SES営業のコツ12選|提案が決まる営業が毎日やっている習慣と心得・1日の動き方

公開日:2026年9月30日更新日:2026年9月30日

SES営業のコツとは?一般的な営業との違い

SES営業のコツとは、案件と人材の両方を同時に扱いながら、早く正確に組み合わせる行動習慣のことです。一般的な営業のコツ(聞く力・準備・振り返り)はそのまま使えます。ただしSESでは、売るものが「人」なので、置き換えが必要です。

SES営業とは、エンジニアの技術力を客先に提供する契約(SES)を取ってくる仕事のことです。自社や取引先(BP)のエンジニアを、お客さんの案件に提案します。BP(ビジネスパートナー)とは、案件や人材を紹介し合う取引先の会社のことです。

一般的な営業のコツSES営業での置き換えなぜ大事か
商品を深く知る人材のスキル・希望・稼働開始日を知る人材の情報が古いと提案が崩れる
お客さんの課題を聞く案件の必須スキル・商流・単価を確認する条件が合わない提案は信頼を失う
早く対応する一次回答と提案を早く出す先に出た候補から面談が組まれやすい
信頼関係を築くBP・エンジニア・客先の3方向で約束を守る情報をくれる相手が増える

SES営業のコツ12選|決まる営業の毎日の習慣

提案が決まる営業は、特別なトークより毎日の決まった行動で差をつけています。ここでは12の習慣を、「準備」「提案」「信頼」「仕組み」の4つに分けて紹介します。

分類習慣
準備1. 朝の突き合わせ/2. 人材情報の最新化/3. 案件条件の読み分け
提案4. 一次回答を早く/5. 意思確認してから提案/6. スキルシートを案件に合わせる/7. 面談前後の段取り
信頼8. 並行営業を正直に伝える/9. 断りも早く返す/10. BPに先に情報を渡す
仕組み11. 数字で振り返る/12. 情報を1か所で共有する

1. 朝いちばんに「営業中の人材×新着案件」を突き合わせる

1日の最初の30分で、営業中の人材と、前日夕方から届いた案件を突き合わせます。合いそうな組み合わせに印をつけ、確度の高い順に動きます。

SESでは、案件メールや人材メールが夜間や早朝にも届きます。朝の突き合わせを飛ばすと、よい組み合わせに気づくのが昼過ぎになります。

2. 営業中の人材の情報を毎週更新する

人材の稼働開始日・希望単価・希望勤務地・リモート可否を、週1回は本人や所属元に確認します。情報が古いまま提案すると、面談直前に「もう決まっていました」となり、客先の信頼を失います。

特にBPの人材は、他社でも並行して提案されています。金曜に「来週も営業中ですか」と一言確認するだけで、事故が減ります。

3. 案件の条件を「必須・尚可・NG」に分けて読む

案件票を受け取ったら、条件を必須(ないと通らない)・尚可(あれば有利)・NG(絶対だめ)の3つに分けて読みます。必須を1つでも満たさない人材は、原則として提案しません。

商流とは、エンド(発注元)から自社まで、仕事がいくつの会社を通ってきたかという経路のことです。商流制限(例:「貴社所属まで」)もNG条件として必ず確認します。

4. 案件を受けたら、まず一次回答を早く返す

一次回答とは、提案の中身が固まる前に「確認中です」「〇時までに回答します」と先に返す連絡のことです。すぐ返すことで、相手は「この会社は動いてくれている」と判断できます。

提案が遅いと、先に届いた候補で面談が埋まることがあります。当社のおすすめは、受け取ってから30分以内の一次回答を社内ルールにすることです。

5. 人材の意思確認を取ってから提案する

提案する前に、エンジニア本人が「この案件に出てよい」と了承しているかを必ず確認します。BPの人材なら、所属会社の営業担当に確認します。

了承なしの提案は、面談辞退や二重提案のトラブルにつながります。また、スキルシートには個人情報が含まれます。個人データを他社に渡すときは、原則として本人の同意が必要です(個人情報保護法第27条)。

→ 詳しくはスキルシートの個人情報と第三者提供の同意|SES提案で守る手順と文例へ。

6. スキルシートを案件ごとに整えて出す

同じ人材でも、案件の必須スキルに合う経験を上に持ってくるだけで、書類の通過率は変わります。スキルシートとは、エンジニアの経歴・担当工程・使った技術をまとめた提案用の資料のことです。

経歴の中身を盛るのではなく、並べ方と要約を案件に合わせます。推薦文に「この案件の必須〇〇を△年経験」と1行入れると、読み手が判断しやすくなります。

7. 面談の前日と当日中に、段取りを必ず入れる

面談の前日には本人へ確認の連絡を入れ、面談後は当日中に本人と客先の両方に感触を聞きます。決まる営業は、面談そのものより前後の段取りで差をつけています。

面談で聞かれそうな質問を本人に伝えておくと、回答がぶれません。同席するときの話し方はSES面談に同席する営業の役割|冒頭の話し方と助け舟の出し方で紹介しています。なお、派遣契約では、派遣先は事前面接など派遣労働者を特定する行為をしないよう努める義務があります(労働者派遣法第26条第6項)。紹介予定派遣は除きます。派遣先指針では、こうした行為を「行わないこと」としています。契約形態に合わせた進め方はSESの事前面談は違法?営業が守りたい適法な進め方7つとNG例を確認してください。

8. 並行営業の状況は、聞かれる前に正直に伝える

並行営業とは、1人の人材を同時に複数の案件へ提案することです。SESでは普通のことですが、隠すとトラブルになります。「他に〇件提案中、うち1件は面談予定」と先に伝えます。

正直に伝えると、客先は結果を早く出そうとしてくれることがあります。ルール作りはSESの並行営業のルール|トラブルを防ぐ5つの決まり事と伝え方の例文で詳しく解説しています。

9. お断り・見送りも、理由をつけて早く返す

提案を見送るときや、面談を辞退するときも、わかった時点ですぐに理由をつけて連絡します。返事を放置される側は、次の手を打てずに困ります。

断り方が丁寧な会社には、次の案件もまた届きます。反対に自社の提案が見送られたときは、理由を聞いて次に生かします。聞き方はSES面談の見送り理由の聞き方|例文と次の提案に活かす記録法を参考にしてください。

10. BPには、もらう前に情報を渡す

信頼されるSES営業は、自分から先に案件・人材の情報を出しています。情報をくれる相手に、人は優先して情報を返したくなるからです。

毎週決まった曜日に、自社の営業中人材や案件をパートナーへ配信しましょう。相手の中に「あの会社には情報を出そう」という印象が残ります。関係づくりの習慣はSESのBPとの関係構築|継続取引につながる7つの習慣と連絡頻度にまとめています。

11. 提案数・面談数・決定数を週に1回振り返る

成績を上げるには、提案数・面談設定数・決定数の3つを週1回数えることから始めます。どこで落ちているかがわかれば、直す場所も決まります。

落ちている場所考えられる原因直すこと
提案→面談条件のずれ、提案が遅い必須条件の確認、一次回答のルール化
面談→決定面談準備の不足前日の確認、想定質問の共有
決定→参画意思確認の漏れ、並行営業の衝突提案前の了承、並行状況の共有

振り返りの回し方は営業PDCAの回し方|SES営業の4つの数字と週次の管理手順で解説しています。

12. 案件・人材の情報を1か所にまとめてチームで共有する

最後の習慣は、自分だけのメモやメールボックスに情報をためないことです。チーム全員が同じ案件・人材の情報を見られると、社内の人材を別の担当が提案することもできます。

情報が担当者の頭の中だけにあると、休みや退職のたびに取引が止まります。

決まるSES営業の1日の動き方(例)

12の習慣を1日に並べると、次のような流れになります。朝に突き合わせ、昼までに提案、夕方に振り返るのが基本の形です。

時間やること対応する習慣
9:00新着案件と営業中人材の突き合わせ1・3
9:30一次回答を返す。人材の意思確認を取る4・5
10:30スキルシートを整えて提案メールを送る6
13:00面談の同席・前日確認の連絡7
15:00並行状況の共有、見送りの連絡8・9
16:30BPへの情報配信、人材情報の更新2・10
17:30当日の提案数・面談数を記録して共有11・12

※ 時間は一例です。案件が集中する時間帯は会社や取引先によって違います。

そのまま使える例文2つ

習慣は、決まった文面を用意しておくと続きます。ここでは一次回答と、並行営業の伝え方の例文を載せます。

一次回答の例文

例文・テンプレート
件名:Re: 【案件】Java開発(〇〇業界)/11月〜

株式会社〇〇
△△様

ご紹介ありがとうございます。株式会社□□の■■です。
該当しそうな要員が2名おりますので、本人意思を確認中です。
本日15時までに、スキルシートを添えてご連絡いたします。

取り急ぎ、ご確認中である旨のご連絡まで失礼いたします。

並行営業の状況を伝える例文

例文・テンプレート
件名:【要員提案】Javaエンジニア Aさん(11月〜可)

株式会社〇〇
△△様

株式会社□□の■■です。下記要員をご提案いたします。

・稼働開始:2026年11月2日(月)〜
・並行状況:他に1件提案中。10月7日(水)に面談予定です

状況が変わりましたら、すぐにご連絡いたします。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

SES営業の心得・マインド5つ

SES営業で大切なことは、「人を扱う仕事」だと常に意識することです。12の習慣の土台になる、心構えを5つにまとめました。

  1. 約束の時間を守る:「15時までに返す」と書いたら、中身がなくても15時に連絡する

  2. わからないことは、わからないと言う:人材のスキルを盛らない。後で必ずばれる

  3. エンジニアの希望を軽く扱わない:本人が納得しない参画は、途中退場につながりやすい

  4. 断られても関係は続ける:今回見送りの相手が、来月の案件をくれることがある

  5. ルールを守る:商流制限・秘密保持・契約形態のルールは、どんなに急いでいても省かない

営業の鉄則を1つ挙げるなら、「相手が次の行動を決められる情報を、早く渡す」です。案件も人材も、相手が判断できなければ前に進みません。

営業責任者向け:コツをチームに定着させる5手順

コツは、個人の心がけに任せると続きません。営業責任者は、習慣をルールと仕組みに変えることが大切です。

  1. 12の習慣から3つだけ選ぶ:いきなり全部はやらない。まずは一次回答・意思確認・情報共有など、事故が多いものから選ぶ

  2. 数字の基準を決める:「一次回答は30分以内」「人材情報は毎週金曜に更新」のように、誰でも判断できる形にする

  3. 例文を共有フォルダに置く:一次回答・並行営業・お断りの文面をそろえ、新人でも同じ品質で出せるようにする

  4. 週1回、数字を一緒に見る:提案数・面談数・決定数を並べ、落ちている場所を一緒に探す

  5. 情報を1か所に集める:案件・人材・提案履歴を個人のメールから出し、チーム全員が見られる場所に置く

チョータツで「突き合わせ」と「共有」を楽にする

ここまでの習慣は、Excelとメールでも実践できます。ただ、案件と人材が増えるほど、転記と検索に時間を取られて、提案が遅くなるのが現実です。DrivenXのツールを使うと、習慣1・4・10・12の手間を減らせます。

習慣自分でやる場合DrivenXのツールを使う場合
1. 朝の突き合わせメールを開き、案件か人材かを目で仕分けるチョータツメールAIが案件メールと人材メールに切り分ける
12. 情報の共有Excelに転記し、共有フォルダで管理チョータツで案件・人材の情報を管理・共有する
10. BPへの情報配信BCCで一斉送信(誤送信が心配)チョータツのメール配信機能でパートナーに配信
探せる情報を増やすBPのメールを1通ずつ読んで探すチョータツで他社と連携すると、相手の営業中案件・人材をデータベース化できる

チョータツでできること

  • 案件・人材の管理・共有:チーム全員が同じ情報を見て提案できる。入力はAIが手伝う

  • メール配信:自社の案件・人材の情報を、パートナーへまとめて配信できる

  • 他社との連携:連携した会社の営業中案件・営業中人材を、自社のデータベースとして見られる

  • チョータツメールAI:転送設定で取り込んだメールをAIが処理し、案件メールと人材メールに切り分ける。案件・人材以外のメールはデータに残らない

使い始める流れ

  1. チョータツに無料で登録する

  2. 自社の営業中人材と案件を登録する(AIが入力を手伝う)

  3. チョータツメールAIの転送設定をして、BPからのメールを取り込む

  4. 取引のあるパートナーと連携し、営業中案件・人材を共有する

  5. 毎朝チョータツを開いて、突き合わせから1日を始める

チョータツは3,000社以上が利用しており、無料で始められます。

やってはいけないSES営業の行動5つ

成果が出ない原因は、コツが足りないことよりやってはいけない行動にあることが多いです。次の5つは、1回で信頼を失うことがあります。

  • 本人の了承なしに提案する:面談辞退や二重提案の原因になる

  • スキルや経験年数を盛る:参画後にスキル不足で退場になると、取引ごと止まる

  • 並行状況を隠す:面談後に「他で決まりました」となり、客先の工数をむだにする

  • 商流制限を無視する:ルール違反が発覚すると、その会社との取引が難しくなる

  • 返事を放置する:「見送り」の一言がないだけで、次の案件が届かなくなる

提案が決まらないときの見直し方は、SESの案件が決まらない原因7つ|提案から参画までの詰まりを直す手順で解説しています。

よくある質問

Q. 営業成績を上げるには、まず何から始めればいいですか?
提案数・面談設定数・決定数を1週間数えることから始めましょう。落ちている場所がわかれば、12の習慣のどれを優先するかが決まります。
Q. SES営業で一番大切なことは何ですか?
約束を守ることです。回答の期限、並行状況の共有、人材情報の正確さを守る営業に、案件と人材の情報が集まります。
Q. 人材営業のコツは、案件営業と違いますか?
人材営業では、本人の意思確認と情報の新しさが特に大事です。稼働開始日・希望単価・勤務地を週1回は確認し、了承を取ってから提案します。
Q. 契約を取るコツはありますか?
面談の前後の段取りです。前日に本人へ確認し、面談後は当日中に双方の感触を聞きます。条件の調整が必要なら、その場で次の提案を出します。
Q. 新人でもすぐに実践できるコツはどれですか?
一次回答を早く返すことと、お断りを理由つきで早く返すことです。経験がなくても、今日から実践できます。
Q. 自社で人材が足りないときは、どうすればいいですか?
BPに人材の提案を依頼するほか、フリーランスのエンジニアに直接声をかける方法もあります。DrivenXのxhours(エックスアワーズ)なら、ITフリーランスに直接スカウトを送れます。

まとめ

  • SES営業のコツは「速く・正しく・誠実に」提案すること。差がつくのは毎日の習慣

  • 朝の突き合わせ、人材情報の更新、条件の読み分けで、提案の準備を整える

  • 一次回答を早く返し、本人の了承を取ってから、案件に合わせたスキルシートで提案する

  • 並行営業は正直に伝え、断りも早く返し、BPには先に情報を渡す

  • 提案数・面談数・決定数を週1回振り返り、情報は1か所で共有する

  • 責任者は習慣を3つに絞り、数字の基準と例文でルールにする

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

運営:チョータツSES研究所(株式会社DrivenX)|編集方針|公開日:2026年9月30日|更新日:2026年9月30日

参考資料(2026年9月30日確認)

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