労働者派遣法の条文早見表|SES営業が現場で使う条文と、偽装請負でみなし制度が発動する流れ
公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日
労働者派遣法の条文はどこで読める?
労働者派遣法の条文は、国の法令データベース「e-Gov法令検索」で無料で読めます。e-Gov法令検索とは、デジタル庁が運営する、法律の最新の本文を公開しているサイトのことです。
労働者派遣法とは、派遣元・派遣先・派遣で働く人の3者のルールを決めた法律のことです。正式な名前は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」です。1985年(昭和60年法律第88号)に作られました。
条文は改正のたびに「項」の番号がずれることがあります。古いブログや資料の項番号が、今の条文と合わないこともあります。条文番号は、必ずe-Govの最新版で確かめるのが安全です。本記事は2026年9月30日時点のe-Govの条文で確認しています。
条文の探し方は、次の3手順です。
e-Gov法令検索で「労働者派遣事業の適正な運営」と入力して検索する
法律の本文を開き、ブラウザのページ内検索で「第四十条の六」のように漢数字で探す
見つけた条文の「項」(段落の番号)と「号」(一、二、三…の箇条書き)を確かめる
派遣法の全体像は、労働者派遣法とは?SES営業が知るべきルール8つと労基法でまとめています。
労働者派遣法の条文早見表(SES営業向け)
SES営業が押さえたい条文は、次の表のとおりです。「誰の義務か」と「SESの現場でどの場面に効くか」をセットにしました。
| 条文 | 中身(ひとこと) | 義務を負う人 | SESの現場で効く場面 |
|---|---|---|---|
| 4条1項・3項 | 港湾運送・建設・警備などは派遣禁止 | 派遣元・派遣先 | 建設会社の現場案件を受けるとき |
| 23条5項 | マージン率などの情報提供 | 派遣元 | 自社が派遣許可を持つとき |
| 24条の2 | 許可のない会社から派遣を受けない | 派遣先 | 客先が商流の許可を確かめるとき |
| 26条1項 | 派遣契約に書く事項 | 契約の当事者 | 派遣の個別契約書を作るとき |
| 26条4項 | 派遣先が抵触日を通知する | 派遣先 | 派遣契約を結ぶ前 |
| 26条5項 | 通知がなければ契約できない | 派遣元 | 派遣契約を結ぶ前 |
| 26条6項 | 派遣で働く人を特定する行為をしない | 派遣先(努力義務。指針では「行わない」) | 顔合わせ・面談を設定するとき |
| 40条の2・40条の3 | 事業所単位・個人単位の3年制限 | 派遣先 | 長期案件の更新時 |
| 40条の4 | 1年以上働いた人を雇う努力 | 派遣先 | 客先が直接雇用を考えたとき |
| 40条の5 | 通常の労働者(正社員など)の募集情報を知らせる | 派遣先 | 1年以上続く派遣のとき |
| 40条の6 | 違法派遣で雇用の申込みをみなす | 派遣先 | 偽装請負・無許可派遣のとき |
| 40条の9 | 離職後1年以内の人を派遣で受けない | 派遣先 | 客先のOB・OGを提案するとき |
| 41条 | 派遣先責任者を選ぶ | 派遣先 | 契約書の記載・連絡先の確認 |
| 42条 | 派遣先管理台帳を作り3年保存 | 派遣先 | 稼働報告・勤怠の突き合わせ |
| 44条 | 労働基準法の一部を派遣先にも適用 | 派遣元・派遣先 | 残業・休日の扱い |
| 45条 | 労働安全衛生法の一部を派遣先にも適用 | 派遣元・派遣先 | 健康診断・安全教育 |
※条文の中身は要約です。正確な文言は参考資料のe-Gov法令検索で確かめてください。
準委任(SES)の契約そのものには、派遣法は適用されません。ただし、客先がエンジニアに直接指示を出すと、実態は派遣と判断されます。そうなると、表の条文がすべて関係してきます。
4条:派遣が禁止されている業務
4条1項は、港湾運送・建設・警備、政令で定める業務について、派遣事業を禁止する条文です。4条3項は、派遣を受ける側が、派遣で働く人をこれらの業務に就かせることを禁止しています。
SESで気をつけたいのは「建設業務」です。条文では、土木・建築など工作物の建設・改造・修理・解体の作業と、その準備の作業を指します。建設会社が発注するIT案件でも、システム開発そのものは建設業務にはあたりません。
一方で、現場の工事作業を手伝う案件を派遣で受けるのは危険です。4条1項に違反した派遣元は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(59条1号)。派遣先が4条3項に違反すると、40条の6第1項1号のみなし制度の対象になります。
提案前の確認ポイント
案件の作業場所が工事現場ではないか
作業内容に、設備の設置・配線工事などの現場作業が含まれていないか
客先の業種だけで判断せず、エンジニアが実際にする作業で判断したか
23条5項:マージン率などの情報提供
23条5項は、派遣元にマージン率などの情報を公開する義務を定めた条文です。マージン率とは、派遣料金の平均額から賃金の平均額を引き、派遣料金の平均額で割った割合のことです。
条文では、事業所ごとの派遣労働者の数、派遣先の数、マージン率、教育訓練などを情報提供するよう求めています。SESの準委任だけで事業をしている会社には、この条文は直接はかかりません。
ただし、自社が派遣許可を持って派遣と準委任を両方扱うなら、派遣部分は対象です。客先や候補者から「マージン率はどこで見られますか」と聞かれることもあります。公開場所(自社サイトなど)を営業も把握しておきましょう。
26条:派遣契約のルール(4項・5項・6項)
26条は、派遣契約を結ぶときのルールをまとめた条文です。SES営業が特に検索するのは、4項・5項(抵触日の通知)と6項(事前面接)です。
26条1項:派遣契約に書く事項
26条1項は、派遣契約に書かなければならない事項を定めています。業務の内容、就業場所と組織単位、指揮命令者、派遣期間と就業日、始業・終業の時刻と休憩時間などです。
指揮命令者とは、派遣先で派遣労働者に直接仕事の指示を出す人のことです。準委任(SES)の契約書には、この欄がありません。準委任では、指示を出すのは自社(受託側)だからです。記載事項の一覧は派遣の個別契約書の書き方|記載事項一覧と保管・印紙で確認できます。
26条4項・5項:抵触日の通知
26条4項は、派遣を受けようとする会社が、派遣元に抵触日をあらかじめ通知する義務です。抵触日とは、事業所単位の派遣可能期間(原則3年)を超えることになる最初の日のことです。
26条5項は、その通知がないときは、派遣元は派遣契約を結んではならないと定めています。つまり、抵触日の通知は「契約の入り口の条件」です。
計算例で見てみましょう。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| その事業所で派遣の受け入れを始めた日 | 2026年10月1日 |
| 事業所単位の派遣可能期間 | 3年 |
| 抵触日(3年を超える最初の日) | 2029年10月1日 |
派遣可能期間とは、同じ事業所で派遣を受け入れ続けられる期間のことで、40条の2で定められています。期間制限の考え方は、派遣契約の期間は?3年ルールと抵触日をSES営業向けに解説でくわしく説明しています。
26条6項:派遣で働く人を特定する行為(事前面接など)
26条6項は、派遣で働く人を特定する目的の行為をしないよう努めるという、派遣を受ける側の条文です。紹介予定派遣は除かれます。
特定目的行為とは、派遣先が派遣で働く人を選ぶための行為のことです。厚生労働省の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」は、事前面接や履歴書の送付要求などを例に挙げています。指針では、これらを「行わないこと」と定めています。条文は努力義務でも、行政の運用では「しないこと」が前提です。
準委任(SES)の顔合わせに、26条6項がそのまま適用されるわけではありません。ただし、客先が「この人がいい」と人を選び、直接指示まで出していると、実態は派遣と見られる材料になります。顔合わせは「業務の進め方の説明」にとどめるのが安全です。
40条の2〜40条の5・40条の9:期間制限と直接雇用のルール
40条台の前半は、派遣を受ける会社(派遣先)の義務が並ぶ部分です。SES営業には「長期案件の更新」と「客先の元社員の提案」で関係します。
| 条文 | 中身 | 営業の確認ポイント |
|---|---|---|
| 40条の2 | 事業所単位で原則3年まで | 抵触日の通知を受け取ったか |
| 40条の3 | 同じ人は同じ組織単位で3年まで | 課が変わるか、延長の手続きは済んだか |
| 40条の4 | 1年以上続いた特定有期雇用派遣労働者を雇う努力 | 客先が直接雇用を考えていないか |
| 40条の5 | 1年以上続く派遣の人に、通常の労働者(正社員など)の募集情報を知らせる | 客先から募集の話が出ていないか |
| 40条の9 | 離職後1年以内の人を派遣で受け入れない | 候補者が客先の元社員ではないか |
40条の4の「特定有期雇用派遣労働者」とは、期間を決めて雇われている派遣労働者のうち、同じ組織単位で1年以上働く見込みの人のことです(30条1項)。無期雇用の派遣労働者(期間を決めずに雇われている人)は、40条の2第1項1号で期間制限の対象外です。
40条の9は、見落としやすい条文です。たとえば2026年3月31日に客先を退職した人は、2027年3月30日までその客先に派遣で戻れません。60歳以上の定年退職者などは例外です。派遣元も、この条文に抵触する派遣をしてはいけません(35条の5)。
40条の6:労働契約申込みみなし制度
40条の6は、違法な派遣を受けた会社が、その時点で働く人に雇用を申し込んだとみなす条文です。この仕組みを労働契約申込みみなし制度といい、2015年10月1日に始まりました。
みなされる申込みの中身は、その時点の労働条件と同じ条件での労働契約です。働く人が承諾すれば、派遣先(客先)との労働契約が成立します。
40条の6第1項の5つの違法パターン
みなし制度が発動するのは、次の5つの場合です。
| 号 | 違法のパターン | 関係する条文 |
|---|---|---|
| 1号 | 禁止業務に派遣労働者を就かせた | 4条3項 |
| 2号 | 許可のない会社から派遣を受けた | 24条の2 |
| 3号 | 事業所単位の期間制限を超えて派遣を受けた | 40条の2第1項 |
| 4号 | 個人単位の期間制限を超えて派遣を受けた | 40条の3 |
| 5号 | 法律を免れる目的で、請負など派遣以外の名目で契約し、26条1項の事項を定めずに派遣を受けた | 26条1項 |
ただし、派遣を受けた会社が違法と知らず、知らないことに過失もないときは、適用されません(40条の6第1項ただし書)。
みなし制度の期限と行政の関与
みなされた申込みは、違法な行為が終わった日から1年間は撤回できません(40条の6第2項)。その1年の間に働く人が承諾も拒否もしなければ、申込みは効力を失います(同条3項)。
派遣元は、派遣先から求められたら、みなされた時点の労働条件をすぐに通知する義務があります(同条4項)。派遣先が承諾した人を働かせないとき、厚生労働大臣は助言・指導・勧告ができます。従わなければ公表もできます(40条の8)。
偽装請負で40条の6が発動する流れ(SESの場合)
SESで一番注意したいのは、40条の6第1項5号(偽装請負)です。偽装請負とは、契約の名前は準委任や請負なのに、実態は客先がエンジニアに直接指示している状態のことです。
派遣か準委任・請負かは、厚生労働省の「37号告示」で判断します。37号告示とは、請負(準委任を含む)として認められるための基準を、国が定めた告示のことです。受託側が自分で業務の指示・労働時間の管理などをしているかがポイントです。
偽装請負から、みなし制度が発動するまでの流れは、次のとおりです。
準委任契約で常駐が始まる:契約書には派遣の「指揮命令者」の欄がない
客先が直接指示を出し始める:作業の割り振り、残業の指示、勤怠の管理を客先がする
実態が「派遣」になる:37号告示の基準を満たさず、準委任とは認められない状態になる
「法律を免れる目的」があると判断される:派遣法の義務を避けるために、準委任の形を続けていたと見られる
みなし制度が発動する:その時点で、客先からエンジニアに、同じ労働条件での雇用の申込みがあったとみなされる
1年以内にエンジニアが承諾する:客先とエンジニアの間に労働契約が成立する
客先が働かせないと行政が関与する:厚生労働大臣の助言・指導・勧告、最後は公表(40条の8)
裁判ではどう判断されている?
裁判では、みなし制度の適用が認められた例と、認められなかった例の両方があります。
| 事件 | 判断のポイント |
|---|---|
| 東リ事件(大阪高裁・2021年11月4日) | 偽装請負と認め、直接雇用の成立を認めた |
| ハンプテイ商会ほか1社事件(東京地裁・2020年6月11日) | 「法律を免れる目的」を認めず、みなし制度を適用しなかった |
| 竹中工務店ほか2社事件(大阪高裁・2023年4月20日) | 二重の偽装請負で、最上位の注文者への適用・類推適用を否定した |
「免れる目的」の立証は簡単ではなく、直接雇用まで認められた例は限られています。とはいえ、調査・紛争になるだけで、客先との取引や自社エンジニアの雇用に大きな影響が出ます。判例の詳細は偽装請負の判例・摘発事例|IT・SES業界の事例と営業の教訓にまとめています。
SES企業にとってのリスク
みなし制度が発動して困るのは、客先だけではありません。自社(SES企業)は、エンジニアが客先に転籍する形で人材を失うおそれがあります。
また、自社が許可なく実態として派遣をしていたと判断されると、無許可派遣にあたりえます。59条2号の罰則は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。法人にも罰金が科されます(62条)。
偽装請負を防ぐチェックリスト
客先の担当者が、エンジニアに直接作業を割り振っていないか
残業・休日出勤の指示を、客先が直接出していないか
勤怠(出退勤の時刻)を、客先が管理していないか
自社側の責任者(業務の指示を出す人)が決まっていて、客先と連絡しているか
契約書の業務内容と、実際の作業が一致しているか
NG行為の具体例は、偽装請負の判断基準|SES営業が避けたいNG行為10選と予防策で確認できます。
41条・42条:派遣先責任者と派遣先管理台帳
41条は、派遣先に派遣先責任者を選ぶ義務を定めた条文です。派遣先責任者とは、派遣先で派遣法のルールを関係者に周知し、苦情の処理や派遣元との連絡をする人のことです。
42条は、派遣先に派遣先管理台帳を作り、3年間保存する義務を定めた条文です。台帳には、派遣就業をした日、始業・終業の時刻などを派遣労働者ごとに書きます。派遣先は、台帳の内容を派遣元に通知しなければなりません(42条3項)。
SES営業がこの条文を使うのは、派遣案件の稼働報告と勤怠の突き合わせです。派遣先からの通知と、自社の記録がずれていないかを毎月確かめましょう。台帳の中身は派遣先管理台帳の保管期間は3年|派遣元台帳との違いと記載項目で解説しています。
44条・45条:労働基準法と労働安全衛生法の特例
44条と45条は、派遣で働く人に、労働基準法と労働安全衛生法をどう当てはめるかを決めた条文です。雇い主は派遣元ですが、実際に働く場所は派遣先なので、責任を分けています。
| 条文 | 派遣先も責任を負う主なもの | 派遣元が責任を負う主なもの |
|---|---|---|
| 44条(労働基準法) | 労働時間・休憩・休日の管理など | 賃金の支払い、年次有給休暇など |
| 45条(労働安全衛生法) | 作業場所の安全管理、特殊な健康診断など | 雇い入れ時の安全衛生教育、一般の健康診断など |
※主な例です。細かな分担は条文と厚生労働省の資料で確かめてください。
準委任(SES)なら、労働時間や安全の管理は雇い主である自社がします。客先が勤怠を管理しているなら、それ自体が派遣に近い働き方のサインです。
客先から条文を示されたときの確認手順
客先や商流の上位から「派遣法◯条に注意してください」と言われることがあります。そのときは、次の手順で確かめましょう。
契約形態を確かめる:その案件は派遣か、準委任か、請負か
条文の義務を負う人を確かめる:派遣元・派遣先のどちらの義務か(早見表を使う)
e-Govで最新の条文を読む:項・号の番号までそろえて確かめる
現場の実態と照らす:指示・勤怠・就業場所が契約どおりか
社内の責任者と共有する:判断に迷うときは、弁護士・社会保険労務士に相談する
40条の9の「元社員」の確認は、候補者の経歴を見ればその場でできます。スキルシートを受け取ったら、次の一文でBPに確認しておくと安全です。
〇〇様の職歴に△△株式会社(今回のご提案先)が含まれておりますが、退職日をお教えいただけますでしょうか。派遣でのご提案となる場合、離職後1年以内は受け入れができないためです。
客先への返信には、次のような例文が使えます。
○○株式会社 ○○様
ご連絡ありがとうございます。本件は準委任契約のため、弊社責任者の○○から作業の指示を行う体制です。派遣法26条6項のご趣旨も踏まえ、顔合わせは業務内容のご説明の場として設定させていただきます。
チョータツで案件ごとの契約形態を管理する
自分で管理するなら、まず案件ごとに「契約形態・抵触日・指示を出す人」をExcelに書き出しましょう。ただ、案件が増えると、提案のたびに確かめるのが大変になります。
チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有できるツールのことです。3,000社以上が利用していて、無料で始められます。
案件情報を1か所で管理:契約形態などの条件を、提案の前に確かめられる
パートナーへのメール配信:条件をそろえた案件情報を、まとめて送れる
他社との連携:連携すると、他社の営業中案件・営業中人材をデータベース化できる
AIが入力を手伝う:案件・人材の登録の手間を減らせる
派遣と準委任の案件が混ざる会社ほど、案件ごとの条件を同じ場所で見られることが、条文違反の予防につながります。
よくある質問
- Q. 労働者派遣法26条4項とは何ですか?
- 派遣を受けようとする会社が、派遣元に抵触日をあらかじめ通知する義務です。抵触日とは、事業所単位の派遣可能期間を超える最初の日です。
- Q. 労働者派遣法26条5項とは何ですか?
- 26条4項の抵触日の通知がないとき、派遣元は派遣契約を結んではならない、という条文です。通知が契約の前提になります。
- Q. 派遣法26条の事前面接の禁止は何項ですか?
- 2026年9月時点のe-Govの条文では、26条6項です。派遣で働く人を特定する行為をしない努力義務で、紹介予定派遣は除かれます。
- Q. 派遣法40条の6とは何ですか?
- 違法派遣を受けた会社が、働く人に同じ労働条件で雇用を申し込んだとみなす条文です。偽装請負(5号)、期間制限違反(3号・4号)などが対象です。
- Q. 準委任(SES)でも40条の6の対象になりますか?
- 契約が準委任でも、実態が派遣で「法律を免れる目的」があれば、40条の6第1項5号の対象になりえます。客先の直接指示がきっかけです。
- Q. 派遣法40条の9とは何ですか?
- 派遣先を離職した人を、離職日から1年以内に派遣で受け入れてはいけないという条文です。60歳以上の定年退職者などは例外です。
- Q. 派遣法42条とは何ですか?
- 派遣先に、派遣先管理台帳の作成と3年間の保存を義務づける条文です。台帳の内容は派遣元にも通知します。
まとめ
派遣法の条文は、e-Gov法令検索で最新版を確かめるのが基本です。項の番号は改正でずれることがあります。
SES営業がまず押さえるのは、4条(禁止業務)・26条(派遣契約・抵触日・事前面接)・40条の6(みなし制度)です。
26条4項・5項は抵触日の通知です。通知がなければ派遣契約を結べません。
40条の6は偽装請負にも効きます。客先の直接指示 → 実態は派遣 → みなし制度という流れを止めるのが営業の役目です。
案件ごとに契約形態と指示の出し方を確かめてから提案しましょう。
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。
運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日
参考資料(2026年9月30日確認)
e-Gov法令検索「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(第4条、第23条、第24条の2、第26条、第35条の5、第40条の2〜第40条の6、第40条の8、第40条の9、第41条、第42条、第44条、第45条、第59条、第62条)
厚生労働省「労働契約申込みみなし制度の概要」
厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領 第7(派遣先が講ずべき措置に関する指針を掲載)」(第2の3 派遣労働者を特定することを目的とする行為の禁止)
厚生労働省・都道府県労働局「派遣先の皆様へ 受入れ期間制限ルール」
厚生労働省「平成27年労働者派遣法の改正について」
労働政策研究・研修機構 小宮文人「労働者派遣法―労働契約申込みみなし制度の効果と問題点」日本労働研究雑誌 No.783(2025年10月)