SES面談で営業が聞くべき質問内容|スキル別の深掘り質問27と見極め方

公開日:2026年9月29日更新日:2026年9月29日

SES営業の面談とは?お客さんとの面談との違い

SES営業の面談とは、BPから紹介されたエンジニアを、営業が提案の前に確かめる場のことです。BP(ビジネスパートナー)とは、人材や案件を紹介し合う協力会社のことです。

SES営業の面談は、お客さんとの面談(顔合わせ)とは目的が違います。

面談誰と誰目的
営業の面談自社の営業 ⇄ エンジニア(BP経由)提案してよいかを見極める
お客さんとの顔合わせお客さん ⇄ エンジニア(営業同席)業務内容の説明と技術の確認

営業の面談は、お客さんに出す前の最後の品質チェックです。見極めが甘いと、顔合わせで落ちたり、入場後にスキル不足で早期終了になったりします。

退場を求められたときの対応は、SESのクレーム対応|スキル不足で退場を求められた時の5手順にあります。お客さんとの顔合わせ全体の段取りは、SES面談の流れ|営業の段取り7ステップを見てください。

深掘り質問の基本の型:4段階の聞き方

深掘り質問は、場面→役割→行動→理由の4段階で聞くのが基本です。どのスキルにも使える型なので、ここで紹介する4問を覚えておけば、技術に詳しくなくても面談ができます。

段階聞くこと質問例
1. 場面どんなプロジェクトだったか「そのシステムは、誰が何のために使うものでしたか?」
2. 役割その中で本人は何をしたか「チームは何人で、あなたの担当はどこでしたか?」
3. 行動具体的にどうやったか「一番大変だった作業を、手順で教えてください」
4. 理由なぜそうしたか「ほかのやり方もあったと思いますが、なぜそれを選びましたか?」

本当に経験した人は、3と4で固有名詞・数字・失敗談が自然に出てきます。 経験していない人は、教科書のような一般的な説明で終わります。

4段階は、案件に関係するプロジェクト1〜2つに絞って聞きます。全部の経歴を浅く聞くより、1つを深く聞く方が見極めやすくなります。

スキル別の深掘り質問

スキル別の質問は、その技術を実際に使った人だけが答えられる細かい点を聞くのがコツです。答えの正解を知らなくても、右の列の「サイン」が出るかどうかで判断できます。

Java(業務システム開発)の質問

質問よい答えのサイン
使っていたJavaとフレームワーク(Springなど)のバージョンは?バージョンを即答できる。移行で苦労した話が出る
担当した機能で、データベースとのやりとりはどう書きましたか?使った仕組みの名前と、処理が遅いときの対処が出る
テストはどこまで自分で書きましたか?テストの種類と、書いた量の感覚がわかる
レビューで指摘されて直したことは?具体的な指摘の内容が出る
障害が起きたとき、最初に何を見ましたか?ログや監視画面など、見た順番が具体的

インフラ(サーバー・ネットワーク・クラウド)の質問

質問よい答えのサイン
構築したサーバーは何台くらいで、何を動かしていましたか?台数・OS・役割を即答できる
設計書は自分で書きましたか?手順書どおりに作業しましたか?設計・構築・運用の区別がはっきりしている
クラウド(AWSなど)で一番よく使ったサービスは?サービス名と、選んだ理由や費用の話が出る
夜間の障害対応で一番大変だったことは?時系列で話せる。再発防止まで話せる
監視の設定で気をつけていたことは?「通知が多すぎる」など、現場の悩みが出る

インフラは「構築」と書いてあっても、実際は手順書どおりの作業だけということがあります。設計・構築・運用のどこまでを自分でやったかを必ず分けて聞きます。

PMO(プロジェクト管理の支援)の質問

質問よい答えのサイン
管理していたプロジェクトの人数と期間は?規模を数字で言える
進捗が遅れたとき、最初に何をしましたか?原因の聞き取り→対策→報告の流れがある
会議の資料は誰向けに、どんな形で作っていましたか?役員向けと現場向けで作り分けている
課題管理に使っていたツールと運用のルールは?ツール名と、ルールを決めた経緯がある
プロジェクトの責任者と意見が違ったとき、どうしましたか?具体的な場面と落としどころが出る

共通で聞く質問(人柄・働き方)

質問確かめたいこと
仕事でわからないことがあったとき、どう解決しますか?自分で調べる力と、相談する力
前の現場で、周りから頼まれることが多かった仕事は?周りからの評価
次の現場で、やりたいこと・避けたいこと・希望の期間は?案件との相性、長く続けられるか
稼働開始日と、勤務地・リモートの希望は?提案条件の最終確認

上位の検索結果でよく挙がる「マネジメント経験」は、PMOの質問の「人数と期間」で確かめられます。「長く続けられるか」は、希望の期間と、過去の案件が短く終わった理由をセットで聞きます。

スキルシートとのズレを見つける質問

スキルシートとのズレは、期間・役割・スキルの数・直近の空白の4つで見つけます。4つの点を面談の前にスキルシートで確認し、気になる行に印をつけておきます。

チェックする点質問例
期間が長すぎる・短すぎる「このプロジェクトは、なぜ〇か月で終わったのですか?」
役割が大きすぎる「リーダーとありますが、何人のメンバーを見ていましたか?」
スキルの数が多すぎる「この中で、一番自信があるものと、少し触っただけのものは?」
直近の空白「直近の〇か月は、どんなことをしていましたか?」

ズレがあっても、すぐに「嘘」と決めつけません。正しい経歴に直してもらい、その内容で案件に合うかを判断し直すことが大切です。

経歴を盛ったまま提案すると、入場後に大きなトラブルになります。発覚したときの動き方は、SESの経歴詐称がバレたら?営業がやる対応6ステップと予防策にまとめています。

正しい書き方は、SESスキルシートのフォーマットと書き方を見てください。職種別の見本はエンジニアのスキルシート書き方例にあります。

オンライン面談では「同じ人か」も確かめる

オンライン面談では、カメラをオンにしてもらい、お客さんとの顔合わせにも同じ人が出ることを確認します。まれに、面談だけ別の人が受け答えするケースが業界で話題になります。

カメラをオンにする理由は「お客さんとの顔合わせと同じ形で確認したいため」と、面談の前にBPの営業へ伝えておきます。

30分の面談の進め方と、見極めの判定表

営業の面談は、30分を目安に、4つの時間帯に分けて進めるとむだがありません。30分はこの記事がすすめる目安で、案件の難しさに合わせて前後させます。

  1. 最初の3分:自社の紹介と、面談の目的(提案前の確認)を伝える

  2. 次の5分:本人に経歴を2〜3分で話してもらう

  3. 次の17分:案件に関係するプロジェクトを4段階で深掘りし、スキル別の質問を2〜3問聞く

  4. 最後の5分:働き方の希望を確認し、本人からの質問(逆質問)を受ける

面談が終わったら、その場で判定表に○△×をつけます。記憶が新しいうちにつけると、あとで迷いません。

見る点○の目安×の目安
具体性固有名詞・数字・失敗談が出る一般論で終わる
スキルシートとの一致期間・役割が説明と合う説明が変わる、あいまい
案件との相性必須スキルを深掘りで確認できた必須スキルの経験が浅い
働き方開始日・勤務地・期間の希望が合う条件が合わない

判定の決まりは、×が1つでもあれば、その理由をBPに伝えて提案を見送るか、条件を見直すことです。△は、お客さんに出す前に、スキルシートに正直に書き足します。

面談で聞いてはいけない質問

SES営業の面談でも、仕事の能力と関係のないことは聞きません。厚生労働省は、採用選考で「本人に責任のない事項」や「本来自由であるべき事項」を採用基準にしないよう求めています。

厚生労働省の考え方は、会社が人を雇うときの採用選考についてのものです。SESの面談は採用ではありませんが、この記事では同じ考え方で臨むのが安全だと考えます。

聞かないこと例
本人に責任のない事項本籍・出生地、家族の職業や構成、住宅の状況
本来自由であるべき事項宗教、支持政党、尊敬する人物、思想、愛読書
仕事と関係のない私生活結婚の予定、交際相手(この記事の考え方)

働き方を確認したいときは、「残業や出社の条件に対応できますか?」と仕事の条件そのものを聞きます。家族の事情を聞く必要はありません。

お客さんとの事前面談は違法?

お客さんとの事前面談は、お客さんがエンジニアを「選ぶ」形になると法律上のリスクがあります。派遣とSES(準委任)で、根拠が違います。

  • 派遣の場合:労働者派遣法26条6項は、派遣を受ける会社に努力義務を定めています。派遣される人を特定することを目的とする行為をしないよう努める義務です。厚生労働省の指針では、事前の面接や履歴書の送付がこの行為の例とされています(紹介予定派遣を除く)。

  • SES(準委任)の場合:37号告示とは、派遣と請負を分ける厚生労働省の基準のことです。その疑義応答集は、発注者が特定の人を指名したり、就業を断ったりすると適正な請負等と認められないとしています。偽装請負と見られるリスクがあります。

一方で、個人を特定できないスキルシートを求めるだけなら、直ちに偽装請負とはならないとしています。内容は2026年9月時点で確認しました。そのため業界では、面談を「顔合わせ」「スキルの確認」として行い、お客さんが複数の候補から選ぶ形は避けるのが安全です。

詳しい線引きは、SESの事前面談は違法?営業が守りたい適法な進め方7つとNG例と偽装請負の判断基準|SES営業が避けたいNG行為10選で解説しています。

面談の前後をチョータツで楽にする

面談の質を上げるには、面談する前の候補探しと面談した後の情報管理を楽にすることも大切です。自分でやる方法とDrivenXのツールを使う方法を、場面ごとに比べます。

場面自分でやる場合DrivenXのツールを使う場合
候補を探す過去の人材メールを検索して、添付を開くチョータツでBPと連携すると、相手の営業中人材がデータベースになる
人材メールを整理する案件か人材か、1通ずつ目で仕分けチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分け
面談結果を共有するExcelやチャットにバラバラにメモチョータツで人材情報と一緒に管理・共有
BPに人がいない別のBPに1社ずつ問い合わせるxhoursでITフリーランスに直接スカウト

チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有できるツールのことです。3,000社以上が利用していて、無料で始められます。

チョータツメールAIとは、届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける機能のことです。転送設定で取り込めて、案件・人材以外のメールはデータに残りません。

BPの人材で見つからないときは、ITフリーランスに直接スカウトを送る方法もあります。DrivenXのxhours(エックスアワーズ)なら、数千名のフリーランスのデータベースから探せます。

よくある質問

Q. SES営業の面談時間は、どれくらいが目安ですか?
この記事では30分前後をすすめます。案件に関係するプロジェクトを1〜2つ深掘りすれば、見極めに必要な情報はそろいます。
Q. 技術に詳しくない営業でも、深掘り質問はできますか?
できます。4段階の聞き方で、答えに固有名詞・数字・失敗談が出てくるかを見れば判断できます。
Q. BPの営業が同席していても、深掘り質問をしてよいですか?
問題ありません。BPの営業に「提案前の確認として聞かせてください」と先に伝えておくと、スムーズです。
Q. 面談で経歴のズレが見つかったら、どうすればいいですか?
すぐに断らず、正しい経歴に直してもらいます。直した内容で案件に合うかを判断し直し、スキルシートにも反映します。
Q. SESの面談で「逆質問」は受けるべきですか?
受けるべきです。エンジニアからの質問で、案件への関心や不安がわかり、早期離脱のリスクを見極められます。
Q. お客さんとの事前面談で、複数の候補を並べて選んでもらってもいいですか?
避けるのが安全です。お客さんが人を選ぶ形になると、派遣法や偽装請負の面でリスクがあります。

まとめ

  • SES営業の面談は、スキルシートの内容が本当かを確かめる最後のチェック

  • 「場面→役割→行動→理由」の4段階で聞くと、本当に経験したかがわかる

  • スキル別の質問と、スキルシートとのズレを見つける質問を用意しておく

  • 30分を4つの時間帯に分け、終わったらその場で判定表に○△×をつける

  • 家族・出身地・宗教など、仕事と関係のないことは聞かない

  • 候補探しはチョータツの連携とチョータツメールAI、BPに人がいなければxhours

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の契約形態や面談の適法性は、弁護士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツ(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月29日|更新日:2026年9月29日

参考資料

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