8 | 契約先(1つ上の会社) | A社 | 参画先 |
| 9 | 契約開始日 | 2026/10/01 | 契約 |
| 10 | 契約終了日 | 2026/12/31 | 契約 |
| 11 | 更新の単位 | 3か月 | 契約 |
| 12 | 残り日数(自動) | 93 | 契約 |
| 13 | 更新意向(客先) | 継続/終了/未確認 | 次の動き |
| 14 | 更新意向(本人) | 継続希望/交代希望/未確認 | 次の動き |
| 15 | 次案件の状況 | 未着手/提案中/面談中/決定 | 次の動き |
| 16 | メモ・次にやること | 11/6までに客先へ意向確認 | 次の動き |
所属区分とは、その要員が自社の社員(プロパー)か、パートナー企業の要員(BP)か、個人のフリーランスかの区別です。BPの要員も自社の売上に関わるので、同じ表に入れて管理します。
単価や支払額などお金の列は、アサイン表には入れないのがおすすめです。見る人が多い表なので、金額は別の収支表に分けたほうが安全です。氏名もイニシャルにしておけば、画面共有のときに困りません。
Excelでアサイン表を作る6ステップ
アサイン表は、Excelやスプレッドシートで半日あれば作れます。手順は次の6つです。
1行目に16項目の列名を入れる:列名の行は「表示 → ウィンドウ枠の固定」で固定します。
表をテーブルにする:範囲を選んで「挿入 → テーブル」を押すと、並べ替えと絞り込みが楽になります。
ステータス系の列をプルダウンにする:「データ → データの入力規則 → リスト」を使います。決めた言葉だけ選べるようにします。人によって書き方が変わるのを防げます。
残り日数を関数で出す:契約終了日がJ列なら、残り日数の列に
=IF(J2="","",J2-TODAY())と入れます。毎日開くたびに自動で数字が変わります。更新確認日を関数で出す:確認を始める日を別の列に置くなら、
=EDATE(J2,-2)で契約終了の2か月前の日付が出ます。色分けのルールを入れる:「ホーム → 条件付き書式 → 数式を使用して…」で、次の章の3色を設定します。
EDATE関数とは、ある日付から指定した月数だけ前や後の日付を出すExcelの関数です。契約が月末で終わる場合、月末の2か月前の日付を出すのに便利です。
作ったら、最後に並び順を「残り日数の少ない順」にしておきます。上から順に見れば、急ぐ人から手を付けられます。
待機を事前に察知する色分けルール
色分けは、残り日数と次案件の状況の組み合わせで決めます。残り日数だけで色を付けると、次が決まっている人まで赤くなり、本当に危ない人が埋もれるからです。
| 色 | 条件 | 意味 | 営業がやること |
|---|---|---|---|
| 赤 | 残り60日以内で、客先の更新意向が「継続」ではなく、次案件が「未着手」か「提案中」 | 待機の予備軍 | 今週中に提案先を3件以上出す |
| 黄 | 残り90日以内で、更新意向が「未確認」 | 確認待ち | 客先と本人に更新意向を聞く |
| 灰 | ステータスが「待機中」 | すでに待機 | 毎日、提案の状況を責任者に報告 |
| 色なし | 残り91日以上、または更新「継続」・次が「決定」 | 安定 | 月末の更新だけでよい |
条件付き書式の数式の例は、次のとおりです。L列が残り日数、M列が客先の更新意向、O列が次案件の状況、F列がステータスとします。
赤:
=AND($L2<=60,$M2<>"継続",OR($O2="未着手",$O2="提案中"))黄:
=AND($L2<=90,$M2="未確認")灰:
=$F2="待機中"
ルールの順番は灰 → 赤 → 黄にします。Excelは上のルールから順に色を付けるので、危ない色を先に置きます。客先の更新が「継続」に決まったら、契約終了日を新しい日付に書きかえます。書きかえないと、残り日数が減り続けて表が正しくなくなります。
90日と60日にした理由は、SESの契約は1〜3か月ごとの更新が多いからです。客先の更新判断は、終了の1〜2か月前に出ることがよくあります。更新の通知時期は、SESの契約更新はいつ決まる?で詳しく説明しています。自社の取引の実態に合わせて、日数は調整してください。
月末の更新ルール|誰が・いつ・何をするか
アサイン表は、毎月の最終営業日に全員が一斉に更新するのが基本です。更新日がばらばらだと、表のどこが古いのか誰にもわからなくなります。
2026年10月を例にすると、最終営業日は10月30日(金)です。当日の流れは次のとおりです。
午前:担当営業が自分の行を直す:更新意向・次案件の状況・メモの3列を、その日時点の事実に書きかえます。
午前:営業事務が新しい行を足す:新しく入場が決まった人、新しく取引を始めたBPの要員を追加します。
午後:責任者が赤と灰の行だけ見る:1行ずつ「誰が・いつまでに・何をするか」をメモ列に書きます。
午後:終わった契約の行を別シートへ移す:退場した人は「過去の参画」シートに移し、表を短く保ちます。
翌営業日:稼働率を記録する:11月2日(月)に、月末時点の稼働率を別の記録表に書きます。
更新のルールで大事なのは、「わからない」を空欄にしないことです。客先にまだ聞いていないなら「未確認」を選びます。空欄は「聞いた結果が空欄なのか、聞いていないのか」の区別がつきません。
月末だけでは間に合わない変化もあります。退場の連絡や、次案件の決定があったら、その日のうちに担当営業が1行だけ直すルールも決めておきましょう。
アサイン表から稼働率を出す方法
稼働率とは、在籍している要員のうち、案件に入って稼働している人の割合のことです。アサイン表があれば、ステータスの列を数えるだけで出せます。
式は 稼働率 = 月末時点で「稼働中」の人数 ÷ 在籍人数 です。Excelなら、ステータスがF列のとき =COUNTIF(F:F,"稼働中")/(COUNTIF(F:F,"稼働中")+COUNTIF(F:F,"待機中")) で出せます。「入場予定」の人は、まだ稼働も待機もしていないので数に入れません。プロパーだけの稼働率は、所属区分がC列なら =COUNTIFS(F:F,"稼働中",C:C,"プロパー")/(COUNTIFS(F:F,"稼働中",C:C,"プロパー")+COUNTIFS(F:F,"待機中",C:C,"プロパー")) で出せます。
計算例です。在籍20人のうち、稼働中が18人、待機中が2人なら、18 ÷ 20 = 90% です。月の途中の入れ替わりまで反映したい場合の式は、SESの稼働率の平均と計算式で説明しています。待機中の人が複数いるときにだれから提案するかは、SESの待機エンジニアが複数いるときの営業の優先順位|判断表つきで判断表を紹介しています。
プロパーとBPの稼働率は、分けて記録するのがおすすめです。自社の社員が待機すると、仕事がなくても給与の支払いが続くからです。会社の都合による休業には、労働基準法第26条で平均賃金の60%以上の休業手当が定められています。待機中の給与の扱いは、SESの待機期間の給与と対応を見てください。
稼働率を上げるアサイン表の使い方4つ
稼働率を上げるコツは、アサイン表を「見る表」から「動く表」に変えることです。表を作っただけでは待機は減りません。次の4つを習慣にしましょう。
1. 契約終了の3か月前に、更新意向を聞く
黄色になった行は、その週のうちに客先と本人の両方に更新意向を聞きます。本人が交代を望んでいるのに、客先の継続だけ聞いて安心する失敗はよくあります。聞くときは、次の例文をそのまま使えます。
上位の会社(契約先)への確認メールの例
件名:【更新意向のご確認】山田(12月末契約満了)
いつもお世話になっております。〇〇社の佐々木です。
物流システム保守でご参画中の山田の契約が、12月31日に満了となります。
1月以降のご継続のご意向を、11月6日(金)までにお知らせいただけますでしょうか。
継続の場合は、期間(3か月・6か月)のご希望もあわせて伺えますと幸いです。
エンジニア本人への確認メッセージの例
山田さん、お疲れさまです。今の現場の契約が12月末で満了になります。
1月以降も今の現場を続けたいか、別の案件に移りたいか、11月6日までに教えてください。
移りたい場合は、希望する技術や働き方も聞かせてください。
返事をもらったら、その日のうちにアサイン表の「更新意向」の2列を書きかえます。
2. 「次案件の状況」を提案の件数で書く
「提案中」だけでなく、メモ列に「提案3件・面談1件」のように件数を書きます。件数が0の赤い行は、最優先で案件を探します。
3. 赤い人のスキルシートを先に最新にする
提案先が見つかっても、スキルシートが古いと出せません。赤になった時点でスキルシートを更新すると決めておけば、提案が1〜2日早くなります。保管と更新のルールは、SESのスキルシート管理方法で説明しています。
4. 週1回15分、赤と灰の行だけで会議をする
月末の更新とは別に、毎週月曜に15分だけ赤と灰の行を全員で見ます。ほかの営業が持っている案件に合う人がいれば、その場で提案先が決まります。
アサイン表でよくある失敗5つ
アサイン表がうまく回らない原因は、ほとんどが更新の仕組みの問題です。よくある失敗と直し方を、次の表にまとめました。
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 担当者ごとに別ファイルがある | 全体の空き状況が見えない | 1つのファイルに全員分を入れる |
| 更新日が決まっていない | どの行が古いかわからない | 最終営業日に一斉に更新する |
| 自由記述の列が多い | 絞り込みや色分けができない | 選ぶ列はプルダウンにする |
| 単価も同じ表に入れる | 見せられる人が限られる | 金額は収支表に分ける |
| 退場者の行を消す | 過去の参画先がわからない | 別シートに移して残す |
特に多いのが、ファイルが担当者ごとに分かれてしまう失敗です。チームで1つの表を使う方法は、SESの案件・要員情報をチームで共有する方法でまとめています。
チョータツで「空く人」の次の案件探しを楽にする
アサイン表で「来月空く人」がわかっても、合う案件を探す作業は別に残ります。この作業を楽にするのが、チョータツとチョータツメールAIです。
チョータツとは、SES営業のための案件・人材の管理・共有ツールです。案件と人材の情報をまとめて管理し、チームで共有できます。AIが入力を手伝い、パートナーへのメール配信機能もあります。
もう一つの特長は、他社と連携すると、他社の営業中案件・営業中人材をデータベース化できることです。赤い行の人に合う案件を、自社の案件だけでなく、連携先の案件からも探せます。3,000社以上が利用しており、無料で始められます。
チョータツメールAIとは、届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける機能です。メールに書かれた単価や商流などの条件も読み取ります。転送設定で取り込め、案件・人材以外のメールはデータに残りません。毎日大量に届く案件メールを、1通ずつ開いて仕分ける手間が減ります。
使い分けの例は次のとおりです。
| 作業 | 自分でやる場合 | チョータツを使う場合 |
|---|---|---|
| 空く人を見つける | Excelのアサイン表の色分け | アサイン表はそのまま使える |
| 合う案件を探す | 受信箱を検索して読む | 案件情報から探す |
| 案件メールの仕分け | 手作業でフォルダ分け | チョータツメールAIが切り分け |
| チームへの共有 | ファイルを送る・共有する | チョータツ上で共有 |
アサイン表はExcelのままでも構いません。「空く人を見つける」はExcel、「次の案件を探す」はチョータツと分けるだけでも、提案までの時間は短くなります。
よくある質問
- Q. SESのアサイン表と要員稼働表は違うものですか?
- 呼び方が違うだけで、中身はほぼ同じです。どちらも要員ごとに参画先と契約期間、次の予定を一覧にした表です。社内で呼び方をそろえておくと、混乱が減ります。
- Q. アサイン表はExcelとスプレッドシートのどちらがよいですか?
- 複数の営業が同時に更新するなら、同時編集しやすいスプレッドシートが向いています。関数と条件付き書式は、どちらでもほぼ同じ式で使えます。1人で管理するならExcelでも十分です。
- Q. BPの要員もアサイン表に入れるべきですか?
- 入れるべきです。BPの要員が契約終了で抜けると、自社の売上も減ります。所属区分の列で「BP」と分けておけば、プロパーだけの稼働率も出せます。
- Q. アサイン表は何人くらいまでExcelで回せますか?
- 目安として、1つのシートで無理なく見られるのは数十人です。人数より、更新する営業が3人を超えると上書きや更新漏れが増えます。そのときは共有しやすいツールへの移行を考えましょう。
- Q. SESの稼働率を上げるには、まず何をすればよいですか?
- 契約終了日と更新意向を、全員分1つの表にそろえることです。空く人が90日前にわかれば、待機が始まる前に提案を始められます。アサイン表の色分けは、そのための仕組みです。
- Q. アサイン表に単価を入れてもよいですか?
- 入れることはできますが、分けるのがおすすめです。アサイン表は多くの人が見るので、単価や粗利は見る人を限った収支表に置きます。要員IDで2つの表をつなげば、後から照合できます。
まとめ
SESのアサイン表は、要員1人1行で「どこにいて、いつ空くか」を一覧にする表
列は基本情報・参画先・契約・次の動きの4グループ16項目で足りる
大事なのは契約終了日・更新意向・次案件の状況の3つ
残り日数は
終了日−TODAY()で自動計算し、条件付き書式で色を付ける色は「残り60日以内で次が未定なら赤」「90日以内で意向が未確認なら黄」
更新は毎月の最終営業日に一斉に行い、「わからない」は「未確認」と書く
稼働率は「稼働中の人数÷在籍人数」で、プロパーとBPを分けて記録する
空く人の次の案件探しは、チョータツとチョータツメールAIで短くできる
運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年10月1日|更新日:2026年10月1日
参考資料(2026年9月30日確認)