SES営業のプロセスフロー図の作り方|受付から更新までの標準フロー、担当・日数・書類の書き方

公開日:2026年10月1日更新日:2026年10月1日

SES営業のプロセスフロー図とは?

SES営業のプロセスフロー図とは、案件の受付から契約の更新までの仕事の順番を、担当や書類と一緒に1枚にした図です。「業務フロー図」と呼ぶこともあります。

フロー図を作ると、次のことがわかるようになります。

  • どの段階で、誰が、何を持って次へ渡すのか

  • どの段階で案件や人材が止まりやすいのか

  • 新人に、仕事の全体像を5分で説明できる

一般的な営業のフロー図は「見込み客→商談→受注」の一本道です。SES営業は、案件の流れと人材の流れが②マッチングで合流するのが特徴です。この合流点を描けているかどうかで、図の使いやすさが変わります。

SES営業の標準プロセスフロー図(7段階)

SES営業の標準的な流れを図にすると、次のとおりです。自社の図を作るときの下書きに使ってください。

例文・テンプレート
【案件の流れ】                    【人材の流れ】
エンド・BPから案件メール          自社エンジニアの空き予定
        │                          BPからの人材メール
        ▼                                  │
 ①受付(案件票に整理)                     ▼
        │                     人材一覧に登録(本人同意を確認)
        └──────────┬──────────┘
                   ▼
         ②マッチング(候補を選ぶ)
                   ▼
         ③提案(提案メール・スキルシート送付)
                   ▼
         ④面談(日程調整→同席→結果)
            │見送り → ②へ戻る
                   ▼
         ⑤契約(条件確定→注文書・請書)
                   ▼
         ⑥稼働(参画→毎月の稼働報告・請求)
                   ▼
         ⑦更新(更新の打診→次の期間の注文書)
            │終了 → 人材の流れへ戻る

図のポイントは、④面談の見送りと、⑦更新の終了で、流れが前に戻ることです。戻る矢印がない図だと、見送りになった人材や、契約が終わる人材が行き場を失います。

面談の段取りは、SES面談の流れ|2回面談になる理由と営業の段取り7ステップの7ステップを④の中に入れると、よりくわしく描けます。

各段階に書き込む4つのこと(担当・日数・書類・次に進む条件)

フロー図の各段階には、担当・目安の日数・使う書類・次に進む条件の4つを書き込みます。下の表は、書き込みの例です。日数は編集部が現場の例から置いた目安で、自社の実績に置き換えてください。

段階担当目安の日数使う書類・次に進む条件
①受付案件担当・事務当日案件票。スキル・単価・精算幅・商流・開始日がそろったら次へ
②マッチング案件担当・人材担当当日〜翌日人材一覧。スキル・単価・開始日が合い、本人の同意があれば次へ
③提案案件担当当日〜翌日提案メール・スキルシート。書類が通過したら次へ
④面談案件担当(同席)3〜10日面談日程の連絡。合格の連絡が来たら次へ
⑤契約営業・事務開始日まで基本契約・注文書・注文請書。書類がそろったら次へ
⑥稼働営業・事務毎月稼働報告書・請求書。更新月の2か月前に次へ
⑦更新案件担当更新月の1〜2か月前次の期間の注文書。終了なら人材の流れへ

精算幅とは、月の稼働時間の上限と下限のことで、この幅を外れると請求額が増えたり減ったりします。商流とは、案件がエンドから自社まで何社を経由しているかの流れのことです。ほかの用語はSES用語一覧|営業が現場で使う用語60と意味・例文つきで確認できます。

②マッチングでは本人の同意を確かめる

②マッチングから③提案に進むときは、スキルシートを他社へ送ることに本人が同意しているかを確かめます。個人データを第三者(他社)に渡すには、原則として本人の同意が必要です(個人情報保護法第27条第1項)。フロー図の「次に進む条件」に書いておくと、確認もれが減ります。

⑤契約では発注内容の明示を「直ちに」行う

⑤契約で自社がBPやフリーランスに仕事を頼む側なら、仕事の内容・代金の額・支払期日などを直ちに示す義務があります。書面かメールで示します。BPとの取引は取適法第4条、個人のフリーランスとの取引はフリーランス法第3条が根拠です。

取適法とは、発注側の会社が受注側の中小企業に不当な扱いをしないよう定めた法律です。下請法を改正し、2026年1月1日に施行されました。フリーランス法とは、従業員を使わない個人などに仕事を頼むときのルールを定めた法律です。2024年11月1日に施行されました。取適法の明示はメールで行ってよく、相手の事前の承諾はいりません。

取適法が当てはまるかどうかは、双方の資本金や従業員数で決まります。当てはまらない取引でも、同じ項目を注文書に書いておくと、後のトラブルを防げます。

プロセスフロー図の作り方5ステップ

プロセスフロー図は、実際の案件をたどるところから、全員での読み合わせまでの5ステップで作ります。

  1. 先月の案件を3〜5件選ぶ:決まった案件と、途中で止まった案件の両方を選ぶ

  2. 1件ずつ、最初のメールから最後までたどる:誰が、いつ、何をしたかを時系列で書き出す

  3. 7段階に当てはめる:標準の図をもとに、自社にない段階は消し、ある段階は足す

  4. 担当・日数・書類・次に進む条件を書き込む:日数は、たどった案件の実際の日数を使う

  5. 営業会議で読み合わせる:「実際と違う」という声を集めて直し、月1回見直す

図はExcelやスライドの図形でも、手書きの写真でも構いません。大事なのは、全員が同じ図を見ていることです。できた図は、営業マニュアルの作り方|SES営業のノウハウを共有する手順と目次例の1章目に載せると、新人教育にも使えます。

ボトルネックの見つけ方

ボトルネックとは、時間がかかったり件数が大きく減ったりして、流れ全体の速さを決めてしまう場所のことです。瓶の首(ボトルネック)が細いと、中身が一度に出ないことからこう呼ばれます。

ボトルネックは、段階ごとの件数と日数の2つを数えると見つかります。1か月分を数えた例です。

段階件数(月)次の段階へ進んだ割合平均の日数
①受付400件10%(40件)1.5日
②マッチング40件75%(30件)0.5日
③提案30件20%(6件)0.5日
④面談6件33%(2件)6日
⑤契約2件100%10日

この例では、2か所に手を入れる余地があります。

  • ①受付で1.5日かかっている:届いたメールを読んで案件票にするまでが遅く、提案の前に締切が過ぎている可能性が高い

  • ③提案から④面談へ進む割合が20%:提案する人材と案件の合わせ方、提案メールの書き方に問題がある可能性がある

数える件数の定義は、SES営業のKPIの目安|1日の提案数・面談数と1人あたり売上目標と合わせておくと、ほかの数字と比べやすくなります。

よくあるボトルネックと直し方

SES営業でよく見るボトルネックと、直し方をまとめました。

詰まる場所よくある原因直し方
①受付案件メールが多く、読んで整理するのに半日以上かかる仕分けを事務やツールに任せる。案件票の項目を固定する
②マッチング人材の空き状況が担当者の頭の中にしかない人材一覧を1つにし、空き予定日を必ず書く
③提案スキルシートが古く、直してから送っている稼働中から3か月ごとに更新する
④面談日程調整のやりとりが何往復もする候補日を最初から3つ出す
⑤契約注文書が開始日までに届かない合格の連絡と同じ日に、書類の段取りを事務に渡す
⑦更新更新の打診が遅く、次の案件探しが間に合わない更新月の2か月前に打診する日を図に書く

月次の書類の流れ(⑥稼働の中身)は、SESの毎月の営業事務業務|注文書・請求・支払いの月次フローでくわしく解説しています。

チョータツとチョータツメールAIで①〜③を短くする

多くの会社で、フロー図の中でいちばん手作業が多いのは、①受付から③提案までです。この区間を短くする方法は2つあります。

自分でやる方法

  1. 案件メール用の受信フォルダを分け、振り分けのルールを作る

  2. 案件票と人材一覧をExcelで作り、項目を固定する

  3. 事務や内勤が1通ずつ読んで、一覧に書き写す

メールの振り分けのやり方はSESの案件メール整理方法|Outlook振り分けと見落とし防止策で紹介しています。

もっと楽にするなら

チョータツとは、SES営業の案件・人材の情報を管理・共有するツールのことです。3,000社以上が利用し、無料で始められます。チョータツメールAIは、届いたメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける機能です。メールに書かれた単価や商流などの条件も読み取ります。

段階自分でやる場合チョータツ/チョータツメールAIを使う場合
①受付メールを1通ずつ読んで仕分けるメールAIが案件メールと人材メールに切り分ける
②マッチング担当者ごとのExcelを見比べる案件・人材をチームで管理・共有できる
②マッチング(人材が足りない)BPに1社ずつ問い合わせる連携した他社の営業中人材がデータベースになる
③提案担当ごとに個別にメールを送るパートナーへのメール配信機能で送れる

メールAIは転送設定で取り込めて、案件・人材以外のメールはデータに残りません。①の日数が縮まると、図の上で「締切に間に合わなかった案件」が減っていくのが見えるようになります。

よくある質問

Q. SES営業の業務フロー図には、何を書けばいいですか?
受付から更新までの7段階と、各段階の担当・目安の日数・使う書類・次に進む条件の4つを書きます。見送りや契約終了で前に戻る矢印も入れます。
Q. 営業のプロセスフロー図は、どうやって作ればいいですか?
先月の実際の案件を3〜5件選び、最初のメールから最後までたどって書き出します。それを7段階に当てはめ、担当や日数を書き込みます。
Q. 営業のフロー図のテンプレートはありますか?
この記事の「標準プロセスフロー図(7段階)」と「各段階に書き込む4つのこと」の表を、そのまま下書きとして使えます。
Q. ボトルネックはどうやって見つけますか?
段階ごとの件数と平均の日数を1か月分数えます。件数が急に減る段階と、日数が長い段階がボトルネックの候補です。

まとめ

  • SES営業のプロセスフロー図は、受付→マッチング→提案→面談→契約→稼働→更新の7段階で描く

  • 案件の流れと人材の流れが②マッチングで合流し、見送りや終了で前に戻る矢印を入れる

  • 各段階に担当・目安の日数・使う書類・次に進む条件を書き込む

  • ②では本人の同意、⑤では発注内容の明示(取適法第4条・フリーランス法第3条)を「次に進む条件」に入れる

  • ボトルネックは、段階ごとの件数と日数を数えて見つける

  • ①受付〜③提案の手作業は、チョータツメールAIとチョータツで減らせる

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年10月1日|更新日:2026年10月1日

参考資料(2026年9月30日確認)

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