SES営業メールの開封率・返信率を上げる方法|件名のコツ7つと送る時間・配信リストの分け方、返信率の測り方
公開日:2026年10月1日更新日:2026年10月1日
SES営業メールの開封率・返信率とは?
開封率とは、届いたメールのうち、開かれたメールの割合のことです。返信率とは、届いたメールのうち、返事が来たメールの割合のことです。SES営業では、返信率のほうが成果に直結します。
計算式は次のとおりです。
| 数字 | 計算式 | 何がわかるか |
|---|---|---|
| 到達率 | 届いた数 ÷ 送った数 | 迷惑メール扱いや宛先不明がないか |
| 開封率 | 開封数 ÷ 届いた数 | 件名と送信者名が効いているか |
| 返信率 | 返信数 ÷ 届いた数 | 中身と相手選びが合っているか |
| 提案化率 | 提案・面談につながった数 ÷ 返信数 | 返信が商談の種になっているか |
開封率だけを信じてはいけない理由
開封率は、受け取る側の設定で大きくぶれます。たとえばAppleの「メールプライバシー保護」とは、メールを開いたかどうかを送信者に知られにくくする機能のことです。この機能が有効だと、開封の記録が実際と合わないことがあります。
また、画像を表示しない設定のメールソフトでは、開いても「未開封」と数えられることがあります。そのため、開封率は「傾向を見る数字」、返信率は「成果を測る数字」と使い分けます。
SES一斉配信の開封率・返信率の目安は?
SESの一斉配信の開封率・返信率について、国や業界団体が出している公的な統計はありません(2026年9月時点で確認)。ネット上の「平均〇%」は、調べた会社も業種も違うため、そのまま自社に当てはめないほうが安全です。
おすすめは、自社の直近4週間の数字を「基準値」にすることです。基準値とは、改善の前と後を比べるためのスタートの数字のことです。
基準値の出し方(計算例)
次の数字は、計算のしかたを示すための例です。
| 項目 | 4週間の合計(例) |
|---|---|
| 送った数 | 2,000通 |
| 届いた数 | 1,900通(100通は宛先不明で戻った) |
| 返信数 | 38通 |
| 提案・面談につながった数 | 9件 |
到達率 = 1,900 ÷ 2,000 = 95%
返信率 = 38 ÷ 1,900 = 2.0%
提案化率 = 9 ÷ 38 = 約23.7%
この会社の基準値は「返信率2.0%」です。改善のあとに2.5%になれば、同じ通数で返信が約10通増える計算です。
開封率・返信率を上げる前に「届いているか」を確認する
件名を工夫しても、迷惑メールフォルダに入っていれば読まれません。まず到達率を確認し、次の2つを整えます。
1. 送信ドメイン認証を設定する
送信ドメイン認証とは、「このメールは本当にこの会社から送られた」と受信側が確かめられるようにする設定のことです。SPF・DKIM・DMARCという3種類があります。
Googleは、Gmail宛てに送るすべての送信者に、SPFかDKIMの設定を求めています。1日5,000件以上をGmailの個人アカウント宛てに送る送信者には、さらに要件があります。SPF・DKIM・DMARCの3つすべてと、マーケティングメールのワンクリック登録解除です。迷惑メール率は0.1%未満に保ち、0.3%以上にならないようにと示されています(2026年9月時点)。
設定は社内のシステム担当か、メールサーバーの会社に「SPF・DKIM・DMARCが入っているか」を聞けば確認できます。設定の手順はSESの一斉配信が迷惑メールに入る原因|SPF・DMARC設定手順で解説しています。
2. 特定電子メール法のルールを守る
特定電子メール法とは、広告・宣伝のためのメールの送り方を決めた法律のことです。正式名称は「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」です。
SES企業が自社の案件・人材を知らせるメールも、広告・宣伝にあたる場合があります。法律では、次の相手には送ってよいとされています。
あらかじめ受け取ることに同意した相手
名刺交換などで自分のメールアドレスを知らせてきた相手
取引関係にある相手
自分のメールアドレスを公表している団体・営業を営む個人
4の相手でも、公表しているアドレスに「広告メールお断り」などの表示があれば送れません(法第3条第1項、同法施行規則)。
そのうえで、「配信を止めてほしい」と言われたら送らないことが決められています。メールには会社名と配信停止の連絡先をはっきり書く必要もあります。配信停止をすぐ反映することは、法律を守るだけでなく、迷惑メール報告を減らして到達率を守ることにもつながります。配信停止を頼まれたときの返信例文は、営業メールの配信停止依頼への対応|特定電子メール法と返信例文にまとめています。
SES営業メールの件名のコツ7つ
件名は、相手が一覧画面で「自分に関係ある」と3秒で判断できる形にします。受信箱では件名の最初の30文字前後しか見えないことが多いので、大事な情報を先頭に置きます。
| # | コツ | 悪い例 → よい例 |
|---|---|---|
| 1 | 種別を【】で先頭に | 「ご案内」→「【案件】」「【人材】」 |
| 2 | スキルを具体的に | 「開発案件」→「Java/Spring 5年」 |
| 3 | 場所・働き方を入れる | 「首都圏」→「品川・週3リモート」 |
| 4 | 開始時期を入れる | 「随時」→「11月〜」 |
| 5 | 単価は幅で入れる | なし →「〜75万」 |
| 6 | 1通1テーマにする | 「案件5件のご案内」→ 1件ずつ送る |
| 7 | あおる言葉を使わない | 「緊急!!必見」→ 使わない |
件名の例
【案件】Java/Spring 基本設計〜 品川・週3リモート 11月〜 〜75万 【人材】AWS構築 経験6年 即日可 都内・フルリモート希望 【案件・急募】PMO 金融 大手町 10月中旬〜 面談1回
7つのコツの理由
1. 種別を【】で先頭に
受け取る側は、案件と人材で見る人や判断が違います。種別が先頭にあると、読むかどうかをすぐ決められます。
2〜5. スキル・場所・時期・単価を入れる
SES営業は1日に大量の配信メールを受け取ります。件名だけで条件が合わないとわかれば、相手の時間を奪いません。条件が合う相手だけが開くので、開封した人の返信率が上がります。
6. 1通1テーマにする
複数の案件をまとめると、件名に条件を入れられません。まとめて送る場合は、件名に「Java案件3件」など共通点を入れます。
7. あおる言葉を使わない
「!!」「必見」などは、迷惑メールと判断されやすくなります。本当に急ぐ案件だけ「急募」と入れ、乱用しないことが信用につながります。
本文の例文はSES営業メールの例文10選|案件・人材紹介の書き方とコツにまとめています。
SES営業メールを送る時間の決め方
送る時間に「全社共通の正解」はありません。相手が案件・人材を探す時間帯に合わせ、自社で2週間ずつ試して決めるのが確実です。
SES営業の現場では、朝のうちに届いたメールを見て、その日の提案先を決める人が多くいます。そのため、まず試す候補は次の3つです。
| 時間帯 | ねらい | 向いているメール |
|---|---|---|
| 始業前〜10時 | 朝の確認でまとめて見てもらう | 新しい案件・人材 |
| 13時前後 | 昼休み明けの確認に合わせる | 条件変更・再送 |
| 夕方16〜17時 | 翌日の予定を決める時間に合わせる | 面談調整が必要な急ぎ案件 |
時間を試す手順
配信リストを同じくらいの大きさで2つに分ける
同じ件名・本文で、Aは9時、Bは13時に送る
2週間続け、返信率を比べる
よかった時間を新しい基準にし、次の候補と比べる
金曜の夕方や連休前は、翌週まで読まれずに埋もれやすくなります。月末・月初は契約更新や請求の作業で忙しい会社も多いので、反応が落ちていないかを確認しましょう。
配信リストの分け方
配信リストとは、メールを送る相手の一覧のことです。全員に同じメールを送るのをやめ、相手に合うメールだけを送ると、返信率は上がりやすくなります。関係ないメールが減れば、配信停止も減ります。
分け方の4つの軸
| 軸 | 分け方の例 | 送るもの |
|---|---|---|
| 相手の役割 | 案件を出す側/人材を出す側(BP) | 前者に人材、後者に案件 |
| 得意スキル | 開発/インフラ/PMO/テスト | 合うスキルの情報だけ |
| 地域 | 首都圏/関西/リモート中心 | 通える範囲の案件 |
| 反応の強さ | 直近90日に返信あり/なし | 返信ありには個別メール |
反応の強さで扱いを変える
「直近90日に返信があった相手」は、一斉配信だけでなく個別メールや電話でも連絡します。1対1の連絡は手間がかかりますが、決まる確率が高い相手に時間を使えます。
反対に、半年以上反応がない相手には、「今後も配信を希望されますか」と確認するのも1つの方法です。リストを整理すると、迷惑メール報告の心配も減ります。
BP(ビジネスパートナー)とは、案件や人材を紹介し合う協力会社のことです。BPとの付き合い方は、SESのBPとの関係構築|継続取引につながる7つの習慣と連絡頻度も参考にしてください。
返信率を上げる本文の書き方
本文は、最初の3行で「何を・いつから・いくらで」を伝え、返信のしかたを1つに決めて書くと返信率が上がります。
冒頭3行に要点を書く:スキル・場所・開始時期・単価の幅
条件面を同じ順番で書く:毎回同じ並びだと、相手が比べやすい
返信のしかたを1つ示す:「ご提案いただける場合は、スキルシートを添えてご返信ください」など
締め切りを書く:「10月6日(火)12時まで」のように日付と曜日を入れる
署名に担当者の直通連絡先を入れる:電話で聞きたい相手を逃さない
条件面の項目と並べ方は、SESの条件面の書き方|案件・人材メールに入れる14項目と記入例で詳しく解説しています。
返信率の測り方と改善サイクル(4週間の手順)
改善は、数字を記録する→1つだけ変える→2週間で比べるのくり返しです。一度に件名も時間も変えると、何が効いたのかわからなくなります。
記録する管理表の項目
| 項目 | 記入例 | 使い道 |
|---|---|---|
| 配信日時・曜日 | 2026/10/06(火)9:00 | 時間の比較 |
| 件名の型 | 種別+スキル+場所+時期 | 件名の比較 |
| 配信リスト | インフラ・首都圏 | リストの比較 |
| 届いた数/返信数 | 180/6 | 返信率の計算 |
改善の手順
1〜2週目:今のやり方のまま送り、基準値(返信率)を出す
3〜4週目:件名だけを「7つのコツ」の形に変え、返信率を比べる
5〜6週目:よい件名のまま、送る時間を2通りで試す
7〜8週目:配信リストを役割とスキルで分けて送る
毎月1回:返信が提案・面談につながった数も数え、提案化率を見る
返信率が上がっても、提案につながらなければ成果は増えません。返信率と提案化率をセットで見るのがポイントです。営業全体の目標の置き方は、SES営業のKPIの目安|1日の提案数・面談数と1人あたり売上目標も参考になります。
チョータツで配信と返信の管理を楽にする
自分でやる場合、配信はBCC、記録はExcel、返信はメールソフトで1通ずつ確認することになります。DrivenXのチョータツとチョータツメールAIを使うと、この流れをまとめて進められます。
| 場面 | 自分でやる場合 | チョータツを使う場合 |
|---|---|---|
| 案件・人材を届ける | BCCで一斉送信(宛先ミスの心配) | メール配信機能でパートナーへ配信 |
| 送る情報をそろえる | 案件ごとにメールを作り直す | 管理している案件・人材の情報から配信 |
| 届いたメールを読む | 案件か人材か、1通ずつ目で仕分け | チョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分け |
| 他社の情報を集める | 届いたメールをExcelに転記 | 他社と連携すると、営業中案件・人材をデータベース化 |
チョータツでできること
案件・人材の管理・共有:自社の案件と人材の情報を1か所で管理し、チームで共有できる
メール配信機能:管理している情報を、パートナーへメールで配信できる
チョータツメールAI:届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける。転送設定で取り込め、案件・人材以外のメールはデータに残らない
AIの入力補助:案件・人材の登録をAIが手伝う
返信率の改善で一番時間がかかるのは、「送る」より「届いた返信や配信メールを読んで次の提案を探す」作業です。チョータツメールAIで受信側の仕分けを任せると、返ってきたメールへの対応を早められます。
返信率を下げるNG行動
次の行動は、開封率・返信率を下げるうえ、配信停止や迷惑メール報告を増やします。
全員に全部送る:関係ないメールが続くと、相手はメールを開かなくなる
件名が毎回同じ:「案件のご案内」だけでは、どれを開けばいいかわからない
配信停止の依頼を放置する:特定電子メール法のルールに反するおそれがある
決まった案件を送り続ける:募集終了の案件に返信させると、信用を失う
1日に何度も送る:同じ相手に短い間隔で送ると、迷惑メール報告が増えやすい
特に、募集が終わった案件はすぐ止めることが大切です。案件の状態をいつも最新にしておくと、配信の質も上がります。募集終了の知らせ方は、SESの案件充足・募集終了の連絡メール例文|提案をくれたBPへで紹介しています。
よくある質問
- Q. SES営業メールの開封率が低いときは、まず何を見ればいいですか?
- まず到達率を見ます。宛先不明で戻ったメールや、迷惑メールフォルダ行きがないかを確認します。送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)の設定を社内の担当者に聞き、そのうえで件名を見直します。
- Q. SESの一斉配信の返信率の目安は何%ですか?
- 公的な統計はありません。相手や配信数で大きく変わります。自社の直近4週間の返信率を基準値にし、そこから上がったかで判断するのがおすすめです。
- Q. SES営業メールは何時に送るのがよいですか?
- 正解は相手によって違います。まず始業前〜10時と13時前後の2つを、同じ件名・本文で2週間ずつ比べましょう。返信率が高かった時間を自社の標準にします。
- Q. 案件メールが読まれないのはなぜですか?
- 多いのは「件名で条件がわからない」「相手に関係ない情報が多い」「迷惑メール扱いになっている」の3つです。件名に種別・スキル・場所・時期・単価を入れ、配信リストをスキルや役割で分けましょう。
- Q. 配信を止めてほしいと言われたら、どうすればいいですか?
- すぐに配信リストから外し、以後は送らないようにします。特定電子メール法では、受信を拒否した相手に送ってはいけないと決められています。担当者が複数いる場合は、全員のリストから外れているか確認しましょう。
- Q. 開封率を測れる配信ツールがないときは、どうすればいいですか?
- 返信率なら手作業でも測れます。配信ごとに「届いた数」と「返信数」をExcelに記録すれば十分です。開封率は参考程度と考えましょう。
まとめ
SES営業メールでは、開封率より返信率を追う。開封率は受け取る側の設定でぶれる
業界共通の目安はないので、自社の4週間分の実績を基準値にする
まず到達率を確認し、送信ドメイン認証と特定電子メール法のルールを整える
件名は種別・スキル・場所・時期・単価を先頭に。コツは7つ
送る時間は2週間ずつ比べて決める。リストは役割・スキル・地域・反応で分ける
改善は1回に1つだけ。返信率と提案化率をセットで見る
配信と受信の仕分けは、チョータツのメール配信機能とチョータツメールAIで楽にできる
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。
運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年10月1日|更新日:2026年10月1日
参考資料(2026年9月30日確認)
e-Gov法令検索「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(第3条 送信の制限、第4条 表示義務)
総務省「迷惑メール対策」
迷惑メール相談センター(一般財団法人日本データ通信協会)「特定電子メール法」
Google Workspace 管理者ヘルプ「メール送信者のガイドライン」(SPF・DKIM・DMARC、迷惑メール率0.1%未満・0.3%以上にしない、1日5,000件以上の送信者の要件)