営業リストの入手方法4つ|SES営業が無料データ・購入・ツール・連携先DBを使い分けるコツ

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

営業リストとは?SES営業で必要な項目

営業リストとは、営業をかける相手の会社名・連絡先・特徴をまとめた一覧のことです。
SES営業では、一般的な項目に加えて「SESの取引ができる相手か」がわかる項目が必要です。

一般的な営業リストは、会社名・住所・電話番号・業種・従業員数が中心です。
しかしSESでは、相手がパートナー(BP)を募集しているか、どの位置の商流にいるかで、話の進め方が変わります。
商流とは、仕事がエンド(発注元)から何社を通って流れてくるかという経路のことです。

項目なぜ必要か無料データで取れるか
会社名・所在地・法人番号実在の確認と重複の防止取れる
代表電話・問い合わせ先最初の連絡に使う公式サイトを見れば取れる
パートナー募集の有無BP営業の相手になるかの判断公式サイトを1社ずつ見る必要あり
商流(エンド・元請け・何次請けか)案件の単価と取り方の判断ほぼ取れない(会話で聞く)
得意領域(言語・工程・業界)自社の人材・案件と合うかの判断採用ページや事例から推測

この表のとおり、下の3項目は、どの入手先を使っても自動ではそろいにくい項目です。
そのため入手先を選ぶときは「何社集まるか」より、「SESの3項目をどれだけ埋められるか」で比べるのがコツです。

リストを検索で自作する手順は、SESの開拓リストの作り方(検索コマンドと優良企業の見分け方)で詳しく解説しています。
ここでは、どこからリストを手に入れるかに絞って比べます。

営業リストの入手方法4つを比較

入手方法は4つあり、費用・手間・SES項目のそろいやすさがそれぞれ違います。
まずは全体を表で比べ、そのあと1つずつ見ていきます。

入手方法費用手間SESの3項目のそろいやすさ
① 無料の公開データ無料大きい(1社ずつ確認)低い(自分で調べて埋める)
② 購入リスト有料小さい(すぐ届く)低い(一般項目が中心)
③ リスト作成ツール有料が多い中くらい中くらい(条件しだい)
④ 連携先のデータベース無料で始められるものもある小さい中〜高(得意領域は連携後の案件・人材から見える)

おすすめは、エンド向けは①、BP向けは④を軸にし、足りない分を②③で補う使い分けです。
理由は、エンドはSES業界の外にいる会社なので、公開データで広く探すほうが向いているからです。
BPは同じSES業界の会社なので、SESの取引を前提にした場で探すほうが早く見つかります。

① 無料の公開データで集める方法

無料で営業リストを作るなら、公的なデータベースと公式サイトを組み合わせるのが確実です。
費用はかかりませんが、SESの3項目は自分で1社ずつ調べて埋めます。

無料で使える主な公開データ

データわかることSES営業での使いどころ
国税庁「法人番号公表サイト」法人番号・名称・所在地会社が実在するかの確認と、重複の防止
経済産業省「gBizINFO」法人の基本情報、補助金・認定などの情報エンド候補の事業内容や動きを知る
厚生労働省「人材サービス総合サイト」労働者派遣事業の許可を持つ事業所派遣もできる会社かの確認
各社の公式サイトパートナー募集ページ・採用情報・事例SESの3項目を埋める

法人番号公表サイトとは、国税庁が法人の番号・名称・所在地を公表しているサイトのことです。
法人番号・名称・所在地の3つ(基本3情報)は、CSV形式などでまとめてダウンロードできます。
ただし電話番号や業種は入っていないため、それだけで営業リストにはなりません。

派遣の許可の調べ方は、労働者派遣の許可番号を検索する方法で手順を紹介しています。

無料データで作るときの手順

  1. 狙う地域と相手(エンドかBPか)を決める

  2. 法人番号公表サイトや検索で、会社名の候補を集める

  3. 公式サイトを開き、代表電話・問い合わせフォーム・パートナー募集ページを確認する

  4. 採用ページや導入事例から、得意な言語や業界をメモする

  5. 商流は空欄のままにし、最初の会話で聞いて埋める

商流の聞き方は、SESの商流の確認方法と聞き方に例文をまとめています。

② 購入リストを使う方法と注意点

購入リストは早く大量に手に入りますが、SESの3項目はほぼ入っておらず、法律面の確認も必要です。
「業種:情報通信業」「地域:東京都」などで絞った一覧が、短期間で手に入るのが強みです。

一方で、パートナー募集の有無や商流は、購入リストには通常ふくまれていません。
そのため、届いたリストを公式サイトで1社ずつ確認する手間は残ります。
情報が古く、移転や廃業した会社がまじることもあるので、法人番号公表サイトで照らし合わせると安心です。

購入前に確認する5つのこと

  1. 入手の経緯:販売元が、どこからどうやって情報を集めたかを説明できるか

  2. 更新日:いつ時点の情報か。古いほど電話がつながらない

  3. 項目:会社の代表連絡先だけか、担当者の名前やメールアドレスまで入っているか

  4. 利用の条件:社内で使える人数や、使える期間に決まりがあるか

  5. 重複の扱い:すでに取引がある会社をリストから外せるか

個人情報として扱う必要がある場合

担当者の名前やメールアドレスが入ったリストは、個人情報保護法の対象になります。
個人情報保護委員会のQ&Aでは、名簿業者から名簿を買うこと自体は禁止されていないとしています。
ただし、不正に集めた名簿だと知っていた、または簡単に気づけたのに買うと、個人情報保護法第20条(適正な取得)に反するおそれがあります。

個人データを第三者から受け取るときは、次の2つを確認します(個人情報保護法第30条)。受け取った日などとあわせて記録も残します。

  • 提供する会社の名前・住所・代表者の名前

  • その会社がどうやってその個人データを手に入れたか(取得の経緯)

名簿を販売する会社は、本人の同意なしに提供する場合、オプトアウトの届出をしています。
オプトアウトとは、本人が求めたら提供を止める条件で、同意なしに第三者へ提供できる仕組みのことです(個人情報保護法第27条第2項)。
個人情報保護委員会は届出の内容を公表しているので、販売元が届出をしているかを購入前に確かめられます。

メール・電話でリストを使うときのルール

購入したリストでも自作のリストでも、広告・宣伝のメールを送るときは特定電子メール法を守ります。
リストを「持っている」ことと、「メールを送ってよい」ことは別の話です。

特定電子メール法とは、広告・宣伝のメールの送り方を決めた法律のことです。
この法律はオプトイン(相手が事前に受け取りを承諾していること)を原則にしています(特定電子メール法第3条)。
承諾を得ていない相手には、原則として広告・宣伝のメールを送れません。

例外として、会社のホームページなどで公表されているメールアドレスや、すでに取引関係にある相手には送れます。
ただし、アドレスのそばに「広告メールお断り」などの表示があれば送れません。
送るときは、送り主の名前・住所・配信停止の方法・問い合わせ先をメールに書く決まりがあります(同法第4条・施行規則)。

電話営業用リストを作るときのコツ

電話営業のリストは、代表電話と「どの部署につないでほしいか」をセットで用意します。
SESの場合、つないでほしいのは営業部・パートナー担当・開発部の責任者などです。

  • 代表電話は公式サイトの会社概要から取る:購入リストの番号は古いことがある

  • 「営業電話お断り」と言われたら、リストに印を付ける:社内のほかの人も二度とかけないようにする。メールで配信停止を求められたときの返し方は営業メールの配信停止依頼への対応|特定電子メール法と返信例文にあります

  • かける時間を記録する:つながった時間帯がわかると、次から効率が上がる

  • 1社に1人の担当を決める:同じ会社に何人も電話しない

電話で話す内容は、SESのテレアポのやり方とコツ|そのまま使えるトークスクリプト付きを参考にしてください。

③ リスト作成ツールを使う方法

リスト作成ツールとは、条件を指定すると、会社の情報を自動で集めて一覧にしてくれるサービスのことです。
主に「ネット上の情報を自動で集めるタイプ」と「自社で持つ企業データベースから抽出するタイプ」があります。

タイプしくみSES営業での向き・不向き
Web収集型検索結果や企業サイトから情報を自動で集める「パートナー募集」などの言葉で絞れれば、BP候補を集めやすい
企業データベース型提供会社が整えたデータから条件で抽出するエンド候補を業種・規模で広く集めやすい
CRM付属型顧客管理ツールの中で、会社情報を補ってくれる既存の取引先の情報をそろえるのに向く

CRMとは、顧客の情報や商談の記録をまとめて管理するツールのことです。
どのタイプも、料金や集められる項目はサービスごとに違うので、公式サイトで確認してから選びましょう。

ツールを選ぶときの確認ポイント

  1. 「パートナー募集」「SES」などの言葉で絞り込めるか

  2. 集めた情報の元の出どころがわかるか

  3. 自社の顧客リストと重複を消せるか

  4. CSVなどで書き出し、自社の管理表に入れられるか

  5. 無料で試せる期間や件数があるか

AIを使ってリスト作りから連絡までを楽にする方法は、SESの新規開拓をAIツールで効率化する方法で紹介しています。

④ 連携先のデータベースを使う方法(チョータツ)

BP向けの営業リストは、SES営業向けのツールの中で探すと、得意領域などSESの項目を埋めやすくなります。
DrivenXのチョータツは、SES営業のための案件・人材の管理・共有ツールで、3,000社以上が利用しています。

チョータツブーストとは、チョータツの中で新しいパートナー企業を開拓できる機能のことです。
SES営業のためのツールの中で相手を探すので、会社名だけの一覧から「SESの相手か」を1社ずつ確かめる手間を減らせます。

つながった会社と連携すると、相手の営業中の案件・営業中の人材をデータベース化できます。
案件や人材の中身を見れば、その会社の得意な領域や、どんな案件を持っているかがわかります。
これは、会社名だけの購入リストでは手に入らない情報です。

場面自分でやる場合チョータツを使う場合
BP候補を集める検索や購入リストで1社ずつ確認チョータツブーストで新しいパートナーを開拓
相手の得意領域を知る公式サイトや採用ページから推測連携すると、営業中の案件・人材がデータベースになる
自社の情報を届けるBCCでメールを手作業で一斉送信チョータツのメール配信機能でパートナーに配信

チョータツは無料で始められます。
エンド向けのリストは①〜③で作り、BP向けはチョータツブーストで広げる、という分け方がおすすめです。

入手したリストを「使えるリスト」に整える手順

どの方法で手に入れたリストも、そのままでは使えません。確認と絞り込みをしてから営業を始めます。
特に複数の入手先を組み合わせると、重複や古い情報がまじりやすくなります。

  1. 重複を消す:法人番号をキーにすると、社名の表記ゆれがあっても重複を見つけやすい

  2. 既存の取引先を外す:自社の顧客リストと照らし合わせ、担当者の二重連絡を防ぐ

  3. SESの3項目を埋める:パートナー募集・商流・得意領域を、わかる範囲で記入する

  4. 優先度を付ける:3項目がそろった会社から順にA・B・Cに分ける

  5. 連絡の結果を書く:日付・担当者・結果・次の行動を必ず残す

取引を始める前の信用の確かめ方は、SESの取引先の与信チェック方法を確認してください。
リストの管理項目は、SESの顧客リスト管理方法|必要な項目20と見込み客の育て方が参考になります。

入手先えらびのチェック表

リストを手に入れる前に、次の6つを確かめると失敗が減ります。

  • 狙う相手は、エンドかBPかを決めた

  • 入手先で、パートナー募集・商流・得意領域のどれが埋まるかを確認した

  • 購入する場合、販売元の入手の経緯を確認し、記録した

  • メールを送る相手が、承諾済みか公表アドレスかを分けた

  • 「営業お断り」の会社に印を付ける仕組みを決めた

  • 自社の顧客リストとの重複を消す方法を決めた

よくある質問

Q. 営業リストを無料で作る方法はありますか?
あります。国税庁の法人番号公表サイトで会社名と所在地を集め、公式サイトで連絡先とパートナー募集の有無を確認します。費用はかかりませんが、1社ずつ調べる時間がかかります。
Q. 営業リストを買うのは違法ですか?
買うこと自体は禁止されていません。ただし担当者の名前などの個人データが入る場合は、確認と記録が必要です。販売元の名前と入手の経緯を確かめ、記録します(個人情報保護法第30条)。不正に集めた名簿と知っていた、または簡単に気づけたのに買うことは問題になります。
Q. 購入したリストに、広告メールを送ってもいいですか?
相手の承諾がなければ、原則として送れません。会社のサイトで公表されたアドレスは例外ですが、「広告メールお断り」の表示があれば送れません。リストを持っていても、送れるとは限らない点に注意してください。
Q. 電話営業のリストは、どう作ればいいですか?
公式サイトの会社概要から代表電話を取り、「つないでほしい部署」をセットで記入します。断られた会社には印を付け、社内のほかの人もかけないようにします。
Q. 営業リスト作成ツールは、SES営業でも使えますか?
使えます。ただし、パートナー募集の有無や商流は自動では取れないことが多いです。「パートナー募集」などの言葉で絞れるかを、無料で試して確認しましょう。
Q. BP向けのリストを早く増やすには?
SESの会社が集まる場を使うのが近道です。チョータツブーストなら、チョータツの中で新しいパートナー企業を開拓でき、連携すれば相手の営業中案件・人材も見られます。
Q. 案件に出す要員として、フリーランスのエンジニアを探したいときは?
会社向けの営業リストとは別に考えます。DrivenXのxhoursでは、企業がITフリーランスに直接スカウトを送れます。

まとめ

  • 営業リストの入手先は、無料の公開データ・購入リスト・リスト作成ツール・連携先のデータベースの4つ

  • SES営業では、パートナー募集の有無・商流・得意領域の3項目がそろうかで入手先を選ぶ

  • エンド向けは無料の公開データ、BP向けはチョータツブーストや連携先のデータベースが向いている

  • 購入リストは入手の経緯を確認・記録し、広告メールは特定電子メール法のルールを守る

  • 手に入れたリストは、重複を消して3項目を埋め、優先度を付けてから使う

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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