エンジニア採用代行(RPO)の費用と選び方|SES企業が頼む前に決める確認リスト7つ

公開日:2026年10月1日更新日:2026年10月1日

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エンジニア採用代行(RPO)とは

採用代行(RPO)とは、企業の採用の仕事の一部または全部を、外部の会社に任せるサービスのことです。RPOは英語の「Recruitment Process Outsourcing」の頭文字です。採用の業務を外に任せるという意味です。

人材紹介との違いは、誰が候補者を見つけて、何にお金を払うかです。人材紹介は、紹介会社が自社の登録者を紹介し、入社が決まったら手数料を払います。採用代行は、自社の採用の作業を代わりに進めてもらい、その作業にお金を払います。

サービス何をしてくれるか主な払い方
採用代行(RPO)自社の採用の作業を代わりに進める月額・成果報酬・組み合わせ
人材紹介紹介会社の登録者を紹介する入社が決まったら手数料
求人広告求人サイトに求人を載せる掲載料を先に払う
スカウト媒体自社で候補者に声をかける場を貸す利用料・成果報酬
別の選択肢:直接スカウト(例:xhours)ITフリーランスに自社から直接声をかける公式サイトで確認

手法全体の比較は、ITエンジニア採用の方法とコツ|SES企業が使える採用手法8つ比較で整理しています。

採用代行の料金の型は3つ

採用代行の料金は、「月額型」「成果報酬型」「組み合わせ型」の3つに分かれます。どれが安いかは、採用したい人数と、任せる作業の量で変わります。

料金の型お金がかかるタイミング向いている会社気をつけること
月額型毎月、決まった額毎月コンスタントに採りたい採用ゼロの月も費用がかかる
成果報酬型面談設定や入社など、成果が出たときまず小さく試したい「成果」の決め方で総額が変わる
組み合わせ型月額+成果が出たとき作業量も結果も両方ほしい月額分と成果分の合計で比べる

月額型

月額型とは、スカウトの送信数や対応する職種の数などを決め、毎月決まった額を払う型のことです。作業量が見えやすく、予算を立てやすいのが長所です。反対に、採用が決まらない月も費用は同じだけかかります。

成果報酬型

成果報酬型とは、「面談が1件決まったら」「入社が決まったら」など、成果が出たときに払う型のことです。成果が出なければ費用がかからないため、始めやすい型です。ただし、何を成果と呼ぶかは会社ごとに違います。面談設定を成果とする場合、合わない人との面談が増えても費用が発生します。

組み合わせ型

組み合わせ型とは、毎月の基本料に、成果が出たときの費用を足す型のことです。比べるときは月額分だけを見ず、1人採るまでにかかる合計で比べましょう。

費用の比べ方(計算例)

料金の型が違うサービスは、「1人採用するのにいくらかかるか」にそろえて比べます。次の数字は考え方を示すための仮の値です。

  • A社(月額型):月額40万円 × 6か月 = 240万円。6か月で3人採用なら、1人あたり80万円

  • B社(成果報酬型):入社1人につき90万円。3人採用なら合計270万円、1人あたり90万円

  • C社(組み合わせ型):月額15万円 × 6か月 + 入社1人につき40万円 × 3人 = 210万円。1人あたり70万円

採用人数が減ると、月額型の1人あたり費用は一気に上がります。A社で1人しか採れなければ、1人あたり240万円です。何人採れそうかを、見積もりの時点で代行会社と話し合っておきましょう。

参考として、マイナビの「中途採用状況調査2026年版」の数字を見ます。2025年の中途採用費(実績)は、1社あたり年平均609.9万円でした。ダイレクトリクルーティング(企業が自分から候補者に声をかける採用)の費用は、年平均173.9万円です。手法別の費用はSESのエンジニア採用単価の平均|手法別の費用と採用担当の役割にまとめています。

採用代行に任せられる範囲・任せない範囲

採用代行に任せやすいのは、手を動かす量が多い作業です。採用の判断と、候補者に約束する条件は自社に残します。

作業任せやすさ理由
採用計画・人物像づくり△ 相談まで自社の案件と単価を知らないと決められない
求人票の作成○ 下書きを任せる条件の最終確認は自社で行う
スカウト文面の作成・送信◎数を送るほど効果が出る作業
応募者対応・日程調整◎返信の速さが結果を左右する
書類選考の一次チェック○基準を渡せば任せられる
面接・合否の判断× 自社で行う客先に出せるかは自社でしか判断できない
条件交渉・内定× 自社で行う給与や稼働条件の約束は自社の責任

SES企業の場合、面接では「どの案件に、いつから、いくらで出せるか」を考えながら話を聞きます。この判断には、営業が持っている案件と単価の情報が欠かせません。面接と合否は、営業責任者が必ず入る形にしましょう。

求人票の中身を自社で決めるときは、SESの求人票の書き方|応募が増える項目別の記入例とNG表現が使えます。

SES企業が頼む前の確認リスト7つ

採用代行を頼む前に、次の7つを社内で決めておきます。決めずに頼むと、代行会社は「広くたくさん」声をかけるしかなく、合わない候補者が増えます。

#決めること決め方の例
1求める人物像「Java経験3年以上、詳細設計から担当できる人」
2単価帯「客先単価60〜70万円の案件に出せる人」
3稼働開始時期「2026年12月1日から現場に入れる人」
4任せる範囲「スカウト送信と日程調整まで。面接は自社」
5料金と「成果」の決め方「入社を成果とし、試用期間中の退職は返金あり」
6法律と個人情報の扱い委託募集の許可、候補者情報の保管方法
7終わった後に残るものスカウト文面・候補者リストを自社に引き継ぐ

1. 求める人物像

求める人物像は、言語・工程・経験年数の3つで書きます。「優秀なエンジニア」では、代行会社は誰に声をかければよいか決められません。今、提案が止まっている案件の案件票を見ながら書くと、具体的になります。

2. 単価帯

単価帯とは、採用する人を出したい案件の、客先からもらう月額単価の幅のことです。単価帯が決まると、払える給与の上限も決まります。計算例は中途採用とは?SES企業がエンジニア経験者を採る進め方と見極め方にあります。

3. 稼働開始時期

稼働開始時期とは、採用した人が現場に入る日のことです。正社員の転職では、今の会社を辞めるまでに1〜2か月かかることがよくあります。案件の開始日から逆算し、「いつまでに内定を出せば間に合うか」を決めておきます。

4. 任せる範囲

任せる範囲は、作業ごとに線を引きます。「スカウトの送信まで」「日程調整まで」のように、どこからが自社の仕事かを契約書に書いてもらいましょう。

5. 料金と「成果」の決め方

成果報酬がある場合は、成果の定義を文章で決めます。面談設定なのか、内定なのか、入社なのかで総額が変わります。入社後すぐ辞めた場合に返金があるかも確認します。

6. 法律と個人情報の扱い

採用代行に募集の仕事を任せる場合は、職業安定法の「委託募集」が関わることがあります。委託募集とは、労働者を雇おうとする会社が、自社の社員以外の人に労働者の募集をさせることです。職業安定法第36条では、報酬を払って任せる場合は厚生労働大臣の許可、報酬なしなら届出が必要です。報酬を払う場合は、その報酬の額についても認可が必要です。例外もあります。職業紹介事業の許可を持つスカウト型の紹介会社に任せる場合、委託募集の許可は基本的に不要です。根拠は厚生労働省の「募集・求人業務取扱要領」です。

どこまでが委託募集にあたるかは、任せる作業の中身によって変わります。代行会社に「この契約は委託募集の許可や届出が必要か」を必ず確認しましょう。候補者の個人情報をどこに保管し、契約が終わったらどうするかも決めておきます。

7. 終わった後に残るもの

採用代行を使い終わったとき、自社に何も残らないのはもったいないことです。反応がよかったスカウト文面と、声をかけた候補者のリストを引き継げるか確認しましょう。次に自社でスカウトするときの土台になります。

代行会社に送る依頼文の例

確認リストの7項目を決めたら、見積もりを頼むときにそのまま伝えます。条件が同じなら、複数の代行会社の見積もりを正しく比べられます。

例文・テンプレート
件名:エンジニア採用代行のお見積もりのお願い(株式会社△△)

株式会社〇〇
ご担当者様

株式会社△△の□□と申します。
エンジニア採用の代行について、お見積もりをお願いします。

■採用したい人
・Java経験3年以上、詳細設計から担当できる方
・客先単価60〜70万円の案件に参画予定
・2026年12月1日から稼働できる方
・採用人数:2026年11月末までに2名

■お願いしたい範囲
・スカウト文面の作成と送信
・応募者への返信と面接の日程調整
・面接と合否の判断は弊社で行います

■確認したいこと
・料金の型(月額・成果報酬)と「成果」の定義
・委託募集の許可・届出の要否
・終了後のスカウト文面と候補者リストの引き継ぎ

よろしくお願いいたします。

採用代行と自社スカウトの比べ方

採用代行を使うか迷ったら、まず自社でスカウトを1か月試すのがおすすめです。自社で試すと、どの文面に返信が来るか、どの条件が響くかがわかり、代行に頼む場合も的確な指示を出せます。

比べる点採用代行自社スカウト
手間少ない送信・返信・調整がすべて自分
費用代行料がかかる媒体の利用料と社内の人件費
始めるまでの時間契約と打ち合わせが必要媒体に登録すればすぐ
社内に残るもの引き継ぎの契約次第文面・反応・候補者がすべて残る

自社スカウトを始める手順

  1. 提案が止まっている案件を1つ選び、確認リストの1〜3(人物像・単価帯・稼働開始時期)を書く

  2. スカウト媒体を1つ選ぶ(媒体の違いはエンジニア採用媒体の比較|SES企業向けに求人サイト10選と選び方を参照)

  3. 案件の中身が伝わるスカウト文面を2パターン作る

  4. 1日に送る数を決め、2週間続けて返信率を記録する

  5. 返信率がよい文面に絞り、残りの2週間で面談につなげる

やってはいけないこと

  • 人物像を決めずに、代行会社に「とにかく数を」と頼む

  • 面接と合否まで丸投げし、客先に出せない人を採ってしまう

  • 月額だけで比べ、1人あたりの費用を計算しない

急ぎの案件ならxhoursでフリーランスに直接スカウトする

SES企業が採用を急ぐ理由の多くは、「今ある案件に出せる人がいない」ことです。この場合、正社員を採るより、ITフリーランスに業務委託で参画してもらう方が早く埋まることがあります。

xhours(エックスアワーズ)とは、企業がITフリーランスに直接スカウトを送れるサービスのことです。DrivenXが提供しています。数千名のフリーランスのデータベースから、案件に合う人を探せます。

場面自分でやる場合xhoursを使う場合
人を探す知り合いやSNSで1人ずつ探すデータベースから条件に合う人を探す
声をかける連絡先を調べてメッセージを送るITフリーランスに直接スカウトを送る
採用代行との関係正社員採用は時間がかかる急ぎの案件はフリーランスで先に埋める

使い分けの目安は次のとおりです。

  • 長く自社で育てたい人 → 正社員採用(自社スカウトや採用代行)

  • 来月から入れる人がほしい案件 → xhoursでフリーランスに直接スカウト

フリーランスと契約するときは、契約形態や取引条件の明示など、確認することがあります。詳しくはフリーランスエンジニアの採用方法|探し方5つと契約前の確認点を読んでください。

人材を出してくれるBPを増やすならチョータツブースト

案件に出せる人を増やす方法は、自社の採用だけではありません。BP(ビジネスパートナー:人材を出してくれる取引先の会社)を増やせば、自社で採用しなくても提案できる人が増えます。

チョータツブーストとは、チョータツの中で新しいパートナー企業を開拓できる機能のことです。チョータツはSES営業の案件・人材の管理・共有ツールで、3,000社以上が利用しており、無料で始められます。他社と連携すると、他社の営業中人材をデータベース化できます。

自分でBPを探すなら、パートナー募集ページのある会社への問い合わせや交流会への参加が基本です。まず自分で探し、手が回らなくなったらチョータツブーストを使う順番がおすすめです。

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よくある質問

Q. エンジニアの採用代行の費用相場はいくらですか?
料金は月額型・成果報酬型・組み合わせ型で分かれ、任せる範囲や職種で大きく変わります。複数社に同じ条件で見積もりを取り、「1人採用するのにいくらか」にそろえて比べましょう。
Q. 採用代行と人材紹介は、どちらが良いですか?
自社で採る仕組みを作りたいなら採用代行、すぐに候補者に会いたいなら人材紹介が向いています。人材紹介は入社が決まったときに手数料を払う形が一般的です。
Q. 採用代行に面接まで任せてもいいですか?
SES企業では、面接と合否は自社で行うのがおすすめです。どの案件にいくらで出せるかは、案件と単価を知る営業にしか判断できないためです。
Q. 採用代行を頼むのに許可は必要ですか?
募集の仕事を社外に任せて報酬を払う場合、職業安定法の委託募集の許可が必要になることがあります。任せる作業の中身で変わるので、契約前に代行会社へ確認しましょう。
Q. 採用代行を使っても採れないのはなぜですか?
多くは、人物像・単価帯・稼働開始時期が決まっていないことが原因です。確認リストの7項目を決めてから頼むと、声をかける相手が絞られます。
Q. 急ぎの案件に人が足りないときはどうすればいいですか?
正社員の採用は入社まで時間がかかります。xhoursでITフリーランスに直接スカウトするか、BPに人材の提案を依頼する方が早く埋まることがあります。

まとめ

  • 採用代行(RPO)とは、採用の作業の一部または全部を外部に任せるサービス

  • 料金は月額型・成果報酬型・組み合わせ型の3つ。「1人あたりの費用」にそろえて比べる

  • スカウト送信や日程調整は任せ、面接と合否は営業責任者が行う

  • 頼む前に、人物像・単価帯・稼働開始時期など7項目を決める

  • 募集の仕事を任せるなら、委託募集の許可・届出が必要か確認する

  • まず自社スカウトを1か月試すと、代行に頼むときの指示も的確になる

  • 急ぎの案件は、xhoursでITフリーランスに直接スカウトする方法もある

  • 採用と並行して、チョータツブーストでBPを増やすと提案できる人が増える

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本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年10月1日|更新日:2026年10月1日

参考資料(2026年9月30日確認)

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