フィールドエンジニアとは?CE・FSEとの違いとSES案件の見分け方|単価の考え方と提案例文つき

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

フィールドエンジニアとは?

フィールドエンジニアとは、客先の現場(フィールド)で、機器やシステムの設置・設定・保守・修理を行う技術者のことです。略してFEと呼ばれます。社内で開発をするエンジニアと違い、仕事の場所が「お客さんのところ」なのが一番の特徴です。

国の機関であるIPA(情報処理推進機構)の「ITスキル標準」では、近い職種がカスタマサービスとして定められています。そこでは、ハードウェア・ソフトウェアの導入、カスタマイズ、保守(遠隔保守を含む)、修理を行う職種と説明されています。

FEが扱うものは、案件によって大きく変わります。

扱うもの主な作業の例よくある現場
パソコン・周辺機器初期設定(キッティング)、入れ替え、修理オフィス、学校、官公庁
サーバー・ネットワーク機器設置、配線、障害時の部品交換データセンター、客先のサーバー室
業務用の端末POSレジ・ATM・複合機の設置と修理店舗、銀行、コンビニ
医療機器・産業機械据え付け、定期点検、修理病院、工場

ほかの職種との違いは「SES案件の職種一覧|営業が覚えるIT職種の分類と仕事内容・単価目安」で確認できます。

フィールドエンジニア・カスタマーエンジニア・FSEの違い

FE・CE・FSEは、はっきりした線引きがない言葉です。会社や業界によって呼び方が違うだけで、中身が重なっていることが多いです。営業は「呼び名」ではなく「何を・どこで・いつ扱うか」で案件を読み分けます。

カスタマーエンジニア(CE)とは、お客さんが使う機器やシステムの導入・保守・問い合わせ対応を担う技術者のことです。機器メーカーやその保守会社では、FEとほぼ同じ意味で使われます。

フィールドサービスエンジニア(FSE)とは、装置の据え付け・点検・修理を現場で行う技術者のことです。医療機器や半導体製造装置、産業機械などのメーカーの求人でよく使われます。

呼び名よく使われる意味案件票での出方営業が見るポイント
フィールドエンジニア(FE)客先でIT機器・システムの導入や保守を行う「FE」「オンサイト保守」「駆けつけ」担当エリアと移動の範囲
カスタマーエンジニア(CE)FEとほぼ同じ。問い合わせ対応を含むことも多い「CE」「保守サポート」電話・リモート対応の割合
フィールドサービスエンジニア(FSE)医療機器・産業機械など装置の現場対応「FSE」「装置保守」機械・電気の知識や資格の要否
(外資IT企業の)カスタマーエンジニアクラウド製品などの技術的な提案をする職種SES案件ではまれ提案型でFEとは別物

最後の行は注意が必要です。外資のIT企業では、クラウド製品を売り込む技術職を「カスタマーエンジニア」と呼ぶことがあります。エンジニアが「CE経験あり」と書いていたら、どちらの意味か必ず聞き直しましょう。

フィールドエンジニアの主な仕事内容

FEの仕事は、「入れる(導入)」「守る(保守)」「直す(障害対応)」「答える(問い合わせ)」の4つに分けられます。案件票の業務内容を、この4つのどれに当たるかで読むと、求められる人物像がすぐわかります。

  1. 導入:機器の設置、配線、初期設定、動作確認をする。パソコンをまとめて設定するキッティングもここに入る

  2. 保守点検:決まった日に客先を回り、機器の状態を確認する。故障する前に部品を替える作業(予防保守)も含む

  3. 障害対応:故障の連絡を受けて現場に駆けつけ、原因を調べて部品交換や設定変更をする

  4. 問い合わせ対応:電話やメールで使い方の質問に答える。解決しないときは、より詳しい担当者に引き継ぐ

問い合わせ対応では「一次対応」「二次対応」という言葉がよく出ます。一次対応とは、最初に連絡を受けて、手順書に沿って答える対応のことです。二次対応とは、一次対応で解決しなかった問題を、より詳しい技術者が調べる対応のことです。

開発寄りの保守との違いは「保守開発とは?運用保守との違いと案件の特徴、SES営業の提案術」で解説しています。

SES案件票でのFE・CE・FSE案件の見分け方

SES案件票では「フィールドエンジニア」と書かれず、作業の名前だけが並ぶことがよくあります。次の言葉が出てきたら、FE系の案件と考えて読みましょう。

案件票に出る言葉中身合いやすい人材営業の確認点
キッティング、PC入替、展開作業パソコンの設定と配布未経験〜経験1年期間は短期か。台数と人数
オンサイト保守、駆けつけ故障時に現場へ行く経験1〜3年担当エリア、待機の有無
サーバー・NW機器の設置、ラッキングデータセンターでの機器設置インフラ志望の若手夜間作業の有無
保守点検、定期巡回決まった日に客先を回る車の運転ができる人社用車か、運転免許の要否
装置保守、FSE医療機器や工場設備の現場対応電気・機械の経験者資格の要否、出張の頻度
ヘルプデスク兼オンサイト電話対応と現場対応の両方未経験〜経験1年現場へ出る割合

見分けるときは、次の順番で確認すると早いです。

  1. 扱うもの:パソコンか、サーバーか、装置か

  2. 場所:1か所に常駐か、複数の客先を回るか

  3. 時間:日勤だけか、シフト・夜勤・休日対応があるか

  4. 期間:3か月以上か、30日以内の短期か

  5. 契約形態:準委任か、派遣か

FE案件の特徴|未経験可・単価・シフト・出張・派遣契約

FE案件は、ほかの職種に比べて「入りやすいが、条件の確認が多い」案件です。未経験可が多い一方で、働く時間・場所・契約の形に独特のクセがあります。

未経験可・若手可の案件が多い

FE案件は、手順書どおりに作業する仕事が多く、未経験可・若手可の案件がたくさんあります。特にキッティングやPC入替は、研修を終えたばかりの人の最初の現場として使いやすいです。

ただし、未経験可でも「PCの基本操作」「報連相ができる」「遅刻をしない」は必ず見られます。客先に一人で出向く場面が多いので、技術より人柄と身だしなみを重く見る現場もあります。

単価は開発案件より低めの帯に集まりやすい

FE案件の単価は、同じ経験年数の開発案件より低めの帯に集まりやすいです。作業が手順化されていて、未経験の人でも入れる案件が多いためです。一方で、サーバー機器や医療機器など専門性が高いものは、単価が上がる傾向があります。

単価の目安は時期や地域で変わるので、自社に届いている案件の数字で確かめるのが確実です。若手の提案単価の決め方は「SESの新人エンジニアの単価相場|未経験・若手の提案単価の決め方」にまとめています。

シフト・夜勤・休日対応がある

FE案件では、24時間の保守やデータセンターの夜間作業など、シフトや夜勤が入ることがあります。深夜(午後10時から午前5時)に働かせると、会社は25%以上の割増賃金を払う必要があります(労働基準法第37条)。

夜勤がある案件は、提案単価が同じでも自社の原価が上がります。計算例(数字は説明用の仮の値です)で確かめましょう。

  1. 社員の時給換算を2,000円とする

  2. 1か月の深夜の勤務時間を40時間とする

  3. 深夜の割増分は、2,000円 × 25% × 40時間 = 20,000円

  4. 提案単価が同じなら、粗利が月2万円減る

夜勤の割増分を単価に入れてもらえるか、提案の前に上位の会社と確認しておきましょう。

出張・移動が多い

複数の客先を回る案件や、地方の拠点への出張がある案件もよくあります。移動にかかる交通費・宿泊費を、誰が負担するかは契約で決めておく必要があります。

確認することは、「単価に含むか、別に精算するか」「移動時間を稼働時間に数えるか」「出張の頻度と期間」の3つです。

精算の書き方は「SESの交通費の請求ルール|精算の記載例と契約で決める4項目」で確認できます。

機器の運搬や設置では、ケガの心配もあります。客先でケガをしたときの流れは「SESのエンジニアが客先でケガをしたら|労災の手続きと客先への連絡」にまとめています。

派遣契約になりやすい

FE案件は、客先の社員から直接「この作業をして」と指示を受ける場面が多い仕事です。準委任契約(SES契約)では、客先がエンジニアに直接指示を出すと偽装請負になるおそれがあります。そのため、FE案件は最初から派遣契約で募集されることがよくあります。

派遣契約で人を出すには、自社が労働者派遣事業の許可を持っている必要があります。また、紹介予定派遣を除き、派遣先が事前面接などで派遣労働者を選ぶこと(特定目的行為)は、労働者派遣法第26条第6項で「しないように努めなければならない」とされています。準委任の案件と同じ感覚で「面談を設定します」と進めないよう注意しましょう。

契約の違いは「SESと派遣の違い|準委任・派遣・請負の比較表と確認5項目」で整理しています。

30日以内の短期派遣は原則禁止

PC入替やイベント時の設置作業では、「2週間だけ」などの短い案件が出ます。雇用期間が30日以内の派遣(日雇派遣)は、労働者派遣法第35条の4で原則禁止されています。例外は、政令で決められた業務や、60歳以上・昼間学生など条件に当てはまる人に限られます。

短期のFE案件を派遣で受けるときは、例外に当たるかを必ず確認しましょう。当たらない場合は、契約の組み方そのものを見直す必要があります。

例外業務の一覧は「日雇い派遣とは?禁止の例外とSESの短期スポット案件の判断」で確認できます。

SES営業の現場での使い方

FE・CE・FSEという言葉は、案件を読む、上位に確認する、エンジニアに説明する、の3つの場面で使います。場面ごとの例文とチェックリストをまとめます。

場面1:要員を当てる前の確認(チェックリスト)

FE案件に人を当てる前に、次の8項目を上位の会社に確認します。1つでも不明なまま提案すると、参画後に「聞いていない」となりやすい項目です。

#確認すること見るポイント
1扱う機器PC・サーバー・装置のどれか
2勤務の形常駐か、複数の客先を回るか
3勤務時間シフト・夜勤・休日対応の有無と頻度
4出張・移動範囲、頻度、交通費と宿泊費の扱い
5契約形態準委任か派遣か。派遣なら自社の許可の有無
6期間30日以内の短期ではないか。延長の見込み
7必要な条件運転免許、資格、重い物を運ぶ作業の有無
8指示の出し方準委任なら、客先から直接指示されない体制か

場面2:上位の会社への確認メール

例文・テンプレート
件名:【確認】PC入替(オンサイト)案件の条件について

株式会社〇〇
□□様

いつもお世話になっております。株式会社△△の◇◇です。
ご紹介いただいたPC入替案件について、提案前に3点確認させてください。

1. 勤務時間:夜間・土日の作業はありますか(ある場合は月の目安日数)
2. 移動:拠点間の移動はありますか。交通費は別途精算でしょうか
3. 契約形態と期間:準委任・派遣のどちらでしょうか。また、初回の期間を教えてください

条件が合えば、経験1年のエンジニアを本日中にご提案できます。
よろしくお願いいたします。

場面3:エンジニアへの案件説明

FE案件は、エンジニアから「開発ではないのか」「キャリアにつながるのか」と聞かれやすい案件です。次の点を正直に伝えると、参画後の不満を防げます。

例文・テンプレート
今回はフィールドエンジニアの案件で、お客さんの会社でパソコンや
サーバー機器を設置・設定する仕事です。開発ではありません。
月に数回、夜間の作業があります。その分の手当は〇〇です。
ここで機器やネットワークの基本を覚えると、次はサーバーの運用や
構築の案件に進みやすくなります。半年後に一緒に振り返りましょう。

場面4:次の案件まで見越した提案

FE案件は、インフラ職への入口としても使えます。営業が先に道筋を決めておくと、エンジニアの定着と単価アップの両方につながります。

  1. 最初の現場:キッティングやPC入替で、現場での振る舞いと機器の基本を覚える

  2. 次の現場:オンサイト保守やサーバー設置で、障害対応とネットワークの基礎を覚える

  3. その次:サーバーやネットワークの運用・監視の案件へ進む

  4. 目標:経験がたまったら、構築の案件に提案する

逆に、FE案件ばかり続くと、単価が上がりにくくなります。参画から半年を目安に、次の案件の相談を始めましょう。

客先に一人で入る現場が多いので、初日までの準備も大切です。入場の手順は「SESの参画初日までに営業がやる準備|入場チェックリストと案内文」を使ってください。

使うときの注意点

  • 「FE」「CE」の意味は会社によって違うので、呼び名だけで判断しない

  • 「未経験可」でも、夜勤・出張・運転の条件で合わない人が多い。条件から先に確認する

  • 派遣の案件を、準委任と同じ流れ(事前面談など)で進めない

FE案件と人材を早く結びつける方法

FE案件は、短い期間で人を集める依頼が多く、提案のスピードが勝負です。まずは自分でできる方法から整えましょう。

自分でやる方法

  1. 案件の条件を1つの表にまとめる:扱う機器、勤務時間、出張、契約形態、期間を列にする

  2. 人材の条件も同じ列で管理する:夜勤の可否、運転免許、出張の可否、派遣で出せるかを書いておく

  3. 待機予定の人を早めに把握する:参画終了の1〜2か月前から次の案件を探し始める

  4. BPから届く案件メールを毎日確認する:「キッティング」「オンサイト」などの言葉で探す

表で管理すると、「夜勤OKで運転免許がある若手」のような条件ですぐ探せます。ただ、BPからのメールが増えると、転記するだけで時間がかかるようになります。

チョータツでもっと楽にする

チョータツは、SES営業の案件・人材の管理・共有ツールです。3,000社以上が利用していて、無料で始められます。

場面自分でやる場合チョータツを使う場合
案件・人材の管理Excelに手で転記する案件・人材の情報をまとめて管理・共有できる。AIが入力を手伝う
他社の案件・人材を知るBPからのメールを1通ずつ読む他社と連携すると、営業中案件・営業中人材がデータベースになる
自社の人材を知らせるBCCで一斉送信するメール配信機能でパートナーへ配信できる
届くメールの整理案件か人材かを目で仕分けるチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分ける

FE案件は「未経験可」「若手可」の条件で急ぎの依頼が来やすい案件です。案件と人材を同じ場所で管理しておくと、依頼が来た日のうちに提案しやすくなります。

自社の人材が足りないときは、DrivenXのxhours(エックスアワーズ)でITフリーランスに直接スカウトを送る方法もあります。

よくある質問

Q. フィールドエンジニアとは簡単に言うと何ですか?
客先の現場に出向いて、機器やシステムの設置・設定・保守・修理をする技術者です。仕事の場所が「お客さんのところ」なのが特徴です。
Q. カスタマーエンジニアとフィールドエンジニアの違いは何ですか?
多くの会社ではほぼ同じ意味です。ただし外資のIT企業では、クラウド製品を提案する技術職をカスタマーエンジニアと呼ぶことがあります。経歴に書かれていたら、どちらの意味か確認しましょう。
Q. フィールドサービスエンジニアとは何ですか?
医療機器や産業機械など、装置の据え付け・点検・修理を現場で行う技術者です。機械や電気の知識が求められることが多く、IT機器中心のFEとは求められる経験が違います。
Q. FE案件は未経験のエンジニアでも提案できますか?
キッティングやPC入替など、未経験可の案件は多くあります。ただし夜勤・出張・運転などの条件で合わないことがあるので、条件を先に確認してから提案しましょう。
Q. FE案件は準委任と派遣のどちらで受けるべきですか?
客先から直接作業の指示を受けるなら、派遣契約が向いています。準委任で受ける場合は、指示が自社の責任者を通る体制かを確認しましょう。
Q. 2週間だけのキッティング案件を派遣で受けられますか?
雇用期間が30日以内の派遣は原則禁止です。例外の業務や人に当たるかを確認し、当たらなければ契約の組み方を見直しましょう。

まとめ

  • フィールドエンジニア(FE)とは、客先の現場で機器やシステムの導入・保守・障害対応を行う技術者のこと

  • カスタマーエンジニア(CE)はほぼ同じ意味。FSEは装置の現場対応を指すことが多い。外資ITの「CE」は別物のこともある

  • 案件票では「キッティング」「オンサイト」「駆けつけ」「保守点検」などの言葉で出てくる

  • 未経験可が多く、単価は開発案件より低めの帯に集まりやすい。夜勤があれば割増賃金で原価が上がる

  • 提案前に、シフト・出張・契約形態・短期かどうかの4点を確認する

  • FE案件はインフラ職への入口。半年を目安に次の案件を相談し、単価アップにつなげる

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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