SESの開拓リストの作り方|検索コマンドと公的データの使い方、優良企業の見分け方7点

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

SESの開拓リストとは?BP向けとエンド向けで中身が変わる

開拓リストとは、これから連絡する会社の名前・連絡先・特徴・連絡の結果を1つの表にまとめたもののことです。
営業リストとも呼ばれます。誰に、いつ、何を送ったかを残すので、同じ会社に何度も連絡してしまうミスも防げます。

SESでは、連絡する相手によってリストに入れる情報が変わります。

比べる点BP向けリストエンド向けリスト
相手SES企業・SIer(システム開発会社)事業会社・官公庁など
特に見る項目得意スキル・商流の位置・募集ページ業種・システム部門の有無・会社の規模
主な集め方検索・募集ページ・交流会・配信メール検索・業界団体・上場企業一覧
1回に作る数の目安50〜100社30〜50社

※ 数の目安は、営業1人が1か月で連絡しきれる量をもとにした編集部の目安です。

BPとは案件や人材を紹介し合う同業の取引先、エンドとはシステムを実際に使う発注元の会社のことです。
どちらを狙うかで手法も変わるので、全体像はSESの新規開拓の営業方法10選も合わせてご覧ください。作るか買うかの比較は、営業リストの入手方法4つ|SESが無料・購入・ツールを使い分けるコツにあります。この記事は、自分で作る方法に絞って解説します。

開拓リストの作り方6ステップ

開拓リストは、次の6ステップで作ります。
いきなり大量に集めるより、目的を決めてから少しずつ集めた方が、使えるリストになります。

  1. 目的を決める:BPを増やすのか、エンドを増やすのか。スキル(Java・インフラなど)とエリアも決める

  2. 候補を集める:Googleの検索コマンドや、募集ページ・上場企業一覧から会社名を集める

  3. 公的データで確かめる:法人番号公表サイトなどで、会社の実在と正式な名前を確認する

  4. 項目を埋める:この記事のテンプレに沿って、連絡先や得意スキルを書き込む

  5. 優先順位をつける:優良企業の7つの目安で点数をつけ、A・B・Cに分ける

  6. 連絡して結果を記録し、更新する:連絡日・結果・次の予定を書き、月1回見直す

1回で作る数は、1か月で連絡しきれる量にとどめます。
古いリストは連絡先が変わっていることが多いからです。

Google検索コマンドで候補を集める方法

検索コマンドとは、Googleの検索窓に入れる特別な記号や言葉のことで、検索結果を絞り込めます。
「パートナー募集」のページを持つSES企業は、検索コマンドを使うと早く見つかります。

Googleの公式ヘルプで紹介されている主なコマンドは、次のとおりです(2026年9月30日確認)。

コマンド意味SESでの使い方の例
"言葉"その言葉と完全に一致するものだけ出す"ビジネスパートナー募集" SES
-言葉その言葉を含むページを除くSES パートナー募集 -求人 -転職
site:特定のサイト・ドメインだけ出すsite:co.jp "SESパートナー募集"
after:指定した日より後に更新されたものだけ出す"パートナー募集" SES after:2026/01/01
filetype:特定のファイル形式だけ出す会社案内 SES filetype:pdf

公式ヘルプには載っていませんが、intitle:(ページのタイトルにその言葉が入るものだけ出す)もよく使われます。
例:intitle:パートナー募集 SES 東京

そのまま使える検索の例

  • BPをスキルで探す:"パートナー募集" SES Java 東京 -求人

  • インフラに強いBPを探す:intitle:ビジネスパートナー募集 インフラ 運用保守

  • 大阪のBPを探す:"SESパートナー募集" 大阪 site:co.jp

  • 最近ページを更新した会社を探す:"協力会社募集" システム開発 after:2026/04/01

  • エンドの情報システム部門の求人から探す:"社内SE" 募集 製造業 -派遣

-求人 -転職 を付けるのがコツです。SESで検索すると、エンジニア向けの求人ページがたくさん出てくるからです。
見つけた会社は、会社名とページのURLをすぐにリストへ書き写しましょう。

公的データで会社を確かめる方法

公的データとは、国や公的な団体が無料で公開している会社の情報のことです。
検索で見つけた会社が本当にあるか、どんな会社かを、無料で確かめられます。

使うサイト運営わかること
法人番号公表サイト国税庁正式な社名・所在地・法人番号、閉鎖の有無
gBizINFO経済産業省補助金・表彰・調達の記録、財務や職場の情報
人材サービス総合サイト厚生労働省労働者派遣事業の許可番号と事業所
プライバシーマーク付与事業者検索JIPDECプライバシーマークを持っているか
ISMS認証取得組織検索情報マネジメントシステム認定センターISMS認証を持っているか

法人番号公表サイトの使い方

法人番号とは、国が会社などの法人に1つずつ付ける13桁の番号のことです。
国税庁の法人番号公表サイトでは、社名の一部や所在地(都道府県・郵便番号)で検索できます。

リスト作りで便利なのは、次の3つの機能です。

  1. 社名で検索する:正式な社名と所在地を確かめ、リストの社名を正しく直す

  2. 閉鎖した法人も含めて検索する:すでに閉じた会社をリストから外せる

  3. データをダウンロードする:前月末時点の全件データを、全国分か都道府県ごとにCSV形式で取得できる

ダウンロードできるのは、社名・所在地・法人番号の「基本3情報」です。
業種はわからないので、検索で見つけた会社と照らし合わせて使います。

人材サービス総合サイトで派遣の許可を確かめる

労働者派遣事業とは、自社で雇う人を、他社の指示のもとで働かせる事業のことで、国の許可が必要です。
SES企業の中には、派遣の許可も持っている会社があります。人材サービス総合サイトでは、都道府県と社名で許可のある事業所を探せます。

許可の有無は、取引できる契約の形を知る手がかりになります。
詳しい手順は労働者派遣の許可番号を検索する方法で解説しています。

プライバシーマークとISMSで情報管理の体制を見る

プライバシーマークとは、個人情報を適切に扱う会社に使用が認められるマークのことです。
ISMS認証とは、会社の情報セキュリティの管理体制が基準に合っていることを示す認証のことです。

ISMS認証取得組織検索では、2026年9月28日時点で8,457組織が公表されています。
エンドや大手SIerの中には、取引先にこうした認証を求める会社もあるため、BP選びの参考になります。

そのほかの情報源

検索と公的データのほかに、SESならではの情報源が4つあります。
どれもすでに手元にある情報なので、今日から使えます。

  • 届いた配信メールの署名:案件・人材メールを送ってくる会社は、SES事業をしている会社です。署名から社名と担当者を拾えます

  • 交流会でもらった名刺:交流会の日付と話した内容を一緒に記録します

  • パートナー募集企業の一覧:SESパートナー募集企業の一覧と探し方7選で20社をまとめています

  • 上場企業・大手SIerの一覧:エンドや元請けを狙うときに使います(→大手SIer一覧と売上ランキング)

大手SIerをリストに入れたら、各社の協力会社登録の窓口も記録します。審査で見られる点はSIerの協力会社登録の条件と流れ|審査で見られる7項目にまとめています。

開拓リストに入れる項目テンプレ

開拓リストには、「会社の情報」「見極めの情報」「連絡の記録」の3種類の項目を入れます。
項目を先に決めておくと、誰が作っても同じ形のリストになり、チームで共有しやすくなります。

種類項目記入例
会社の情報正式な社名株式会社〇〇
会社の情報法人番号13桁の数字
会社の情報所在地(都道府県)東京都
会社の情報公式サイト・募集ページのURLhttps://〜
会社の情報区分BP/エンド
見極めの情報得意スキル・業種Java、金融
見極めの情報商流の位置元請け/一次請け/二次請け/不明
見極めの情報派遣許可・認証派遣許可あり、Pマークあり
見極めの情報自社エンジニア数(公開があれば)約50名
見極めの情報優先ランクA/B/C
連絡の記録担当者・連絡先営業部 □□様、問い合わせフォーム
連絡の記録情報の出どころ検索/交流会/配信メール
連絡の記録最終連絡日2026/10/06
連絡の記録結果未連絡/返信あり/商談/取引開始/お断り
連絡の記録次の連絡予定日2026/11/05

Excelやスプレッドシートに貼り付けるときは、次の1行目(見出し)をそのまま使えます。

例文・テンプレート
社名,法人番号,都道府県,URL,区分,得意スキル・業種,商流,許可・認証,エンジニア数,優先ランク,担当者・連絡先,出どころ,最終連絡日,結果,次の連絡予定日

「結果」は、選べる言葉を決めておきます。人によって書き方がばらばらだと、集計できなくなるからです。
リストを顧客の管理に育てる方法は、SESの顧客リスト管理方法|必要な項目20と見込み客の育て方で解説しています。

優良SES企業を見分ける7つの目安

リストの段階で優良なSES企業を見分けるには、次の7点を公開情報で確かめます。
7点すべてを満たす必要はありません。当てはまる数が多い会社から連絡すると、取引につながりやすくなります。

#目安確かめる場所
1会社が実在し、閉鎖していない法人番号公表サイト
2事業内容にSES・システム開発がはっきり書かれている公式サイト
3自社エンジニアがいる(人数や採用ページがある)公式サイト・採用ページ
4派遣許可やPマーク・ISMSなどを持っている人材サービス総合サイト・各認証の検索
5主な取引先や商流の位置がわかる公式サイトの取引先欄・実績
6パートナー募集ページがあり、求めるスキルが具体的公式サイト
7問い合わせ先がはっきりし、返信が早い問い合わせフォーム・配信メール

1〜3:実在と中身を確かめる

実在しない会社や、すでに閉じた会社に連絡しても、時間のむだになります。
自社エンジニアがいる会社は、人材の情報を出してくれる可能性が高い相手です。

4〜5:信用と商流を確かめる

許可や認証は、会社が一定の体制を整えている目安になります。
商流とは、エンドから仕事がいくつもの会社を通って流れる道筋のことです。エンドに近い会社ほど、単価が高くなりやすい傾向があります。取引先欄に大手の名前がある会社は、商流が浅い可能性があります。

6〜7:取引の始めやすさを確かめる

求めるスキルが具体的に書かれた募集ページがある会社は、BPとの取引に慣れています。
反対に、7つの目安のうち1と2が確かめられない会社は、取引の前に取引先の与信チェックをていねいに行いましょう。

優先順位のつけ方|点数でA・B・Cに分ける

優先順位は、7つの目安を1点ずつで数え、合計点でA・B・Cに分けると迷いません。
自社の狙いに合う会社には、さらに加点します。

ランク合計点(例)連絡の仕方
A6点以上今週中に、内容を合わせた個別メールかフォームで連絡
B4〜5点来週以降に連絡。交流会で会えたら声をかける
C3点以下すぐには連絡しない。情報が増えたら見直す

計算例:ある会社が目安のうち1・2・3・6・7を満たすと5点です。自社が探すJava人材を募集していれば、1点を足して6点になり、Aランクになります。
加点の条件は、「エリアが同じ」「得意スキルが合う」など、自社の狙いに合わせて2〜3個に決めておきましょう。

リストを使うときの注意点

開拓リストは、法律とマナーを守って使うことが前提です。
特にメールの一斉送信と、担当者の情報の扱いに気をつけます。

  • 広告・宣伝のメールには特定電子メール法が関係する:原則として相手の同意が必要です。ホームページで公表された会社のアドレスは例外ですが、「送信お断り」と書かれていれば送れません

  • 担当者の名前やメールアドレスは個人情報として扱う:リストの保存場所と、見られる人を社内で決めておきます

  • 「営業お断り」の会社には連絡しない:リストに印を付け、ほかの人も連絡しないようにします

  • 同じ会社に何人も連絡しない:連絡の担当者をリストで決めておきます

社内で守るルールは、次のひな形をそのまま使えます。

例文・テンプレート
【開拓リストの運用ルール】
1. リストは共有フォルダの1ファイルだけ。個人のPCに保存しない
2. 連絡する前に「担当者」欄に自分の名前を入れる(二重連絡の防止)
3. 「営業お断り」「配信停止の依頼あり」は結果欄に書き、以後は連絡しない
4. 結果欄は「未連絡/返信あり/商談/取引開始/お断り」から選ぶ
5. 毎月第1営業日に、6か月連絡がない行を見直す

チョータツでリスト作りと開拓を楽にする方法

自分でリストを作る方法は確実ですが、検索・確認・記入を1社ずつくり返すため、時間がかかります。
BP向けのリストは、DrivenXのチョータツを使うと、探す手間と情報をまとめる手間を減らせます。

場面自分でやる場合チョータツを使う場合
新しいBPの候補を探す検索コマンドで1社ずつ探すチョータツブーストで新しいパートナーを開拓
BPの案件・人材を知る配信メールを読んでリストに転記他社と連携すると、営業中の案件・人材がデータベースになる
自社の情報を届けるBCCでメールを一斉送信チョータツのメール配信機能でパートナーに配信

チョータツブーストとは、チョータツの中で新しいパートナー企業を開拓できる機能のことです。チョータツは3,000社以上が利用しています。
つながった会社と連携すると、相手の営業中案件・営業中人材を自社のデータベースとして見られます。リストを作ったあとの「情報を集めて整理する」作業も、チョータツの中で進められます。

おすすめの使い分けは次のとおりです。

  1. BP開拓は、チョータツブーストで候補を増やす

  2. エンド開拓は、この記事の検索コマンドと公的データで自分のリストを作る

  3. つながったBPとはチョータツで連携し、案件・人材の情報をまとめて管理する

よくある質問

Q. SESの開拓リストは何社くらい作ればいいですか?
1か月で連絡しきれる数にとどめるのがおすすめです。営業1人なら、BP向けで50〜100社、エンド向けで30〜50社が目安です。古いリストは連絡先が変わるので、作りすぎないようにしましょう。
Q. SES企業の一覧はどうやって探せばいいですか?
Googleで "SESパートナー募集" 東京 -求人 のように検索コマンドを使うと、募集ページを持つ会社が見つかります。届いた配信メールの署名や、交流会の名刺も使えます。
Q. 法人番号公表サイトのデータは無料で使えますか?
はい。国税庁の法人番号公表サイトでは、社名・所在地・法人番号の基本3情報をダウンロードできます。全国分か都道府県ごとに、CSV形式で取得できます。業種は入っていないので、検索結果と組み合わせて使います。
Q. 営業リストを業者から買うのはどうですか?
手早く数を集められますが、SESの事業をしていない会社や、古い情報が混ざることがあります。買った場合も、優良企業の7つの目安で確かめてから連絡しましょう。
Q. 優良なSES企業かどうか、リストの段階でわかりますか?
完全にはわかりません。ただし、実在・事業内容・自社エンジニアなど7つの目安で、見込みの高い会社を選べます。取引前には与信チェックも行いましょう。

まとめ

  • 開拓リストは「目的→候補集め→公的データで確認→項目を埋める→優先順位→更新」の6ステップで作る

  • 候補集めは "" - site: after: などの検索コマンドを使い、-求人 -転職 で求人ページを除く

  • 会社の実在は法人番号公表サイト、派遣の許可は人材サービス総合サイトで無料で確かめる

  • リストには「会社の情報」「見極めの情報」「連絡の記録」の3種類の項目を入れる

  • 優良SES企業は7つの目安で点数をつけ、A・B・Cの順に連絡する

  • BP向けのリスト作りを減らすなら、チョータツブーストで新しいパートナーを開拓する

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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