SESの情報交換のやり方|アポの取り方・面談の流れ・初回に聞く質問15とお礼メール例文

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

SESの情報交換とは?

SESの情報交換とは、取引候補の会社同士が、事業や案件・人材の状況を伝え合う初回面談のことです。SES業界では「まずは情報交換から」という言い方で、商談の前の顔合わせとして使われます。

情報交換の相手は、多くの場合BPです。BP(ビジネスパートナー)とは、案件や人材を紹介し合う取引先の会社のことです。

情報交換と商談は、目的が違います。

項目情報交換商談
目的相手を知り、取引できるか確かめる特定の案件・人材を決める
話す中身会社の強み、よく扱う案件・人材、取引条件案件の詳細、人材のスキル、単価
ゴール次に情報を送り合う約束をする面談の設定や契約の合意
時間の目安30分前後案件ごとにさまざま

情報交換の一番のゴールは、「今後、案件・人材の情報を送り合いましょう」という約束と、送り先の確認です。その場で案件を決める必要はありません。

BP・商流・精算幅などの用語はSES用語一覧|営業が現場で使う用語60と意味・例文つきで確認できます。

情報交換のアポの取り方

情報交換のアポは、相手のパートナー募集の窓口に、得意分野と探しているものを書いて申し込むのが一番通りやすい方法です。いきなり「お会いしたい」だけを送っても、返事は来にくくなります。

アポの取り方は、主に次の4つです。

方法向いている場面気をつけること
パートナー募集ページ・問い合わせフォーム相手がBPを募集している募集している職種や地域を読んでから送る
配信メールへの返信相手の案件・人材メールが届いている届いた案件・人材に絡めて書く
交流会で名刺交換した相手会った直後で記憶が新しいその週のうちに連絡する
今のBPからの紹介信頼できる会社とつながりたい紹介者の名前を出してよいか確認する

相手の探し方は、SESパートナー募集企業の一覧と探し方7選|BP開拓のコツで説明しています。

アポ依頼メールの例文

日時の候補を3つ入れると、やりとりが1往復で済みます。所要時間とオンラインかどうかも先に書きます。候補日の出し方とリスケの連絡は、SESの面談日程調整メール例文|候補日の出し方とリスケの連絡も参考になります。

例文・テンプレート
件名:情報交換のお願い(Java開発・インフラのSES/株式会社△△)

株式会社〇〇
パートナー営業ご担当者様

はじめまして。株式会社△△の□□と申します。
貴社のパートナー募集ページを拝見し、ご連絡いたしました。

弊社は東京都内を中心に、Java開発とAWSインフラの
SES事業を行っております。
・自社エンジニア:〇名(Java・インフラ中心)
・よく扱う案件:金融・流通系の開発、クラウド移行

貴社の得意分野と合う部分があれば、案件・人材を
ご紹介し合えればと思い、30分ほど情報交換の
お時間をいただけないでしょうか。

【候補日(オンライン・30分)】
・2026年10月13日(火)10:00〜12:00
・2026年10月14日(水)14:00〜17:00
・2026年10月15日(木)10:00〜17:00

ご都合が合わなければ、別の日時をお知らせください。
よろしくお願いいたします。

特定電子メール法とは、広告・宣伝のメールの送り方を決めた法律のことです。名刺など書面でアドレスを受け取った相手には、宣伝を含むメールも原則として送れます(第3条)。ただし、送信者の名前と配信停止の連絡先を書き、相手から停止を求められたら送るのをやめます。案件・人材の一斉配信に相手を加えるときは、面談の場で「配信に登録してよいか」を確認しておくと安心です。

情報交換の前にやる準備5つ

情報交換の準備は、相手を調べることと、自社の「今出せるもの・探しているもの」を1枚にまとめることの2つが中心です。準備なしで臨むと、世間話で30分が終わります。

  1. 相手の会社を調べる:公式サイトで事業内容・社員数・得意な業界を見ます。会社が実在するかは、国税庁の法人番号公表サイトで社名と所在地を確認できます。

  2. 派遣の許可を確認する:派遣もしている会社なら、厚生労働省の人材サービス総合サイトで許可番号を検索します。

  3. 自社の「今出せる人材」を3名まで選ぶ:スキル・経験年数・稼働開始時期を、名前を伏せて話せるようにします。

  4. 自社の「今探している人材・案件」を3つまで書き出す:「Java経験3年以上・11月開始」のように、具体的にします。

  5. 聞く質問を印刷かメモにしておく:次に紹介する15の質問を使ってください。

人材の話をするときは、名前や生年月日などの個人情報は出しません。個人情報保護法では、本人の同意なく個人データを他社に渡すことが、原則として禁じられています(第27条)。くわしくはスキルシートの個人情報と第三者提供の同意|SES提案で守る手順と文例を読んでください。

情報交換の面談の流れ(30分)

情報交換の面談は、「挨拶→自社紹介→相手の紹介→質問→次の約束」の5つを30分で回すのが基本です。最後の5分を「次の約束」に必ず残します。

  1. 挨拶と時間の確認(2分):「本日は30分でよろしいでしょうか」と終わりの時刻を確かめます。

  2. 自社紹介(3分):話し方は、次の章の型を使います。

  3. 相手の会社紹介(5分):途中でさえぎらず、メモを取ります。

  4. 質問(15分):15の質問から、相手の紹介で出なかったものを聞きます。

  5. 次の約束(5分):情報の送り先、配信登録の可否、最初に送る案件・人材を決めます。

オンラインで行うことが多いので、画面共有で1枚の会社紹介資料を見せると話が早く進みます。資料は、最後にメールで送ってよいか聞いておきます。資料の構成はSESの会社紹介資料の作り方|BP・エンド向けの構成10枚で紹介しています。

自社紹介の話し方(3分でまとめる型)

自社紹介は、「何の会社か」「何が得意か」「今なにを探しているか」の3つを、数字を入れて3分以内で話します。長い会社の歴史や社長の考えは、聞かれたときだけで十分です。

順番話すこと話し方の例
1何の会社か「東京で、SESと受託開発をしている社員30名の会社です」
2何が得意か「Java開発とAWSのインフラが中心で、金融系の案件が多いです」
3商流の位置「大手SIerの一次請けの案件を、常時5件ほど持っています」
4今なにを探しているか「11月開始でJava経験3年以上の方を2名探しています」

一番大切なのは4番目の「今なにを探しているか」です。相手は4番目を聞いて、自社に送る案件・人材を思い浮かべます。「何でも探しています」では、相手は何も送れません。

数字はその場の目安で構いませんが、盛らないことが前提です。最初に話した数字と、あとで送る情報が違うと、信用を落とします。

初回の情報交換で聞く質問15(チェックリスト)

初回の情報交換では、会社・案件・人材・取引条件の4分野で15の質問を確認します。全部を聞けなくても、★の付いた5つは必ず聞きましょう。

#分野質問聞く理由
1会社社員数と、そのうちエンジニアは何名ですか?人材を出せる力がわかる
2会社得意な業界・技術は何ですか?自社と重なる部分を探す
3会社主な取引先はどんな会社ですか?(言える範囲で)案件の出どころがわかる
4会社派遣と準委任、どちらの契約が多いですか?契約の組み方を合わせる
5 ★案件案件の多くは、商流のどの位置から来ますか?単価と偽装請負のリスクを見る
6案件今、募集中の案件は何件くらいありますか?取引の量を見積もる
7案件案件の商流制限は、何社先まで可が多いですか?自社の人材を出せるか判断する
8案件面談は何回が多いですか?提案から決定までの期間を読む
9人材自社社員とフリーランス、どちらが多いですか?契約と連絡の手間が変わる
10 ★人材今、次の現場を探している人材はいますか?最初の1件のきっかけになる
11人材人材の情報は、どの形式で送っていますか?スキルシートのやりとりを決める
12 ★取引条件支払いサイトは何日ですか?自社の資金繰りに合うか見る
13取引条件精算幅と精算単位は、どう決めることが多いですか?請求のもめごとを防ぐ
14 ★取引条件取引開始(口座開設)に必要な書類は何ですか?初取引までの時間を縮める
15 ★取引条件案件・人材の情報は、どこに・どう送ればよいですか?情報交換を次につなぐ

言葉の意味をかんたんに補足します。

  • 商流とは、SESの仕事がエンド(発注元)から、いくつもの会社を通って流れてくる経路のことです。

  • 商流制限とは、案件に参加できる会社の段数を決めた条件のことです。「貴社社員まで」「1社先まで」のように書かれます。

  • 支払いサイトとは、月の締め日から実際に入金されるまでの期間のことです。「月末締め翌月末払い」なら30日です。

  • 精算幅とは、月額の単価のまま働いてよい時間の範囲のことです。「140〜180時間」のように決めます。

  • 口座開設とは、取引先として相手の会社に登録してもらう手続きのことです。

初回に聞かないほうがよいこと

初回の情報交換では、相手の取引先のエンド名や、人材の単価の内訳を深く聞かないほうが無難です。まだ秘密保持の約束をしていない段階なので、相手も答えにくい質問です。

  • エンドの社名をしつこく聞く

  • 相手の人材の「仕入れ単価」を聞き出そうとする

  • 相手の社員エンジニアに直接連絡してよいか聞く

深い情報を送り合う前には、NDA(秘密保持契約)を結ぶのが一般的です。NDAとは、受け取った情報をほかに漏らさないと約束する契約のことです。ひな形はSESの秘密保持契約(NDA)ひな形|BPと結ぶ条項と注意点8つにあります。

面談後24時間以内に送るお礼メール例文

お礼メールは、面談から24時間以内(遅くとも翌日中)に、話した内容の要点と「次にやること」を書いて送ります。お礼だけのメールより、送り先や次の約束を書いたメールのほうが、次のやりとりが始まりやすくなります。

入れる項目は、次の5つです。

  1. 面談のお礼

  2. 相手が探しているもの(聞いた内容の確認)

  3. 自社が探しているもの

  4. 今後の情報の送り先(決めたこと)

  5. 次にやること(日付入り)

例文・テンプレート
件名:本日の情報交換のお礼(株式会社△△ □□)

株式会社〇〇
〇〇様

本日はお忙しいなか、情報交換のお時間をいただき、
ありがとうございました。

お話を伺い、貴社がPHP開発とテストの案件を多く
お持ちであること、11月開始のインフラ人材を
お探しであることを理解いたしました。

弊社からは、次の内容をお伝えいたしました。
・Java経験3年以上の方を2名、11月開始で探しています
・AWSの構築経験がある社員が、11月から次の現場を探しています

今後の案件・人材のご連絡は、次の宛先にお願いいたします。
・弊社の送り先:partner@example.co.jp
・貴社の送り先:(本日伺ったアドレス)

まずは弊社から、AWS経験者の情報(個人情報を伏せたもの)を
2026年10月8日(木)までにお送りいたします。
会社紹介資料も添付いたしますので、ご確認ください。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

この例文は、面談を2026年10月6日(火)に行った場合の書き方です。人材の情報を送るときは、本人の同意を取ったうえで、名前などを伏せた形で送ります。

情報交換で終わらせず案件共有につなぐコツ5つ

情報交換を取引につなぐコツは、面談から1週間以内に、自社から具体的な案件か人材を1件送ることです。「何かあればご連絡ください」で終わると、ほとんどの場合そのまま連絡が途切れます。

  1. 1週間以内に1件送る:相手が「探している」と言ったものに近い案件・人材を送ります。完全に合わなくても、「この条件ならいます」と伝えるだけで印象が残ります。

  2. 送り先と形式を決めて終わる:「どのアドレスに」「スキルシートは何の形式で」を面談の最後に決めます。質問15がこのためにあります。

  3. 配信に登録してよいか確認する:案件・人材の一斉配信に加えてよいか、その場で了承をもらいます。了承があると、定期的に情報が届く関係になります。

  4. 口座開設を先に進める:必要書類を聞いておき、案件が決まる前に登録を終わらせます。いざ決まったときに書類待ちで遅れるのを防げます。取引前の確認項目はSESパートナーの選び方と注意点|取引前に見る10項目チェック表にまとめています。

  5. 2週間後にもう一度連絡する:返事がなくても、新しい案件か人材を添えてもう一度送ります。相手の状況は2週間で変わることがよくあります。

情報交換後の連絡スケジュールの目安

いつやること例(面談が10月6日の場合)
当日〜翌日お礼メールを送る10月6日(火)〜7日(水)
1週間以内案件か人材を1件送る10月13日(火)まで
2週間後新しい情報を添えて再連絡10月20日(火)ごろ
1か月後取引がなければ近況を聞く11月4日(水)ごろ

取引が始まった後の連絡頻度は、SESのBPとの関係構築|継続取引につながる7つの習慣と連絡頻度で説明しています。

チョータツブーストとチョータツで、情報交換の前後を楽にする

情報交換の手間は、「面談する相手を探す前半」と「面談後に情報を送り合う後半」の2か所にかかります。DrivenXのツールを使うと、どちらもまとめて楽にできます。

場面自分でやる場合DrivenXのツールを使う場合
面談の相手を探す募集ページや交流会で1社ずつ探すチョータツブーストで新しいパートナー企業を開拓する
相手の案件・人材を知る配信メールを読んでExcelに転記するチョータツで連携すると、相手の営業中案件・営業中人材をデータベースとして見られる
自社の情報を届けるBCCで一斉送信するチョータツのメール配信機能でパートナーに配信する
届いたメールを整理する案件か人材か、1通ずつ目で仕分けるチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分ける

チョータツブーストとは、チョータツの中で新しいパートナー企業を開拓できる機能のことです。チョータツは3,000社以上が使っているSES営業向けの案件・人材の管理・共有ツールで、無料で始められます。

情報交換のあとにチョータツで連携すると、相手の営業中の案件・人材が自社のデータベースに入ります。メールを探し直さなくても、面談で聞いた「探している人材」に合う案件を見つけやすくなります。連携しておくことが、「情報交換で終わらせない」仕組みになります。

使い始める流れは、次のとおりです。

  1. チョータツに無料で登録する

  2. 自社の案件・人材を登録する(AIが入力を手伝います)

  3. チョータツブーストで、情報交換の候補になる新しいパートナーを開拓する

  4. 面談した会社と連携し、お互いの営業中案件・人材を共有する

よくある質問

Q. SESの情報交換は、オンラインと対面のどちらがいいですか?
初回はオンラインの30分で十分です。移動がないので相手も受けやすくなります。取引が始まってから、必要に応じて対面で会えば構いません。
Q. 情報交換のアポが取れないときは、どうすればいいですか?
依頼メールに「自社が今探しているもの」と「今出せる人材」を具体的に書き直しましょう。相手にとっての利点が見えると返事が増えます。相手が配信している案件・人材に返信する形も試してください。
Q. 情報交換では、単価の話をしてもいいですか?
相場感の話は構いません。ただし、特定の人材の単価の内訳や、相手の仕入れ単価を聞き出すのは初回には向きません。個別の単価は、案件が具体的になってから話しましょう。
Q. 情報交換のあと、NDAはいつ結べばいいですか?
案件の詳細や人材のスキルシートを送り合う前に結ぶのが一般的です。面談の最後に「NDAはどちらのひな形で結びますか」と確認しておくと、手続きが早く進みます。
Q. 情報交換をしたのに取引が始まらないのは、なぜですか?
多くの場合、面談後に自社から何も送っていないことが原因です。1週間以内に案件か人材を1件送り、2週間後にもう一度連絡しましょう。
Q. 情報交換の相手を効率よく増やす方法はありますか?
募集ページや交流会に加えて、チョータツブーストで新しいパートナー企業を開拓する方法があります。3,000社以上が使うチョータツの中で、情報交換の候補を増やせます。

まとめ

  • SESの情報交換は、30分で「得意分野」と「取引条件」を確かめる初回面談

  • アポ依頼は、得意分野・探しているもの・日時の候補3つを書いて送る

  • 自社紹介は3分以内。「今なにを探しているか」を具体的に話す

  • 初回は15の質問で、会社・案件・人材・取引条件を確認する。★の5つ(商流・次の現場を探す人材・支払いサイト・口座開設の書類・送り先)は必ず聞く

  • 面談後24時間以内にお礼メール、1週間以内に案件か人材を1件送る

  • 情報交換のあとは、チョータツの連携で案件・人材の共有を続けやすくできる

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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