SESの人材提案依頼の方法|BPから要員を早く集める依頼メールの型7要素と例文4つ、配信先の選び方

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

SESの人材提案依頼とは?

人材提案依頼とは、自社が持っている案件に合うエンジニア(要員)を、BPに探して提案してもらうよう頼むことです。 BP(ビジネスパートナー)とは、案件や人材を紹介し合う取引先の会社のことです。自社のエンジニアだけで埋まらない案件は、BPの力を借りて埋めます。

依頼の出し方には、大きく2つあります。

出し方送る相手向いている場面
個別依頼よく決まるBP数社条件が細かい、急ぎの案件
一斉配信(案件共有)取引のあるBP全体募集人数が多い、条件が広い案件

「案件共有メール」「要員募集メール」と呼ぶ会社もありますが、中身は同じです。どちらの出し方でも、依頼メールの書き方しだいで、集まる人数と精度が大きく変わります。

依頼メールの型:7つの要素

人材提案の依頼メールは、次の7要素をこの順番で書きます。上から読むだけで、BPが「提案できるか」を30秒で判断できる形です。

#要素書くこと例
1件名スキル・場所・単価・開始【案件】Java/港区/60〜70万/11月〜
2案件の概要業界・業務・工程金融系Webの詳細設計〜テスト
3必須・歓迎スキル必須は3つ以内、数字でJava実務3年以上
4条件面単価・精算幅・面談回数など140〜180h、面談1回
5商流制限どこまで提案してよいか貴社社員・貴社個人事業主まで
6締切日時と曜日10月7日(水)18:00
7提出物スキルシート・単価・所属などイニシャルのスキルシート

件名には、BPが自社の人材と照らし合わせる情報を入れます。BPには毎日たくさんの案件メールが届きます。件名だけで「うちの誰々が合う」とわかれば、開いてもらえます。

条件面14項目の書き方は、SESの条件面の書き方|案件・人材メールに入れる14項目と記入例でくわしく解説しています。

締切の書き方:日時と曜日で区切る

締切は、「10月7日(水)18:00まで」のように、日付・曜日・時刻の3つで書きます。「急ぎ」「早めに」は人によって受け取り方が違い、BPの優先順位が上がりません。

締切を書くときのポイントは3つです。

  1. 依頼から2営業日以内を目安にする(急募なら当日中)

  2. 締切の先の予定も書く(例:「10月9日(金)に書類選考、10月13日(火)以降に面談」)

  3. 締切前に決まったら募集を終えることを書いておく

締切の先の予定まで書くと、BPはエンジニア本人に面談日の都合を先に聞けます。結果として、面談の日程調整が1往復減ります。

  • よい例:締切:2026年10月7日(水)18:00(充足しだい終了)

  • 悪い例:至急ご提案ください

必須条件の書き方:3つ以内・数字で・NGも書く

必須条件は、3つ以内にしぼり、年数・工程・資格など数字や名前で書きます。必須が多すぎると、合う人が「いない」と判断されて提案が来ません。

必須条件とは、それを満たさないと面談に進めない条件のことです。 満たしていると有利になる条件は、歓迎条件として分けて書きます。

書き方例BPの受け取り方
あいまいJavaできる方経験何年でもよいのか迷う
数字で書くJava実務3年以上自社の人材とすぐ照らし合わせられる
工程で書く詳細設計の経験ありどの工程から担当できるかわかる
NGを書く未経験・研修直後は不可合わない提案が減る

エンドから届いた条件をそのまま貼ると、必須が7つも8つも並ぶことがあります。私たちのおすすめは、エンドの担当者に「絶対に外せないのはどれですか」と先に聞いてしまうことです。3つにしぼった方が、提案の数も精度も上がります。

条件の聞き方は、SESの営業ヒアリング項目30|初回商談のヒアリングシート付きにまとめています。

商流制限の書き方:「どこまで」を段数で書く

商流制限は、「貴社社員まで」「一社先まで」のように、提案してよい所属を段数で書きます。書かないと、二社先・三社先の人材が提案され、面談後にNGになることがあります。

商流制限とは、提案してよい人材の所属を、自社から何社先までに限る取り決めのことです。 エンドや元請けが決めることが多く、依頼する側はそれをBPに正しく伝える役目があります。

表記提案できる人材
貴社社員まで受け取ったBPの正社員だけ
貴社個人事業主まで受け取ったBPと直接契約する個人事業主も可
一社先まで受け取ったBPの取引先の社員まで
制限なし所属は問わない

あわせて「提案時に所属と商流を必ず明記してください」と書いておくと、確認の手間が減ります。準委任の再委託(受けた仕事をさらに別の会社に任せること)には、民法第644条の2のルールもあります。発注元の許しを得たときか、やむを得ない理由があるときでなければ、再委託はできません。

表記の意味と守らせ方は、SESの商流制限の書き方|案件メールの表記例と意味・守らせ方でくわしく解説しています。

配信先の選び方:3段階で広げる

配信先は、①よく決まるBP ②得意分野が合うBP ③取引のあるBP全体の3段階で広げます。最初から全社に送ると、提案は集まっても、合わない人の確認に追われます。

段階送る相手目安の社数送るタイミング
① コアBP過去に決まったことがあるBP3〜5社案件を受けてすぐ
② 得意分野BPその言語・業界に強いBP10〜20社①の半日後
③ 一斉配信取引のあるBP全体全社②で集まらないとき

①のコアBPには、個別のメールか電話で先に声をかけます。「先にお声がけしています」とひと言添えるだけで、優先して探してもらえます。

BPの数そのものが足りないときは、新しい取引先を増やす必要があります。新しいBPの探し方は、SESパートナー募集企業の一覧と探し方7選|BP開拓のコツを読んでください。

一斉配信で気をつけること

一斉配信は、BCCの入れ間違いと、配信停止の方法に気をつけます。BCCとは、ほかの受信者にアドレスが見えない送り方のことです。宛先(To)やCCに入れてしまうと、取引先のアドレスが全社に見えてしまいます。

広告や宣伝のためのメールには、特定電子メール法のルールもあります。原則として事前の同意が必要です。ただし、取引関係にある相手は同意の例外に入ります(同法第3条)。例外にあたる場合でも、送信者の名前や配信停止の連絡先の表示は求められます(同法第4条)。そのため、送信者名と配信停止の連絡先を毎回書いておくと安心です。

案件情報は、BPが無断で別の会社に転送・再配信してしまうこともあります。一斉配信の本文には「再配信・転送はご遠慮ください」と書きます。起きたときの対応はSESの案件情報を無断で転送・再配信されたら|対応と防ぐルールで確認してください。

そのまま使える依頼メール例文4つ

場面別に、4つの例文を用意しました。日付は2026年の暦に合わせています。

例文1:一斉配信用(案件共有メール)

例文・テンプレート
件名:【案件】Java開発/港区・週2出社/60〜70万円/11月〜/10/7(水)締切

パートナー各位

お世話になっております。株式会社△△の□□です。
下記案件のご提案をお待ちしております。

■案件名:金融系Webシステムの追加開発
■業務内容:Java(Spring Boot)での詳細設計〜テスト
■必須:Java実務3年以上/詳細設計の経験
■歓迎:AWSの利用経験

【条件面】
・単価:60〜70万円/月(税別・スキル見合い)
・精算:140〜180h(上下割・15分単位)
・支払い:月末締め翌月末払い
・契約形態:準委任
・商流:エンド→元請け→弊社
・期間:2026年11月〜長期
・勤務地:港区(田町駅)/週2出社
・面談:1回(オンライン・弊社同席)
・外国籍:不可
・人数:2名

【商流制限】貴社社員・貴社個人事業主まで
(ご提案時に所属・商流を必ずご明記ください)

【締切】2026年10月7日(水)18:00(充足しだい終了)
10月9日(金)書類選考、10月13日(火)以降に面談予定です。

【ご提案時にいただきたいもの】
・スキルシート(イニシャル表記)
・希望単価、所属、稼働開始日、並行状況

本案件情報の他社への転送・再配信はご遠慮ください。
配信停止をご希望の場合は、本メールにその旨ご返信ください。

例文2:コアBPへの個別依頼

例文・テンプレート
件名:【先行のご相談】Java3年以上・11月開始の案件

株式会社〇〇
◇◇様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
一斉配信の前に、まず◇◇様にご相談させてください。

11月開始のJava開発案件で、2名を探しています。
以前ご提案いただいたような、詳細設計から担当できる方が理想です。

・必須:Java実務3年以上、詳細設計の経験
・単価:60〜70万円/月、精算140〜180h
・勤務地:港区(田町駅)/週2出社
・面談:1回(オンライン)
・商流制限:貴社社員・貴社個人事業主まで

明日10月6日(火)の12:00までにお心当たりをいただけると、
優先してエンドにご紹介します。
詳細は添付の案件票をご確認ください。

例文3:急募(当日中に集めたいとき)

例文・テンプレート
件名:【急募・本日18時締切】インフラ運用/品川/50〜55万円/10月中旬〜

パートナー各位

お世話になっております。株式会社△△の□□です。
急なご依頼で恐れ入りますが、下記の1名を本日中に探しています。

■業務:AWS環境の運用・監視(夜勤なし)
■必須:Linuxの運用経験1年以上
■単価:50〜55万円/月(税別)、精算140〜180h
■開始:2026年10月19日(月)〜
■面談:1回(オンライン)、10月8日(木)・9日(金)で調整
■商流制限:貴社社員まで
■外国籍:可(日本語ビジネスレベル)

【締切】2026年10月6日(火)18:00
スキルシートと希望単価をお送りください。

例文4:充足・募集終了の連絡

例文・テンプレート
件名:【募集終了】Java開発/港区/11月〜 ご提案ありがとうございました

パートナー各位

お世話になっております。株式会社△△の□□です。
10月5日(月)にご案内したJava開発案件は、
おかげさまで充足しましたので、募集を終了いたします。

多くのご提案をいただき、ありがとうございました。
ご提案いただいた方には、個別に結果をご連絡しております。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

募集終了の連絡は、提案してくれたBPへの個別の結果連絡とセットで送ります。個別連絡の例文は、SESの案件充足・募集終了の連絡メール例文|提案をくれたBPへでくわしく紹介しています。

提案が届いてからの対応5ステップ

提案が届いたら、受付→確認→選考→結果連絡→終了連絡の5ステップで進めます。ここが遅いと、BPは次から優先してくれません。

  1. 受付の返信をする:届いてから1時間以内に「受け取りました」と返す

  2. 二重提案を確認する:同じエンジニアが、別のBPからも提案されていないか見る

  3. 必須条件と商流を確認する:必須3つと所属・商流を照らし合わせる

  4. 結果を連絡する:書類選考の結果を、締切の翌営業日までに伝える

  5. 募集終了を連絡する:充足した日のうちに、全体へ終了を伝える

二重提案とは、同じエンジニアが複数の会社から、同じ案件に提案されることです。 エンドに同じ人を2回出すと、信頼を失います。先に届いた方を優先する、などのルールを依頼メールに書いておくと揉めません。発覚したときの判断はSESの二重提案が発覚したら|どちらを残すかの判断と謝罪例文にまとめています。

提案者のスキルシートは個人情報です。BPにはイニシャル表記で送ってもらい、エンドへ渡す前に本人の同意があるかを確認します。BPには、提案の時点で本人の同意を取ってもらうよう依頼メールに書いておきます。

要員が集まらない原因と対策

要員が集まらない原因は、条件・書き方・配信先・スピードの4つのどれかにあります。「BPが動いてくれない」と感じたら、まず自分の依頼メールを見直しましょう。

原因よくある状態対策
条件が厳しい必須が5つ以上、単価が相場より低い必須を3つにしぼる。単価を相場と比べる
書き方があいまい「スキル見合い」「急ぎ」だけ単価の幅と締切の日時を書く
配信先が合わない得意分野と関係なく全社に送る言語・業界が合うBPを先に選ぶ
返事が遅い提案に返信しない、結果を伝えない受付と結果を必ず返す

とくに見落としがちなのが、結果を返さないことです。提案しても返事が来ない会社には、BPは次から良い人材を回しません。見送りのときも、1行でよいので理由を添えて返しましょう。

単価が合っているか迷ったら、SESの単価相場|職種別の月額目安と公的データの使い方で確認できます。フリーランスの方を募集する場合は、フリーランス法第12条の募集情報の的確表示にも注意します。報酬や期間などを、正確で最新の内容に保つ義務です。

チョータツで人材提案依頼を楽にする

ここまでの方法は、テンプレートと配信先リストがあれば自分でできます。ただ、案件が増えると、依頼メールを書く・送る・届いた提案を仕分ける作業が毎日くり返されます。DrivenXのツールを使うと、この流れをまとめて進められます。

場面自分でやる場合DrivenXのツールを使う場合
案件を管理するExcelやメールの下書きチョータツで案件・人材の情報を管理・共有
BPに依頼を届けるBCCで一斉送信チョータツのメール配信機能でパートナーに配信
合う人材を探す届いた人材メールを1通ずつ読むチョータツで連携した他社の営業中人材をデータベースで探す
BPを増やす検索・交流会で1社ずつチョータツブーストで新しいパートナーを開拓
届いたメールを仕分ける案件か人材かを目で分けるチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分け

チョータツでできること

  • 案件・人材の管理・共有:案件・人材の情報を、チームで管理・共有できる。AIが入力を手伝う

  • メール配信:自社の案件情報を、パートナーへ配信できる

  • 他社との連携:連携すると、他社の営業中案件・営業中人材をデータベース化できる

依頼メールを送って返事を待つだけでなく、連携した会社の営業中人材から、先に自分で探すこともできます。チョータツは3,000社以上が使っていて、無料で始められます。

チョータツブーストでできること

  • チョータツの中で、新しいパートナー企業を開拓できる

コアBPが少なく、依頼してもなかなか集まらない会社に向いています。取引先が増えるほど、依頼を出せる相手も増えます。

チョータツメールAIでできること

  • 届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける

  • 転送設定で、今使っているメールを取り込める

  • 案件・人材以外のメールは、データに残らない

依頼を出したあとに届く人材メールを、ほかのメールに埋もれさせずに確認できます。

フリーランスの方に直接声をかけたいとき

BPからの提案とあわせて、ITフリーランスに直接声をかける方法もあります。DrivenXのxhours(エックスアワーズ)は、企業がITフリーランスに直接スカウトできるサービスです。数千名のフリーランスのデータベースから探せます。

よくある質問

Q. SESの人材提案依頼は、何社に送ればいいですか?
まず過去に決まったことがあるBP3〜5社に送り、半日たっても集まらなければ得意分野が合う10〜20社に広げます。最初から全社に送ると、合わない提案の確認に時間がかかります。
Q. 要員募集メールの締切はどれくらいに設定すればいいですか?
依頼から2営業日以内が目安です。急募なら当日の18時など、日付・曜日・時刻の3つで書きます。「急ぎ」だけでは優先してもらえません。
Q. 要員が集まらないときは、まず何を見直せばいいですか?
必須条件の数と単価です。必須が5つ以上あるなら3つにしぼり、単価は相場と比べます。そのうえで、配信先が案件の言語・業界に合っているかを見直します。
Q. BPに人材を依頼するとき、商流制限はどう書けばいいですか?
「貴社社員・貴社個人事業主まで」のように、提案してよい所属を段数で書きます。あわせて「提案時に所属・商流を明記してください」と添えると、確認の手間が減ります。
Q. 案件共有メールはBCCで送っても問題ありませんか?
BCCでの送信自体は一般的です。ただし宛先やCCに入れる間違いが起きやすいので、配信ツールを使うと安心です。配信停止の連絡先も毎回書いておきましょう。
Q. 充足したら、提案してくれたBPに連絡するべきですか?
はい。充足した日のうちに全体へ募集終了を伝え、提案してくれたBPには個別に結果を返します。この連絡が、次の依頼に早く答えてもらえる関係につながります。

まとめ

  • 人材提案依頼とは、自社の案件に合う要員をBPに探して提案してもらうこと

  • 依頼メールは、件名・案件の概要・必須/歓迎スキル・条件面・商流制限・締切・提出物の7要素で書く

  • 締切は日付・曜日・時刻で書き、締切の先の選考予定も添える

  • 必須条件は3つ以内にしぼり、年数や工程など数字で書く

  • 配信先は、コアBP→得意分野BP→一斉配信の3段階で広げる

  • 充足したら当日中に募集終了を伝え、提案者には結果を返す

  • 案件の管理と配信はチョータツ、BPを増やすのはチョータツブースト、届いたメールの仕分けはチョータツメールAIで楽にできる

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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