SESの面談通過率を上げる方法|測り方・自社の目安と営業ができる事前準備8つ
公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日
SESの面談通過率とは?3つの数字で定義する
SESの面談通過率とは、面談をした件数のうち、お客さんから「お願いしたい」と返事が来た件数の割合のことです。面談通過率だけでなく、前後の段階の数字もあわせて見ると、弱点がわかります。
SES面談とは、案件に入る前に、お客さんとエンジニアが顔を合わせる場のことです。スキルや経験を確認します。要員提案とは、案件にエンジニアを候補として紹介することです。数える数字は、次の3つです。
| 数字 | 数え方 | 計算に使う割合 |
|---|---|---|
| 提案数 | スキルシートを送った件数 | ― |
| 面談数 | 面談を実施した件数 | 書類通過率 = 面談数 ÷ 提案数 |
| 面談通過数 | お客さんがOKを出した件数 | 面談通過率 = 面談通過数 ÷ 面談数 |
| 決定数 | 契約まで決まった件数 | 決定率 = 決定数 ÷ 提案数 |
書類通過率とは、提案した件数のうち、面談まで進んだ割合のことです。決定率とは、提案した件数のうち、契約まで決まった割合のことです。面談通過数と決定数を分けるのは、お客さんがOKでも、単価や開始日の調整で決まらないことがあるからです。
数え方のルールを先に決める
通過率を比べるには、数え方を社内でそろえる必要があります。次の3点を決めておきます。
面談が2回ある案件は、最後の面談の結果で数える(1回目の通過は数えない)
エンジニア側から辞退した件は、面談通過数から外し、別に「辞退数」として数える
1人を同じ日に複数の案件に出した場合も、提案1件ずつ数える
面談が2回になる理由は、SES面談の流れ|2回面談になる理由と営業の段取り7ステップで解説しています。
SESの面談通過率の平均は?自社の数字で目安を作る
SESの面談通過率の平均は、公的な統計では示されていません(2026年9月確認)。ネット上の数字は、会社ごとに数え方が違うため、そのまま比べられません。そこで、自社の数字で目安を作ります。
自社の目安の作り方
直近3か月の提案数・面談数・面談通過数・決定数を、営業全員分集める
3か月の合計で、書類通過率・面談通過率・決定率を出す
出た数字を「自社の目安」として、毎月の数字と比べる
1か月だけだと件数が少なく、たまたまの結果に左右されます。最低でも3か月、面談数で20件以上そろうと、比べやすくなります。
計算例
ある営業チームの7〜9月の合計が、次のとおりだったとします(例)。
| 数字 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 提案数 | 120件 | ― |
| 面談数 | 30件 | 書類通過率 = 30 ÷ 120 = 25% |
| 面談通過数 | 12件 | 面談通過率 = 12 ÷ 30 = 40% |
| 決定数 | 9件 | 決定率 = 9 ÷ 120 = 7.5% |
このチームでは、面談通過率40%が「自社の目安」になります。10月に面談10件で通過2件(20%)なら、目安の半分です。面談の段階に問題があると判断し、事前準備を見直します。
自社の数字で弱点を見つける5つの手順
弱点は、数字を切り口ごとに分けて比べると見つかります。全体の平均だけを見ていると、どこが悪いのかわかりません。
提案ごとに記録する:提案日・案件名・BP名・候補者・スキル・商流・面談結果・落ちた理由を1行ずつ残す
切り口ごとに面談通過率を出す:担当者別・BP別・スキル別・商流別に分けて計算する
目安より低い切り口を探す:自社の目安より10ポイント以上低いものに印をつける
落ちた理由を読む:印をつけた切り口の「落ちた理由」を並べて、多い理由を探す
打ち手を1つ決めて1か月ためす:事前準備8つから1つ選び、翌月の数字と比べる
| 切り口 | 低いときに考えられること | 打ち手の例 |
|---|---|---|
| 担当者別 | 事前説明や同席のやり方に差がある | うまい営業のやり方を共有する |
| BP別 | 案件の情報が少ない・条件があいまい | 提案前に深掘りして聞く |
| スキル別 | 経験の浅い人を出している | 必須スキルを満たす人に絞る |
| 商流別 | 間の会社が多く、条件が伝わらない | 商流の浅い案件を優先する |
BPごとの成績の見方は、SESのBP評価の指標と管理方法|取引先を絞る5社ルールの考え方でも解説しています。
SESの面談で落ちる理由6つ
SESの面談で落ちる理由は、スキルそのものより、準備とすり合わせの不足が多いです。営業が面談の前に防げる理由を中心に、6つにまとめました。
必須スキルを満たしていない:経験年数や使った技術が、案件の条件に届いていない
スキルシートと話の中身が合わない:書いてある経験を、本人がうまく説明できない
案件の中身を知らずに面談に出る:何をする案件かわからず、答えがずれる
本人の意欲が伝わらない:案件に興味がなさそうに見える、質問がない
条件の話でつまずく:単価・開始日・リモートの希望を、本人が面談で話して食い違う
話し方・受け答え:結論から話せない、話が長い、オンラインで声が聞き取りにくい
1〜3と5は、営業が事前に確認すれば防げます。4と6も、事前の練習で改善できます。見送り理由の聞き出し方と記録のしかたは、SES面談の見送り理由の聞き方|例文と次の提案に活かす記録法で解説しています。
面談通過率を上げる、営業ができる事前準備8つ
面談通過率は、面談の前に営業が何をするかで大きく変わります。落ちる理由6つに効く準備は、次の8つです。
| # | 事前準備 | 防げる落ちる理由 |
|---|---|---|
| 1 | 提案を「必須条件を満たす人」に絞る | そもそも条件に合わない |
| 2 | 案件で一番重視する条件を聞いておく | 重視点がずれた答え |
| 3 | 単価・開始日・勤務地などを本人とすり合わせる | 面談で希望が食い違う |
| 4 | スキルシートを案件に合わせて直す | 経験が伝わらない |
| 5 | 想定質問を渡し、結論から1分で話す練習をする | 答えがまとまらない |
| 6 | 面談の相手と進め方を伝える | 相手が見たい点を外す |
| 7 | オンライン面談の環境を確かめる | 接続トラブルで印象が下がる |
| 8 | 当日は同席し、終わったらすぐ感想を聞く | 意欲が伝わらない |
いちばん効くのは1の絞り込みです。条件に近いだけの人を数多く出すと、面談で落ちて通過率が下がります。2〜8の具体的なやり方(3営業日前から前日までのチェックリスト、想定質問の準備表、事前説明のテンプレ)は、SESの面談準備|営業が事前にやること10項目とエンジニアへの伝え方にまとめています。同席中の話し方はSES面談に同席する営業の役割|冒頭の話し方と助け舟の出し方にあります。
前日に送る事前説明メールの例文
事前準備の2〜7は、前日のメール1通で本人に伝えられます。次の例文をそのまま使えます。
件名:【明日10/7(水)14:00】面談のご案内と事前確認
山田様
お疲れさまです。〇〇株式会社の佐藤です。
明日の面談について、ご案内と事前確認です。■日時:2026年10月7日(水)14:00〜14:30
■方法:オンライン(URLは当日13:30までに送ります)
■出席者:お客様の開発リーダー1名、私(佐藤)
■案件:〇〇システムの追加開発(Java・Spring)■お客様が重視している点
・Spring Bootでの設計の経験
・チームで進めるときの報告のしかた■よく聞かれる質問
・直近の案件で担当したこと(1分程度で)
・一番苦労したことと、どう乗り越えたか単価や開始日などの条件は、私からお答えします。
13:50には接続して、音声の確認をお願いします。
ご不明点があれば、本日中にご連絡ください。
面談で気をつけたい法律上の注意
SESの面談は、「顔合わせ・スキル確認」として行い、参画する人は自社が決めるのが基本です。お客さんが個人を選んだり断ったりする形は、偽装請負と判断されるおそれがあるからです。
偽装請負とは、請負や準委任の契約なのに、実態が派遣と同じになっている状態のことです。お客さんが直接エンジニアに指示を出す形が典型です。
厚生労働省の「37号告示に関する疑義応答集(第3集)」のQ7に、関係する説明があります。スキルシートの提出を求めること自体は、ただちに偽装請負とは判断されません。ただし、お客さんが人を指名したり、特定の人の参画を断ったりすると、適正な請負等とは認められないと示されています。
面談通過率を上げる工夫も、この範囲で行います。適法な進め方は、SESの事前面談は違法?営業が守りたい適法な進め方7つとNG例で詳しく解説しています。
チョータツで「絞って出す」提案を楽にする
提案を絞るには、案件にしっかり合う候補を多く持っていることが前提です。候補が少ないと、条件に近い人を出すしかなく、面談通過率が下がります。
| 場面 | 自分でやる場合 | DrivenXのツールを使う場合 |
|---|---|---|
| 合う候補を探す | BPに1社ずつ問い合わせる | チョータツで連携した他社の営業中人材から探す |
| 人材情報をそろえる | 営業ごとのExcelで管理 | チョータツで人材を管理し、社内で共有 |
| 条件を確かめる | メールを探して読み直す | チョータツに登録した案件情報で確認 |
| BPに人がいない | 別のBPを探し直す | xhoursでITフリーランスに直接スカウト |
チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有できるツールのことです。他社と連携すると、相手の営業中人材をデータベースとして見られます。3,000社以上が使っていて、AIが入力を手伝うので、登録の手間も小さくできます。
BPの人材で合う人がいないときは、DrivenXのxhours(エックスアワーズ)も使えます。xhoursとは、企業がITフリーランスに直接スカウトできるサービスのことです。数千名のフリーランスのデータベースから、必須スキルに合う人を探せます。
使い始める流れ
チョータツに無料で登録する
自社の人材と、手元の案件を登録する
取引のあるBPと連携し、連携先の営業中人材をデータベースとして見られるようにする
案件が来たら、必須条件を満たす人だけを候補に選ぶ
選んだ候補で事前準備8つを行い、面談に出す
よくある質問
- Q. SESの面談通過率の平均はどれくらいですか?
- 公的な統計はありません(2026年9月確認)。会社ごとに数え方も違うため、自社の直近3か月の数字を目安にするのが確実です。
- Q. 面談通過率と合格率は同じ意味ですか?
- ほぼ同じ意味で使われます。本記事では「面談通過数 ÷ 面談数」を面談通過率とし、契約までの割合は決定率として分けています。
- Q. 面談で落ちたとき、理由は聞いてもいいですか?
- 聞くべきです。理由を記録すると、6つの落ちる理由のどれが多いかがわかり、次の提案で直せます。
- Q. 面談通過率を上げるには、提案数を減らしたほうがいいですか?
- 条件外の人を減らすのは効果があります。ただし、合う人の提案まで減らすと決定数が減るので、候補を増やしながら絞ります。
- Q. 面談が2回ある案件は、どう数えますか?
- 最後の面談の結果で1件と数えるのがわかりやすいです。社内で数え方をそろえることが大切です。
- Q. 面談の練習は営業がやるべきですか?
- 想定質問を渡し、結論から話す練習を一度するだけでも効果があります。案件の中身を知っている営業が相手をするのが確実です。
まとめ
面談通過率は「面談通過数 ÷ 面談数」。書類通過率・決定率とあわせて見る
平均の公的な統計はない。自社の直近3か月の数字を目安にする
担当者別・BP別・スキル別・商流別に分けると、弱点が見つかる
面談で落ちる理由の多くは、スキルより準備とすり合わせの不足
事前準備8つは、絞り込み・重視点・条件・スキルシート・想定質問・相手の情報・オンライン環境・同席と即日フォロー
面談は「顔合わせ・スキル確認」として行い、参画は自社が決める
合う人を選んで出すには、チョータツの連携で候補を増やすのが近道
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。
運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日
参考資料(2026年9月30日確認)
厚生労働省「37号告示に関する疑義応答集(第3集)」(Q7:スキルシートと個人の指名)