SES面談の流れを営業目線で解説|段取り7ステップと2回面談になる理由・減らす工夫

公開日:2026年9月29日更新日:2026年9月29日

SES面談とは?

SES面談とは、エンジニアが現場に入る前に、お客さんとエンジニアが会って、業務内容とスキルを確かめ合う場のことです。「客先面談」「顔合わせ」とも呼ばれます。

SES面談は、会社に入るための採用面接とは違います。見られるのは、志望動機よりも経験した業務と技術です。エンジニア側にとっても、現場の雰囲気や仕事内容を知る機会になります。

営業にとってのSES面談は、提案から参画までをつなぐ山場です。段取りが悪いと、スキルが合っていても決まらないことがあります。

事前面談の法律上の注意

SESの多くは準委任契約です。準委任契約とは、仕事の完成ではなく、決まった業務をこなすこと自体を約束する契約のことです。

厚生労働省の「37号告示」は、請負側が働く人の配置を自ら決めることを求めています。37号告示とは、派遣と請負(準委任を含む)を分ける基準のことです。

同じ告示の疑義応答集は、発注者が特定の人を指名したり、就業を断ったりすると、適正な請負等と認められないとしています。そのため面談は「面接」ではなく、「顔合わせ」「スキル確認」として行います。

派遣契約の場合も、労働者派遣法26条6項で、派遣先は派遣される人を特定する行為をしないよう努めるとされています。どちらも2026年9月時点の法令・厚生労働省資料で確認しました。

線引きの詳しい考え方は、SESの事前面談は違法?営業が守りたい適法な進め方7つとNG例で解説しています。NG行為の一覧は偽装請負の判断基準|SES営業が避けたいNG行為10選にあります。

SES面談の流れ|全体像

SES面談の流れは、営業の仕事として見ると7ステップです。お客さんと会う当日は、7つのうちの1つにすぎません。

ステップ営業がやることつまずきやすい点
1. 条件のすり合わせ案件と人材の条件を突き合わせる単価・勤務地のズレ
2. 提案スキルシートと提案メールを送る経歴の書き方があいまい
3. 日程調整お客さんと本人の予定を合わせる返事待ちで他社に先を越される
4. 事前説明本人に案件と当日の流れを伝える本人が案件をよく知らない
5. 当日の同席紹介・補足・進行を担う条件の話を本人にさせてしまう
6. 感想確認本人の参画意思を聞く意思確認が翌日以降にずれる
7. 結果連絡結果を伝え、参画準備に入る見送りの連絡が遅れる

次の章から、1つずつ手順を説明します。

営業の段取り7ステップ

SES面談の段取りは、面談の前に4ステップ、当日に1ステップ、面談の後に2ステップです。前半の準備で、結果の大半が決まります。

ステップ1:案件と人材の条件をすり合わせる

最初に、案件の条件と人材の条件が合っているかを確かめます。面談で落ちる原因の多くは、面談の前に分かる条件のズレです。

確認する項目は、次の6つです。

  1. 必須スキルと、経験年数

  2. 単価と精算幅(稼働時間の上限・下限)

  3. 勤務地と、リモートの有無・頻度

  4. 参画開始日と、本人が動ける日

  5. 商流(自社の上に何社いるか)と、面談回数の予定

  6. 契約形態(準委任か、派遣か)

5と6は、面談の回数や進め方を左右します。案件情報に書かれていないときは、提案する前に問い合わせましょう。

単価の目安はSESの単価相場|職種・スキル別の月額目安で確認できます。精算幅はSESの稼働時間の上限・下限|精算幅の決め方を見てください。

ステップ2:スキルシートと提案メールを送る

条件が合えば、スキルシートと提案メールを送ります。面談で聞かれそうなことを、スキルシートに先に書いておくのがコツです。

  • 直近の案件で担当した工程(設計・開発・テストなど)

  • 使った言語やツールと、その経験年数

  • チームの人数と、本人の役割(リーダー経験など)

スキルシートの名前はイニシャルにし、年齢や顔写真は入れません。書き方はSESスキルシートのフォーマットと書き方、提案メールは要員提案メールの例文とテンプレを使ってください。

ステップ3:面談の日程を調整する

書類が通ったら、すぐに日程を調整します。候補日時を3つ以上出すと、やりとりの往復が減ります。

本人の予定を先に押さえてから、お客さんに候補を出すのが基本です。オンラインか対面か、所要時間、参加者もあわせて確認します。

例文・テンプレート
件名:〇〇案件 顔合わせ日程のご相談(株式会社△△)

〇〇株式会社 □□様

お世話になっております。株式会社△△の■■です。
〇〇案件にご提案した技術者(イニシャル:Y.T.)の
顔合わせについて、下記の日程でご都合いかがでしょうか。

・10月5日(月)10:00〜11:00
・10月5日(月)15:00〜16:00
・10月6日(火)13:00〜14:00

形式(オンライン/対面)とご参加者様も
あわせてお知らせいただけますと幸いです。
当日は弊社営業も同席いたします。

ステップ4:エンジニアに事前説明をする

日程が決まったら、面談の前日までに本人へ事前説明をします。本人が案件をよく知らないまま臨むと、質問にうまく答えられません。

伝える内容は、次のとおりです。

  1. 案件の概要(業界・業務内容・使う技術・チームの規模)

  2. 当日の参加者と、所要時間

  3. 当日の流れ(営業の紹介→本人の経歴説明→質疑→逆質問)

  4. よく聞かれる質問と、答え方のポイント

  5. オンラインなら接続テスト、対面なら集合場所と服装

  6. 単価や条件の話は営業がするので、本人はしなくてよいこと

  7. 答えられない質問が来たら、知らないことは正直に伝え、近い経験を話すこと

経歴の説明は、2〜3分で話せる長さに一緒にまとめておくと、当日落ち着いて話せます。経験のない技術を「できます」と答えると、入場後のトラブルになります。

ステップ5:当日は営業が同席し、進行を持つ

面談当日は、営業が必ず同席します。営業の役割は、紹介、補足、そして場の目的を守ることです。

  1. 冒頭で、自社と本人を紹介する

  2. 「本日は業務内容のご説明と、技術面の確認をお願いします」と目的を伝える

  3. 本人の説明が足りないときは、スキルシートの内容で補足する

  4. 条件(単価・開始日)の話が出たら、営業が引き取る

  5. 最後に、今後の連絡の流れを確認して締める

営業が話しすぎると、本人の力が伝わりません。補足は短く、1回の発言は1〜2文を目安にしましょう。

ステップ6:面談の後、すぐに本人の感想を聞く

面談が終わったら、その日のうちに本人の感想と参画の意思を聞きます。お客さんから「ぜひ」と返事が来ても、本人が迷っていては話が進みません。

  • 仕事内容や現場の雰囲気は、想像と合っていたか

  • 不安な点はあるか(技術・通勤・チームなど)

  • 参画したいか。迷っているなら、何がそろえば決められるか

本人の意思は、お客さんへの連絡より先に確認しておくと、返事が早くなります。

ステップ7:結果を連絡し、参画の準備に入る

お客さんから結果が届いたら、当日か翌営業日までに本人とBPへ連絡します。参画が決まれば、契約書、開始日、入館手続きなどの準備に入ります。

見送りの場合も、早めに連絡します。理由が聞ければ、次の提案に生かせます。見送りの伝え方は、SES面談の断り方|辞退・お見送りのメール例文8つに例文があります。

参画するかどうかは、面談の結果を受けて自社として決める形にします。本人へは「お客さんに選ばれた」ではなく「弊社として参画を決めました」と伝えましょう。

SES面談が2回になる理由

SES面談が2回になるいちばんの理由は、商流が深く、確認する会社が複数あるからです。自社の上の会社と、エンド(発注元)が、それぞれ別に確認します。

商流とは、SESの仕事がエンドから、いくつもの会社を通って流れてくる経路のことです。自社の上に会社が多いほど、「商流が深い」と言います。

回相手の例主に見られること
1回目上位の会社(一次請けなど)や現場のリーダースキルの確認、上に出してよいか
2回目エンドや、現場の責任者チームとの相性、最終的な確認

ほかにも、次のような理由で2回になることがあります。

  1. 現場の担当者と、決める人が別:1回目で現場のリーダー、2回目で部長などの責任者が確認する

  2. 大きなプロジェクト:参加する会社が多く、窓口の会社がまず確認する

  3. 技術の確認を分けている:1回目で人柄、2回目で技術の担当者が詳しく聞く

面談が増えるほど、決まるまでの日数が延びます。その間に、本人がほかの案件で決まってしまうこともあります。商流ごとの違いは、SESの一次請け・二次請けの違いで説明しています。

面談の回数を減らす5つの工夫

面談の回数を減らすには、商流を浅くすることと、1回目で決まる材料をそろえることの2つが効きます。営業ができる工夫は、次の5つです。

1. 商流の浅い案件を優先する

エンドや元請けに近い案件ほど、面談の回数は少なくなりやすいです。同じ条件の案件が並んだら、商流の浅い方から提案します。

2. 決める人に1回目から出てもらう

日程調整のときに、「可能でしたら、ご判断される方にもご同席いただけますか」とお願いします。現場の担当者と責任者が同じ回に出れば、1回で済むことがあります。

3. スキルシートで先に答えておく

面談でよく聞かれる内容を、スキルシートに書いておきます。担当した工程、チームでの役割、使った技術の年数がそろっていれば、確認の時間が短くなります。

4. 1回目と2回目を近い日に入れる

2回面談が決まっている案件では、1回目の日程調整のときに、2回目の候補日も一緒に押さえておきます。結果待ちの空白が減ります。

5. 面談回数を案件選びの条件に入れる

案件情報で「面談1回」「面談2回」を確認し、本人の状況に合わせて選びます。すぐに参画したい人には、面談1回の案件を優先します。

SES面談でよく聞かれること

SES面談でよく聞かれるのは、直近の業務、使った技術と年数、チームでの役割、働き方の希望の4つです。事前説明で、本人と答えを準備しておきます。

聞かれること質問の例準備のポイント
直近の業務最近の案件で何を担当しましたか工程と成果を2〜3分で話す
技術と年数Javaは何年、どの工程で使いましたかスキルシートと数字をそろえる
チームでの役割何人のチームで、どんな立場でしたかリーダー経験は具体的に話す
働き方リモートや出社の希望はありますか事前に営業と条件をそろえておく

最後に、本人から逆質問をする時間があることが多いです。「チームの人数」「開発の進め方」など、仕事の中身についての質問を1〜2個用意しておきましょう。

営業が面談の前に本人のスキルを確かめる質問は、SES面談の質問内容|営業が聞くべき深掘り質問27にまとめています。経歴に不安がある場合の対応は、SESの経歴詐称がバレたら?営業がやる対応6ステップも参考になります。

SES面談で落ちる主な原因と、営業ができる予防

SES面談で落ちる主な原因は、スキルの盛りすぎ、条件の話の出しすぎ、準備不足、ほかの候補との比較の4つです。4つのうち3つは、営業の段取りで防げます。

落ちる原因面談で起きること営業ができる予防
スキルの盛りすぎ深掘りされて答えられない提案前に営業が深掘り質問で確かめる
条件の話の出しすぎ本人が単価や休みの話ばかりする条件の話は営業が引き取ると事前に伝える
準備不足案件を知らず、経歴の説明が長い前日までに事前説明し、経歴を2〜3分にまとめる
ほかの候補との比較スキルは合うのに選ばれない商流の浅い案件を選び、早めに日程を出す

特に危ないのは、スキルの盛りすぎです。お客さんは、スキルシートと本人の話が合っているかを見ています。営業が提案前にする確認の質問は、SES面談の質問内容|営業が聞くべき深掘り質問27で準備できます。

見送りの理由がわかったら、面談管理表に残して次の提案に生かします。

面談を自分で管理するなら「面談管理表」をつくる

面談を自分で管理するなら、1面談1行の管理表をつくります。面談が同時にいくつも動くと、連絡の抜けが起きやすいからです。

管理表に入れる項目は、次の8つです。

  1. 案件名と、お客さん(上位の会社)

  2. 提案した人材と、所属(自社・BP)

  3. 商流と、面談の予定回数

  4. 面談日時と、形式(オンライン・対面)

  5. 事前説明をした日

  6. 本人の感想・参画意思

  7. 結果と、その理由

  8. 次にやること(期限つき)

「次にやること」に期限を入れておくと、結果連絡の遅れを防げます。Excelで管理する方法は、SESの案件・人材管理をExcelで無料で行う方法で紹介しています。

チョータツとチョータツメールAIで、面談までを短くする

面談の段取りを速くするには、提案する人をすぐ見つけられる状態が欠かせません。ステップ1〜2で時間がかかると、面談にたどり着く前に案件が埋まってしまいます。

自分でやる場合は、BPから届く人材メールを読み、管理表に書き写し、条件の合う人を探します。メールが多い日は、それだけで半日かかることもあります。

チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有できるツールのことです。3,000社以上が使っていて、無料で始められます。チョータツメールAIとは、届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分けるメールインポート機能のことです。

段取り自分でやる場合チョータツ・チョータツメールAIの場合
人材メールを整理する1通ずつ読んで仕分けるチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分け
メールを取り込む手作業でコピーする転送設定で取り込める
人材情報をまとめるExcelに転記する案件・人材を1か所で管理・共有
BPの人材を知る届いたメールを待つ他社と連携すると、他社の営業中人材をデータベース化
自社の人材を届けるBCCで一斉送信パートナーへのメール配信機能で届ける

チョータツメールAIでは、案件・人材以外のメールはデータに残りません。人材情報だけが整理されるので、ステップ1の条件のすり合わせに集中できます。

BPに合う人がいないときは、DrivenXのxhours(エックスアワーズ)も使えます。xhoursとは、企業がITフリーランスに直接スカウトできるサービスのことです。数千名のフリーランスのデータベースから探せます。

使い始める流れ

  1. チョータツに無料で登録する

  2. 自社の案件・人材を登録する(AIが入力を手伝う)

  3. チョータツメールAIの転送設定で、BPからのメールを取り込む

  4. パートナーと連携し、営業中の人材情報を共有する

  5. 案件に合う人を見つけたら、スキルシートを整えて提案する

よくある質問

Q. SES面談が2回あるのは普通ですか?
珍しくありません。商流が深い案件では上位の会社とエンドが別々に確認するため、2回になりやすいです。
Q. SES面談に営業は同席しますか?
同席するのが一般的です。営業は自社と本人を紹介し、説明の補足と、単価などの条件の話を引き取ります。
Q. SES面談の日程調整はどう進めますか?
本人の予定を先に押さえ、候補日時を3つ以上お客さんに出します。形式(オンライン・対面)と参加者もあわせて確認すると、やりとりが1回で済みます。
Q. SES面談で聞かれることは何ですか?
直近の業務、使った技術と年数、チームでの役割、働き方の希望の4つが中心です。最後に逆質問の時間があることも多いので、1〜2個用意しておきましょう。
Q. 面談の結果はどれくらいで届きますか?
お客さんや商流によって変わります。面談の最後に「結果はいつ頃いただけますか」と営業が確認しておくと、本人にも見通しを伝えられます。
Q. 面談の後に本人が辞退したいと言ったら?
早めにお客さんへ連絡し、理由は短く、次につながる形で伝えます。例文はSES面談の断り方|辞退・お見送りのメール例文8つにあります。

まとめ

  • SES面談は、営業から見ると条件のすり合わせ→提案→日程調整→事前説明→同席→感想確認→結果連絡の7ステップ

  • 面談で落ちる原因の多くは、面談の前に分かる条件のズレ。ステップ1で確認する

  • 面談が2回になる主な理由は商流の深さ。上位の会社とエンドが別々に確認する

  • 回数を減らすには、商流の浅い案件を優先し、決める人に1回目から出てもらい、スキルシートで先に答えておく

  • 営業は当日必ず同席し、条件の話は営業が引き取る

  • 落ちる原因の多くは、提案前の深掘りと事前説明で防げる

  • 面談は「顔合わせ・スキル確認」として行い、参画は自社として決める

  • 人材メールの整理はチョータツメールAI、人材情報の管理・共有はチョータツで短くできる

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。契約形態や面談の適法性の判断は、弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツ(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月29日|更新日:2026年9月29日

参考資料

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